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【書き起こし】「昆虫には心がないのは、ほんとう?」

番組スタッフ

投稿日時:7月31日 (火) 午後 8時20分

夏休み子ども科学電話相談「昆虫には心がないのは、ほんとう?」

7月31日(火) 午前9時35分頃

出演
山田敦子 アナウンサー
久留飛克明先生(非営利団体 昆虫科学教育館長)
小菅正夫先生(札幌市円山動物園参与)
小林快次 先生(北海道大学総合博物館 准教授)
川上和人 先生(森林総合研究所 主任研究員)
せいくん:質問者

子どもと先生のやり取りを聴く [2018年8月31日(金)午後11:59配信終了 ]


山田アナ:それではさっそく次のお友達とつなぎます。おはようございます。

せいくん:おはようございます。

山田アナ:お名前教えて下さい。

せいくん:せいです。

山田アナ:せいくん、何年生ですか?

せいくん:4年生です。

山田アナ:はい、おうちはどこかな?

せいくん:東京都です。

山田アナ:はい、分かりました。せいくんの質問はどういうことですか。

せいくん:昆虫には心はないと聞いたんですけど、ほんとうですか?

山田アナ:せいくんはそれはどこで聞いたの。誰から聞いたの?

せいくん:学校の理科の先生です。

山田アナ:せいくんはそれにについてどう思った?

せいくん:やっぱり心はないと思います。

山田アナ:せいくんはやっぱり(心は)ないんじゃないかって思ってるんだけど、ほんとうのことを聞きたいわけね。

せいくん:はい。

山田アナ:分かりました。昆虫好きですか?

せいくん:はい、大好きです。

山田アナ:どんなものが好き?

せいくん:ハンミョウとかクワガタが好きです。

山田アナ:分かりました。じゃあ、久留飛(くるび)先生に聞いてみます。

久留飛先生:はい、せいくんおはようございます。

せいくん:おはようございます。

久留飛先生:心っていうのをまず話す前に、心って何かということが分かってないと話がズレるよね。

せいくん:はい。

久留飛先生:せいくんが思っている心ってなに?

せいくん:気持ちというか感情というか。

久留飛先生:例えばなんだけども、私たちは脳みその中に心があると思っているよね。

せいくん:はい

久留飛先生:そういう風に考えたら昆虫の脳みそって頭にもあれば胸にもお腹にもそういう神経の塊(かたまり)というのがあるから、考えているかどうかというと頭だけで考えているわけではない。

せいくん:はい。

久留飛先生:ただ考えるという事と、心ということは何かちょっと違うよね。

せいくん:はい。

久留飛先生:心がどういうものかということを条件付けないと話が先に進まないんだけど「心っていうのは」っていう定義をした本があって。ダンゴムシに心があるかという本があるんだけど。賛否両論があってこんな乱暴な定義していいのかとかどうかっていう話もあるけど、心とはこういうものだというその本の中に書かれているのはね。例えば、ふだん行動していることがちょっと違う場面になったときに、ふっと何か違う行動をしてしまう、びっくりしたときとか、とてつもなくどうしていいか分からないときにどんな行動するかということをダンゴムシにさせて、1匹ずつ観察するとダンゴ虫ごとに動きが違ったよと、そういうときに心が見えたという定義をしたんです。例えば心、どこかでこういうものが心だよって言ったときに、例えばせいくんは心というものをどういう具合にこれが心なんだよって思った条件で昆虫を見たときに、昆虫は心ないって思うのか、いやあるのではないかと思うのか。

せいくん:うん。

久留飛先生:そういう具合に自分がどこかで条件付け定義しないことにはどうしようもないように思うんだよね。

せいくん:はい。

久留飛先生:ひとつはね、自分が自分であるか、ちょっと難しいけど自分は自分で他人と違うということがはっきり分かるとか。それぞれが固体差でなくて個性を持って動いているかとかね。ただそういう具合になにかで、自分はこれがここのなんだよって思って観察をするしかないと思う、そう考えたときに私はあると思っている。きっとあるんじゃないか、これはそういう個性があるよという、セミにもあれば例えばね、セミがその穴から出てきて羽化する場所なんて決めるなんて偶然、ほとんど偶然かもしれないけど、なんでこんな所で羽化するのとか、なんでここの高い所まで登るんだろうとか、いろいろねやっぱり個体差があるなと思ったりするので、そういう意味では個体差というよりかは個性を持っている=何か自分で考えているんじゃないか。言い方を変えると知性というか生きる力を持っているという具合に思ったりします。

せいくん:はい。

久留飛先生:これ私の考えやけど。今日はね、3人の先生・生物の先生なので、絶対これは譲れないという心の定義を持っていると思うんです。ぜひ、ほかの3人にも答えてもらおうとさっき話をしたのでよろしくお願いします。

せいくん:よろしくお願いいたします。

小菅先生:はい、じゃあ隣に座っている小菅(こすげ)ですけど、動物は心ってわりと見えやすいと思うんですよね。表情もあるし、それから声なんかも出すし、あの例えば、例えばね。身近に動物いる?

せいくん:メダカしかいない。

小菅先生:メダカかぁー。猫とか犬とかいないかい?

せいくん:いない。

小菅先生:そっかー、動物園行くとたくさん哺乳類いるけどね、つまんなそうにしているとかね。あっ今楽しそうにしている、なんとなく目の輝きが違うとかね。そういうのは哺乳類は見えやすい、だからそれでおじさんは哺乳類に関してはね。まったく人とおんなじ心を持っていると思うよ。怒っているときだとかね。もう表情も違うし声も違うしさ、それから甘いてるとき、猫がよくゴロゴロ言うとか言うじゃん、聞いたことない?

せいくん:はい。

小菅先生:そういうの、なんとなくゆったりと甘えてんだなというふうに分かるしね。人もほら哺乳類だから哺乳類はわりと共通して、心がある、じゃあ顔が見えないネズミはどうなのって言うんだけど、ネズミも同じように今日はこんな事がしたいとか、それが今日はのんびりしてたりとか、カリカリカリカリやっていたいとかっていうのが見えるからね。さきほど個性ってあったけどめっちゃ個性あるしね、動物って、そういう意味では哺乳類についてはおじさんは間違いなく心があるというふうに思っているんですよ。それじゃあ次、おじさんの向いにね、恐竜の先生がいる。

小林先生:じゃあぼくさっと答えます。よく分からないんだけど、恐竜もね、脳がすごく発達したやつとそうじゃないやつがいるので、たぶん脳が発達したのはそれだけ心というか、感情まで行かないにしてもほかの恐竜たちとコミュニケーションを取ったりした。例えばトロオドンなんかはもしかしたらそのちょっと心っぽいのがあったのかなーなんて思いますね、はい。じゃあ川上先生どうぞ。

川上先生:鳥の川上です。心っていうのは難しいけれどもやっぱり僕は感情があるっていうのが心なのかなと思います。感情というのは例えば困るとか喜ぶとか楽しいとか、おいしいとかそういう部分なのかなと思います。例えば「困る」っていうのは実はすごく重要なことで、何かやってとても困ることがあったら次はその困ることにならないようにしよう、って思うんですよね。それができるからどんどん、どんどん上手に生活するようになることができると思います。楽しいというのもすごく重要だし、楽しいこと、例えば食べ物を食べると楽しいおいしいって思うから次またそういうものを食べようとするっていうのでどんどん、どんどんよく生活できるようになってくるんだと思います。そう思うと、そうやって動物が行動を変えていったりとか変化していくものっていうのはきっと感情があって楽しいとか悲しいっていう事があって、そういう事をしようとかしないようにしようって判断するんだと思うんですよね。だからきっと鳥には感情があって心があるんだと思います。だってそういう顔してますからね。

久留飛先生:難しいのはね、そのコミュニケーションが取りやすいものは、なんとなく喜んでいるなとか嫌がってるなって分かりますけど、例えばカブトムシみて今日はニコニコした顔してるなーあんたどうしたん?とかはあまり思えないよね、思いないけども何かしら懐いているなと。さきほど小杉先生がメダカかーと言うてましたけど、エサをやりにいくとね喜んで尻尾をふってっこっちに来ると、こう見ると餌をやる時間だなって、なんかうれしいみたいなそんな感じで思ったりもするのでそのコミュニケーションが取れるかどうかっていうね大事な部分があるのかなっていま思っています。そういう場合に考えると生き物ってコミュニケーションの基本というのは自分と他人と見分ける力と思うんだけど、それを持ってないと生きていけないと思う。そういう意味に下がっていけば生きるということの最低限のところまで下がっていったとしても、ある意味、条件は違うけど心という言い方をするかどうかは別として、その見分ける力・自分と他人と見分ける力っていうのはっきり持ってるように思いますね。それを私たちは何か心って呼んでいいのかどうかとまどっているような気もします。

山田アナ:コミュニケーションは人と自分と、なにか気持ちを通じあったりということですね。久留飛先生としてはやっぱりあるんじゃないかと。

久留飛先生:うーん、ありますよ、絶対。そういう違いというか、これを個体差と冷たく言わずに個性があるとちょっと言ってみたいような気がしますね。

山田アナ:せいくん、先生方の答え聞いてどう思ったかな?

せいくん:ぼくも心があると思いました。

先生一同:よかったー。

山田アナ:「心は何か」っていうことをまず決めて考えなくちゃいけない難しさはあるけれども。

久留飛先生:そうですよね。やっぱどっかでつながっていたいですよね。

せいくん:はい。

山田アナ:ということでした、いいかな。

せいくん:はい。

山田アナ:はい、質問どうもありがとう。

せいくん:ありがとうございました。さよなら。

山田アナ:せいくんからでした。4人がかりで答えていただきました。

子どもと先生のやり取りを聴く [2018年8月31日(金)午後11:59配信終了 ]

番組情報
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7月23日〜8月3日/8月23日〜8月31日(※土日はお休みです。)  午前8時05分〜11時50分