午後5時台を聴く
24/04/06まで

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世界中に暮らす人と電話をつなぎ、現地の様子を伝えてもらう「ちきゅうメイト」。今回は、ドイツ、ドナウ川のほとりに築かれた町レーゲンスブルク。ドイツで最も古いとされるものがいくつもある町なんだそうです。春になり観光シーズンを迎えたレーゲンスブルクを案内してくれるのは、この町に暮らすこと20年以上、現地公認の日本語ガイドをつとめる吉村美佳さんです。

【出演者】
吉村:吉村美佳さん(ドイツ/レーゲンスブルク公認日本語ガイド)
ローズ:當間ローズさん(土曜担当MC)
中村:中村慶子アナウンサー


吉村:
Grüß Gott aus Regensburg!(グリュース・ゴット・アウス・レーゲンスブルク)
吉村美佳です。よろしくお願いします。

中村:
吉村さん、今、ドナウ川のすぐそばにいらっしゃるそうですね?

吉村:
そうなんです。ドナウ川の、レーゲンスブルクの旧市街から古くからある石橋を渡って対岸になるんですけれども、そこにすてきなベンチがあってお花畑があるので、今そこに座っています。

ローズ:
レーゲンスブルク、どんな町なんですか?

吉村:
レーゲンスブルクは、大都市ミュンヘンから車で1時間半ほどのところにあります。人口15万人ほどの町。西歴179年にドナウ川のほとりにローマ人によって築かれたとっても古い町で、交易の要衝として栄え、旧市街内には13世紀~15世紀の建物が今でもたくさん残っています。そして現在は、観光都市・大学都市として非常に活気のある町です。

ローズ:
吉村さんに送っていただいたレーゲンスブルクの写真を番組ホームページにアップしてあります。これを見ると、立派な大聖堂が見えたり、屋根がオレンジ色の街並みが見えたりして、本当にすてきだなあと思ったんですけれども、ドイツで最も古いものがいろいろあるそうですが、どんなものがあるんですか?

吉村:
町の写真の中で左上のものに石橋が見えますか? この石橋はドイツに現存する最も古い石橋でレーゲンスブルクのランドマークになっています。世界遺産でもあります。長さはおよそ300メートル、1135年に建設が始まり、完成までに11年かかったそうです。

ローズ:
へー! こんなに立派なね、当時の技術力で考えるとすごいですよね。日本の平安時代ぐらい、歴史ある石橋なんですね。ドイツで最も古いもの、他に何があるんですか?

吉村:
では、突然ですけれどもここでクエスチョンです! この石橋を渡ったところにドイツで最も古い、ある「お店」があります。いったい何のお店でしょうか? ローズさん、どうぞ!

ローズ:
えーっと…、石屋さんとか?

中村:
吉村さん、ヒントいただけますか?

吉村:
“ドイツといえば”って感じでしょうかね。

ローズ:
ビール?

吉村:
ビールもね、石橋の反対側、私がいる近くに13世紀から醸造しているビール醸造所があるんですけど、それじゃないですね、違う。

ローズ:
じゃあ渡って反対側、ビールのお供ということは、ソーセージ!

吉村:
そう! ソーセージ屋さんです。正解です。

ローズ:
すごい、ビールとソーセージを橋がつなげているということ?

吉村:
そうそう、きれいにまとめましたね、さすがですね。

中村:
ドイツといえばソーセージのイメージが強いですけれども、レーゲンスブルクのお店が一番古いんですか?

吉村:
ソーセージ自体は、ドイツの他の都市、例えばニュルンベルクやチューリンゲンの方が古くからあるんですけれども、このレーゲンスブルクのソーセージ屋さんは、簡易食堂・大衆食堂としてスタートした、その歴史を含めるとドイツで一番古いと言われています。歴史をさかのぼると、石橋を建設する労働者のみなさんのために、簡易の食堂が作られたのが始まりだそうです。このお店でソーセージが提供され始めたのは1806年ごろからで、現在も当時提供していたものと同じレシピのソーセージが食べられるとされています。

中村:
石橋を建設する労働者のみなさんのためだったから、石橋の近くにあるんですね。どんなメニューがあるんですか?

吉村:
お店で食べる時は、お皿にたっぷりの塩漬けキャベツ=ザワークラウトと、6本から10本の焼きソーセージが出てきます。テイクアウトの場合は、クミンがしっかり効いたパンに、ザワークラウトと2本のソーセージ、そこに甘いマスタードをのせて食べます。ちょっとお値段はしますが食べてみる価値はあると思います。

中村:
歴史をかみしめながらですね。

ローズ:
景色も最高の中でね。


ほかにもドイツ最古のカフェや、我が町を愛する住民のみなさんの様子などを吉村さんがたっぷりと紹介してくれました。さらにレーゲンスブルクは「ベルサイユのバラ」でもおなじみの、池田理代子さんの漫画「オルフェウスの窓」の舞台になっている町なんだそうです。通称「オル窓」ファンは熱狂的な方も多く、去年吉村さんは「オル窓」の舞台をたどるオンラインイベントで町を歩いて説明する案内役を務めたそうです。そのオル窓ファンが外せないという、あの「お城」の話しも伺っています! 「えっ! お城の大広間を貸りられるの!?」「いくらで?」。ぜひ聴き逃し配信でどうぞ!

ちきゅうラジオ

ラジオ第1
毎週土曜・日曜 午後5時05分

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【放送】
2024/03/30 「ちきゅうラジオ」

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