放送を聴く
24/01/22まで

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音楽クリエイターのヒャダインさんが、最新の音楽情報を紹介する<ヒャダインの音楽室>。今回は、映画の主人公になったような、小躍りしたくなるような楽曲を作った、松木美定さんと、リズムギターの名手、コリー・ウォンです。

1月の注目曲 松木美定 feat. 浦上想起「舞台の上で」

松木美定さんは、1993年生まれのシンガーソングライターです。ジャズを独学で学ばれていて、その後はポップスの作曲もするようになったのですが、コード進行・メロディー・音転調がとてもジャズ的でハイクオリティー。若者が作ったと思えない、昔からあった曲のような……。だけど、お声は今っぽいと感じます。ジャズは難しくて、聴く人を選ぶような音楽かなと私は思ってしまうのですが、彼の場合は、ポップのセンスとジャズのセンスをうまいことミックスしているので、とても聴きやすいです。

「舞台の上で」はジャズワルツで軽やかで、まるでセピア色のコメディー映画の主人公になったような、小躍りしたくなるような楽曲ですよね。松木美定さん、これからもいろんな映像アーティストとか、映画とかドラマなどのコラボレーションもあると思います。たぶん私の予想では、引く手あまただと思います。こういう世界は映像とすごく相性がいいので、すてきな映像作品と出会って、もっともっとステップアップすること間違いなしのアーティストだなと思いますので、ぜひ皆さん、今のうちから青田買いいかがでしょうか?

1月の気になる人 コリー・ウォン

♪コリー・ウォン feat. アレン・ストーン「Look At Me」

コリー・ウォンは、今注目のアメリカのギタリストで、「Look At Me」は昨年発表されたアルバムに収録されている楽曲です。私の好きな曲はコリー・ウォン絡みが多くて、日本のシンガーソングライターのVaundyさんの新曲も「feat.コリー・ウォン」だったのですが、パンクバンドのVulfpeck(ヴォルフペック)の専属ギタリストでメンバーではないんですよね。

エレキギターは大きくわけて、リードギターとリズムギターがあるのですが、リードギターはいわゆるギターソロで「ウィィーン!」みたいな感じでやるもので、リズムギターは「チャカチャカチャカ」という感じでやるのですが、ある意味、打楽器のような役割をしていて、楽曲のノリとかを構成するのですが、ソウルやファンクの音楽には必要な技術なんですよね。そして、チャカチャカは、打楽器の側面が多いぶん、あまりメロディーの部分ではフィーチャーされにくい奏法なんです。
ですが、コリー・ウォンはリズムギターの名手で、伴奏になりがちなカッティングなのに、そこからメロディーが見えてくるんです。ご本人はリードギターとリズムギターを合体させた「リードリズム」と呼んでいて、この技術のおかげで、曲が華やかになるんです。ただの打楽器的な奏法じゃ終わらない楽しい曲が多いです。

すごく陽気になれる曲が多いので、彼がサポートしているVulfpeckとともに、コリー・ウォンを注目してみてはいかがでしょうか。これからも、枠にとらわれないコラボレーションも見られると思いますので、非常に楽しみです。

音楽室で待ってます。ヒャダインでした。


【放送】
2024/01/13 「マイあさ!」

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