日本の食品ロスの量は、食料支援機関である国連WFPが2021年に実施した食料支援量のおよそ1.2倍。世界の人々に支援される量より多くなっています。その食品ロスのおよそ半分は家庭から出ています。料理研究家で食品ロス削減アドバイザーの島本美由紀さんに、家庭でできる食品ロス対策についてうかがいました。(聞き手:吾妻謙パーソナリティー)
【出演者】
島本美由紀さん(料理研究家・食品ロス削減アドバイザー)
<プロフィール>
1975年、栃木県出身。これまで50か国、200回を超える海外旅行で得た経験から手軽にできる料理レシピを考案。防災士として防災対策や備蓄も提案している。
――料理研究家の道に進まれたきっかけは?
島本:
あるとき、亡くなった母のハンバーグが食べたいと妹に言われて、試行錯誤をして母の味に近いハンバーグを作ったんです。そうしたら、妹もとても喜んでくれて、思い出がよみがえる料理っていいなと感じたんです。その後、結婚を機に料理教室を開いて料理研究家になりました。
――おばあさまの存在も大きかったそうですね。
島本:
祖母は韓国人だったので、家では母の日本の料理、祖母の家は韓国料理。そんな二つの食文化で育ったんです。母が亡くなってから祖母からも料理を教わりました。
――海外を旅することも今の活動につながっているそうですね?
島本:
旅では、基本ホームステイをしているので、国によっていろいろなエコを学ぶことが多いですね。例えば、韓国では、野菜のヘタや皮をスープにして、ゴミを出さない工夫をしているんです。
――活動をさらに深める出来事があったそうですね?
島本:
ノーベル平和賞を受賞したマータイさんにお会いすることができ、日本の「MOTTAINAI」を考えるようになり、「節約・使い切り」という活動につながったんです。それ以降、食品ロス削減アドバイザーを名乗るようになりました。
――先月も全国で講演会を行ってきたそうですね。
島本:
10月は食品ロス削減月間なので、参加された皆さんの意識も高くなっているのを感じました。