
放送:日曜 20時00分〜21時00分(ラジオ第2)再放送(翌週・日)10:00〜11:00(ラジオ第2)
日本人に親しい西洋絵画の4巨匠、ダ・ヴィンチ、レンブラント、ミレー、ピカソの絵画に学ぶ豊かな人生への知恵。 ここに挙げた4人の画家たちは美術史の巨匠であると同時に、豊かな人生の達人でもあります。 名作を解説しながら、画家たちの人生から学ぶものは何かをご一緒に考えてみましょう。
| 放送日 | 再放送日 | 内容 |
|---|---|---|
| 2/5 | 2/12 | レオナルド・ダ・ヴィンチ、絵の背景の不思議 イタリア・ルネサンスの万能の天才とうたわれ、科学者でもあった画家ダ・ヴィンチの人物画、たとえば「モナリザ」 には、必ず絵の背景に美しい自然が描かれています。そしてその山岳風景や谷川や地層をよく見ると、単なる背景 ではない、人物と関係の深い、重要な意味を含んだ風景であることがわかります。 人と自然を観察し尽くしたこの画家は、絵を通して500年後の地球に生きる私たちに何を訴えているのでしょうか? |
| 2/12 | 2/19 | レンブラントを救った女たち 「夜警」など、肖像画や聖書画で有名なレンブラントは、17世紀オランダの絶頂期に人気を得ましたが、バブルの 破綻と放縦な生活で破産の憂き目に遭います。しかしその芸術はますます深みを増し、晩年にも次々と傑作を生み ます。 彼の生涯には3人の女性が関わり、画家に製作意欲を奮い立たせ、あるいは危機に陥った画家を救い、名作を支えた かたちとなりました。彼女たちの役割と名誉とは何かを検証します。 |
| 2/19 | 2/26 | ジャン・フランソワ・ミレーの「大地」の意味 「種をまく人」「落ち穂拾い」「晩鐘」で日本でもよく知られた19世紀フランスの画家J.F.ミレー。その絵の多くは 農民の働く場面がモチーフです。広々とした畑や田園の地平線は、ほとんどが画面の高さの7割を占め、当時これほど 大地のニュアンスの豊かさ、奥深さを描いた画家は皆無といえるでしょう。 ミレーの大地へのこだわりはどこから来たのか、ミレーは農民と大地を通じて何を描きたかったのかを探ります。 |
| 2/26 | 3/4 | ピカソが描く男の悲しみ ピカソの絵にも女たちが深く関わっていることはよく知られている事実です。20歳頃からの「青の時代」からキュビスム、古典主義、シュールレアリスムを経て、大戦直前の「ゲルニカ」から戦後にピカソの評価は絶頂に達しますが、その間に多くの女性がモデルとしてまた愛人として画家生活に登場し、消えていきました。 ピカソの絵に一貫する基調は女性への愛と憎悪であり、結果としての自己否定、つまり罪を犯した男の悲しみだと思えますが・・・、さて如何でしょうか。 |
井出洋一郎(府中市美術館館長)
1949年群馬県高崎市生まれ。上智大学フランス語学科卒業。早稲田大学大学院博士課程(専攻西洋美術史)を経て1978年開館の山梨県立美術館に学芸員として約10年間勤務。明星大学日本文化学部助教授から現在は府中市美術館館長、東京純心女子大学教授。上智大学、東京芸術大学の講師、村内美術館特別研究員。ミレー展、バルビゾン派展、クールベ展など主に西洋美術の展覧会を企画監修。
著書は『フランス美術鑑賞紀行1、2』(美術出版社)、『バルビゾン派』(東信堂)、『世界美術館の旅』(監修・小学館)、『DVD-ROMルーヴル美術館』(監修・小学館)、『ミレーの生涯』(監訳・講談社)、『ルーヴルの名画はなぜこんなに
面白いのか』(中経出版)など。