午後2時台を聴く
24/02/28まで

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フルートの新たな可能性を求めて活動している多久潤一朗(たく・じゅんいちろう)さんに、打楽器のような音や、波のような音色を生み出す特殊奏法を実演つきで教えていただきました。(聞き手:武内陶子パーソナリティー)

【出演者】
多久潤一朗さん(フルート奏者)


<プロフィール>
1981年、福岡県出身、埼玉県育ち。東京藝術大学在学時から現代音楽を中心に活動を始め、フルートトリオ『MAGNUMTRIO(マグナムトリオ)』を結成。国内はもとより、さまざまな国で公演を行っている。大河ドラマ『光る君へ』、米津玄師の『パプリカ』、ゲーム音楽などでも演奏を担当。


――ピカピカな輝きのフルートは、金管楽器ではなく木管楽器なんですよね。

多久:
20世紀に入るころから金属製のものが一般的になってきました。もともとは木製の管を用いていたことから木管楽器なんです。

――多久さんとフルートとの出会いは?

多久:
小学校でリコーダーを習いますよね。それまで勉強や運動で周りに歯が立たなかったのですが、リコーダーを手にすると一躍注目されるようになったんです。友だちからは“笛の天才!”と言われたんです。それから“天才”の地位を守るために、家でもずっとリコーダーを吹いていたら、小学校4年のときに母がフルートを買ってくれたんです。そして、近くのフルート教室に通うようになったんです。

――そのときから変わらないマインドがあったんですね。

多久:
でも中学では吹奏楽部に入ってクラリネットを選びました。でも、吹奏楽には「ド」が「ド」じゃない(サックス、トランペット、ホルンなど)“移調楽器”が多く、これが耐えられなかったんです。そんなこともあり、「ド」が「ド」であるフルートと再び向き合うことになりました。

――やっぱり「僕はフルートだ!」と思ったんですね。そして、高校、東京藝大と一気に進まれました。

多久:
高校には音楽コースもあったのですが、音楽家を目指すつもりもなかったので一般コースを選びました。でも吹奏楽部に入部して、フルートより小さいピッコロを担当しました。吹奏楽全国大会の常連校だったので、そこを目指して鍛えられているうちに、フルートのおもしろさに目覚め、音楽の道に進もうと思ったんです。

――多久さんの「特殊奏法」とはどういうものですか?

多久:
フルートにとっては特殊奏法かもしれないけれど、他の楽器では普通のことだと思います。そのアイデアをいろいろいただいた感じが僕の特殊奏法です。

  • 多久さんの不思議な特殊奏法は「聴き逃し」で1週間お楽しみいただけます。

多久:
これからも、技を磨いて、攻めていきたいですね。未来には僕の特殊奏法が普通になるといいなと思っています。

――まさに“攻めのフルート”ですね。きょうはありがとうございました。


【放送】
2024/02/21 「ごごカフェ」

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