11時台を聴く
24/04/28まで

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こばやしつばきくん(5歳・東京都)からの質問に、「天文・宇宙」の国司真先生が答えます。(司会・柘植恵水アナウンサー)

【出演者】
国司先生:国司真先生(跡見学園女子大学兼任講師/板橋区立教育科学館プラネタリウム「わくわくキッズ宇宙星空教室」担当)
つばきくん:質問者


――お名前を教えてください。

つばきくん:
つばきです。

――どんな質問ですか?

つばきくん:
日・月・火・水・木・金・土の曜日に惑星の名前が付いていますが、一番身近な地球の名前が使われていないのはなぜですか?

――本当ですね。国司先生、お願いします。

国司先生:
はい。つばきくん、こんにちは。

つばきくん:
こんにちはー。

国司先生:
元気だねぇ。きょうは日曜日だね。

つばきくん:
はい。

国司先生:
お休みの人が多いよね。あしたは月曜日。そうすると幼稚園とか保育園とか小学校とかお仕事の人は、「月曜日だから行こう」といって朝起きるよね。その曜日の中に、「地球曜日」というのがあってもいいかなと、思ったんだね。うーん、すごいな。ところで、もし地球曜日が入っていたら……えーっと、つばきくん、「1週間」って聞いたことある?

つばきくん:
はい。

国司先生:
日曜日から月・火・水・木・金・土、そしてまた日曜日に戻って、1週間というのは7日だよね。そこに地球曜日が入ると、1週間というのは8日になっちゃうよね。おじさん、小さいときに思ったんだけど、「あした月曜日か、学校行かなくちゃ」「火曜日、まだだ……」「水曜日、真ん中だ」。それで例えば水曜日の後に地球曜日が入っちゃうと、今度の土曜日と日曜日が遠くなっちゃうよね。「それはちょっと……」って、思っちゃったりします。
1週間が7日というのはずいぶん昔から決まっていたらしくて、ずっとお仕事をしたり幼稚園とか保育園とか小学校に通うと、7日目ぐらいは休みたいなと思うことがあったのかもしれない。それからもう1つ。地球というのは昔ね……大きな地面、「大地」という言葉は、聞いたことある?

つばきくん:
ないです。

国司先生:
そうか。地球というのはとても広い土地があって、大きな大地というので、それは惑星、星の1つというよりも、人々の生活のもとになるとっても大切な所ということで、どうやら昔は地球を惑星の中に入れない考え方もあったようです。
それから、1週間が7日というのは理由があります。あしたの朝、青空だときょうみたいに半分の月が見えると思うのね。地球から見て、星座の星に対して少しずつ位置が変わっていく天体、太陽もそうだしお月様、それから火星・水星・木星・金星・土星も位置が変わるんです。昔、望遠鏡がないときには惑星はそこまでしかわからなかったから、「7」という天体の数が、1つはあります。
それからもう1つ。つばきくん、1週間はわかるね。じゃあ、「1か月」というのは、聞いたことある?

つばきくん:
はい。

国司先生:
3月に入ってカレンダーをめくると3月、そして今度は4月になる。1か月の長さというのは、2月は29日だったり、30日だったり31日だったり、そこはちょっと振れ幅があるんだけれども、1週間を4回ちょっと繰り返すと1か月になるんです。そうするとやっぱり1週間は8日にするより7日にしたほうが、カレンダーがうまくいくんだろうということがあります。
それからもう1つ。さっきお月様の話をしたんですが、月はいつも同じ形はしていないよね。

つばきくん:
うん。

国司先生:
きょうの朝みたいに半分だったり、真ん丸だったり、一日中昇ってこない新月だったりします。月が満ち欠けをして元の形に戻るのが、1か月という長さのもとになっているんですが、それが大体29日から30日。その1か月のもとで1週間の4倍ちょっとというのがあったから、1週間の中に地球曜日を加えてしまうと、他のカレンダーがちょっと窮屈になっちゃうということがあって、どうやら地球曜日ができなかったらしいんだよ。つばきくんは、地球曜日はあったほうがいいと思うかな?

つばきくん:
はい。

国司先生:
そうか。でもお休みの日が遠くなっちゃうよ。

つばきくん:
大丈夫。

国司先生:
おっ、大丈夫(笑)。やっぱり地球が好きなんだねぇ。つばきくんと同じような考え方を持つ人がいっぱいいたら、きっと地球曜日はできていたと思うんですけれども、見られる惑星の数と月と太陽を入れて7つというのに落ち着いて、1週間は7日、1か月は30日前後、1年は12か月、そういう暦になりました。これは地球の動きによるんだよ。そういうのは今度、小学校に行ってから、いろいろ勉強してみてください。

つばきくん:
はい。

――月や惑星の名前が曜日に入ったというのは、どういうことでしょう?

国司先生:
それはね、例えば月というのはムーン、その名前をそのまま曜日に付けていったんです。自然のものを、自分たちの日付の中に持ってこようというのがありました。歳時記の中はほとんど自然のもの、花とか動物とか自然現象が入っているのは、その自然の中に人が生きているという証しかなと私は思うんですけれどもね。でも、つばきくん、すごい発想だなぁ。

――そうですよね。確かに地球曜日があったら楽しそう。「きょうは地球曜日だ!」なんてね。

国司先生:
そう。地球を大切にしないとね。

――つばきくん、すてきな質問をしてくれてありがとうございました。

つばきくん:
こちらこそ、ありがとうございました。

国司先生:
こちらこそ!

――またぜひ質問してくださいね。

つばきくん:
おもしろかったです。

――つばきくんとお話しできて楽しかったです。さようなら。

つばきくん:
さよなら~。

国司先生:
さよなら~。


【放送】
2024/03/03 「子ども科学電話相談」

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