10時台を聴く
24/04/07まで

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せおふうこさん(小学1年生・神奈川県)からの質問に、「天気・気象」の福田寛之先生が答えます。(司会・柘植恵水アナウンサー)

【出演者】
福田先生:福田寛之先生(気象予報士)
ふうこさん:質問者


――お名前を教えてください。

ふうこさん:
ふうこです。

――どんな質問ですか?

ふうこさん:
なんで天気はいつも変わるの?

――ほんとだね、毎日ちょっとずつ変わるよね。福田先生、お願いします。

福田先生:
はい。ふうこさん、こんにちは。

ふうこさん:
こんにちは。

福田先生:
福田といいます。よろしくお願いします。

ふうこさん:
よろしくお願いします。

福田先生:
ふうこさん、なんで天気はいつも違うのかな、変わるのかなということを疑問に思ったんですね。なんでそういう疑問を持ったのか、教えてもらってもいいですか?

ふうこさん:
「子ども科学電話相談」を聞いたから。

福田先生:
その中で天気が変わるという話を聞いて? なるほど、いいですね。私の回だと思うんですけど、いつの回かなと考えたんですけど……。ふうこさんは、なんで天気はいつも同じじゃなくて変わるのか、その理由について考えたことはあります?

ふうこさん:
えっと……風があるから。

福田先生:
あぁ、すごくいいですね。風があるのも1つの理由です。じゃあ、ここから先生と一緒にもっと考えていきたいと思うんですけど、どうして風が吹くのかなということも一緒に考えていけたらと思います。

ふうこさん:
うん。

福田先生:
ちょっと大きな話からしたいと思います。ふうこさん、地球はどんな形をしているか、教えてもらっていいですか?

ふうこさん:
丸。

福田先生:
丸ですよね。「地球を描いてください」と言われたら、何色のクレヨンとか色鉛筆を使います?

ふうこさん:
青と緑。

福田先生:
青は何を描くときに使うんですか?

ふうこさん:
海。

福田先生:
緑は?

ふうこさん:
国。

福田先生:
まだ他に色を使っていいよと言われたら、どんな色を使いそうですか?

ふうこさん:
黒。

福田先生:
黒は何ですか?

ふうこさん:
宇宙。

福田先生:
あっ、その周りのね。いいですねぇ。特に最初に言ってくれた青とか緑を使うわけですけど、実はそこに答えが隠されています。「地球は丸い」と、ふうこさん、言ってくれましたよね。

ふうこさん:
うん。

福田先生:
地球が丸いということは、太陽からの熱が地球を暖める、そのときに、みんな同じ感じでは暖まらないんですよね。それはなんとなくわかります?

ふうこさん:
うん。

福田先生:
日本よりも南のほうが暑くて、日本よりも北のほうが寒いというのがわかると思うんですけど、北のほうは丸い中でもちょっと端っこで、日本よりも南のほうは丸い地球の真ん中へんというのは、イメージできますか?

ふうこさん:
うん。

福田先生:
地球の場所によって暖められ方が違うというのが、天気が変わる理由なんです。なぜかと言うと、空気が暖められると、寒いところと暖かいところができちゃうんです。北極とかは寒くて、日本よりも南の島とかは暖かいですよね。

ふうこさん:
うん。

福田先生:
そうなると、風というのが寒いところから暖かいほうに向かって吹きます。風と風がぶつかったりすると、雲ができて雨が降ります。暖かい空気と冷たい空気がぶつかっても、雨が降ったりすることがあります。

ふうこさん:
うん。

福田先生:
太陽が地球を暖めるときに、みんな同じように暖めたらそんなに風は吹かないかもしれないんですけど、ばらばらに暖めちゃうので風が起こって雲ができて雨が降って、天気が変わっていくことになります。ちょっと大きな話ですが、なんとなくイメージできますか?

ふうこさん:
うん。

福田先生:
もうちょっと話すと、さっき、「地球を描くときに緑と青を使う」と話してくれたじゃないですか。青は海ですけど、海が暖まるのと、緑、陸地が暖まるのも、暖まり方が違うんです。そういうものだと、ちょっと覚えておいてください。暖まり方が違うところでは風が吹きますので、そこでも雲ができたりして雨が降ることがあります。

ふうこさん:
へぇ~。

福田先生:
日本は地球の中のどの辺りにあるか、わかります?

ふうこさん:
ロシアの近く。

福田先生:
ロシアの近くですね。ロシアは日本の北にありますね。さっきの私の話で、暖かいのと寒いのでいうと、ちょうど日本というのは、暑いところと寒いところの真ん中にあるんです。それはイメージできますか?

ふうこさん:
できる。

福田先生:
真ん中にあるということは、南からの暖かい風と北からの冷たい風がぶつかりやすいところなんです。

ふうこさん:
ふぅん。

福田先生:
だから日本というのはすごく短い期間で天気が変わったり、いきなり大雨が降ったり、天気がコロコロ変わりやすい、そういう地域なんです。温かい地帯、「温帯」という言い方をするんですけど、そういったところではすごく天気が変わりやすいです。

ふうこさん:
へぇ~。

福田先生:
もし、ふうこさんが砂漠とかの近くに住んでいたら、「なんで天気はいつも違うんですか?」という質問にはならないかもしれません。そういうところだとあまり天気が変わらず、ずっと晴れているところがあったりします。

ふうこさん:
へぇ~。

福田先生:
いろいろありますよね。もう1回、ふうこさんの質問をまとめると、「なんでいつも天気が違うんですか?」というのは、ふうこさんが「風が吹いているからかな」と推測してくれたように、日本は風と風がぶつかりやすいところだから天気がすごく変わります。なんで風がぶつかりやすいかというと、地球を暖めるのは太陽なんですけど、暖まり方にばらつきがあるからということを、今は覚えておくといいんじゃないかなと思います。

ふうこさん:
うん。

――春・夏・秋・冬があるのは、世界中がそうではなくて……

福田先生:
日本のある真ん中へん、温帯の辺りの特徴ですね。加えて説明すると、地球はまっすぐではなくてちょっと傾いているんです。1年の間でコマが傾くようにしながら太陽の周りを1周するので、夏があって冬があって四季ができるということもあったりします。いろいろな原因が重なって地球はばらばらに暖まるので、天気という現象、雨が降ったり風が吹いたりということが起こります。

――ふうこさん、どうでしょう。わかりましたか?

ふうこさん:
わかった。

――あぁ、よかった! 天気がいろいろ変わるのは、楽しい? それとも、変わんなきゃいいのにと思ってた?

ふうこさん:
ずっと夏だったら海に入れるから。

福田先生:
あぁ~いいですねぇ、確かにねぇ。南のほうに行くと、ずっと海に入れるかもしれないけどね。

――そういう国もあるんですって。ふうこさん、質問してくれてありがとうございました。

ふうこさん:
ありがとうございました。

――またぜひ質問してください。さようなら。

ふうこさん:
さよなら~。

福田先生:
さよなら~。


【放送】
2024/02/11 「子ども科学電話相談」

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