午後1時台を聴く
24/04/24まで

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曜日ごとにテーマを決め、注目の人にお話をうかがう「ひとのわ」。水曜日のテーマは「きわめている人」。ゲストに書体設計士の鳥海修(とりのうみ・おさむ)さんをお迎えして、これまでに手掛けた書体のこと、和文書体の奥深さなどをうかがいました。

【出演者】
鳥海修さん(書体設計士)


<プロフィール>
1955年、山形県出身。多摩美術大学卒業。1979年より、ヒラギノシリーズ、游(ゆう)明朝体・游ゴシック体など、ベーシックな書体を中心に100以上の書体開発に携さわる。日本語の文字文化の継承と発展に長年貢献した功績が認められ、第58回 吉川英治文化賞を受賞。


――フォントは何種類くらいあるのですか?

鳥海:
3,000~4,000種類といわれていますが、日々増えています。

――パソコンやスマートフォンなどデジタル技術の進化で書体も増えましたか?

鳥海:
平成になり、コンピューターで文字が作れるシステムが海外から入って来てから急激に増えました。

――1つのフォントで何文字くらい作るのですか?

鳥海:
漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット、記号などで、2万3,000字くらいあるんですよ。それをすべて手書きでデザインしていくんです。2万3,000字のうち漢字は1万4,500字くらいあります。

――その文字のコンセプトを考えるのも大変ですね。

鳥海:
これが楽しい作業なんですよ。日々、違う文字を作っているので飽きないですね。

――書体設計士という仕事との出会いは?

鳥海:
美大3年のときに、新聞社で「活字の素(もと)」に出会ったんです。そのとき案内してくださった小塚昌彦さんが「日本人にとって、文字は水であり米である」とおっしゃたんです。私は水と米の庄内平野で育ったから「これはオレのための仕事だ!」と活字を作る仕事に就きたいと思ったんです。


この衝撃の出会いから書体設計士になった鳥海さん、日々の暮らしでも、町にあふれる文字が気になり、新しい居酒屋では、のれんの文字デザインを見て入ることもあるそうです。番組では、黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』と『続 窓ぎわのトットちゃん』の表紙で使われた書体の秘密も教えていただきました。24日昼まで聴き逃し配信します。


【放送】
2024/04/17 「まんまる」

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