古澤水絵役 池脇千鶴インタビュー

最後の最後には、
気持ちが救われる物語です。
水絵は、あなたの近くにいる
かもしれない普通の人。

水絵は、私にとってチャレンジングな役でした。これまで、演じたことのない不思議なキャラクターだったし、人間として共感できる部分もほとんどない(笑)。ただ、ごく普通の日常の中に、誰の身にも起きそうな得体の知れない恐怖がある…という物語はおもしろいなと思いました。
私が水絵を演じる上で心がけたのは、あまりにも奇をてらった変な女性、見るからに恐ろしい不気味な人間にならないようにということ。「ちょっと図々しいけど、こういう人いるよね」と観ている方に思ってもらえるようなキャラクターにしたいと考えました。
水絵が一度使った“はぶらし”を鈴音(内田有紀)に返すというのも、多くの人にとっては信じられない行為かもしれませんが、「まだ使えるし、きれいに洗ったのだからいいんじゃない」と考える人がいてもおかしくないと思います。もちろん常識はずれなところはあるけれど、水絵には悪気はない。嘘をつくこともあるけれど、それは子どもを守るためだったり、自分たちが生きていくためだったりで、誰かをだまして陥れようというのではないはずです。
ただ、水絵は何を考えているのか分からない言動をしがちな人です。そこに、普通とはちょっとズレている彼女独特の価値観も加味されて余計に怖く感じるのかもしれませんね。

今を生きる鈴音と、
過去に生きる水絵。

水絵は、鈴音と過ごした高校の合唱部の頃が、つらい今を生きるための心の支えになっているのだと思います。誰しも昔を思い出して「あのころは楽しかったね」と懐かしむことはあるけど、水絵にとっての高校時代は懐かしく思い出すというよりも、すがり付く場所。鈴音と別れたあとの人生がつらくて、水絵の中では合唱部の楽しかったころがどんどん輝きを増していった。
当時の鈴音は、かっこ良くてリーダーシップもあって、水絵にとっては憧れだったのでしょう。だからこそ、20年も経っているのに鈴音に助けを求めてやって来た。脚本家として成功している鈴音は高校時代のままというか、もしかすると昔よりまぶしい存在になっていて、鈴音なら自分たち親子を助けてくれるに違いないと信じ、訪ねて来たのではないでしょうか。
高校時代は単なる「いい思い出」として今は前を向いて生きている鈴音と、いまだに高校時代の思い出にすがり過去に生きている水絵。そこが2人の大きな違いであり、お互いの感情がかみ合わない原点になっているような気がします。

大変だった撮影に
癒しと笑いを。

内田有紀さんとは以前、別のお仕事でご一緒したことはありましたが、そのときはお互いお芝居で絡むことはなかったので、今回は2人でガッツリお芝居ができて楽しかったです。撮影自体はスケジュールがハードで大変でしたが、「こういうときは健康に気をつけなくちゃいけないから」と内田さんがストレッチグッズやマッサージ器具などを現場に持ってきてくださったので、撮影の合間には2人でストレッチしながら世間話をしたりしてリラックスすることができました。もちろんお芝居のことも話しましたが、たわいもない話の方が多かったですね(笑)。

金子ノブアキさんとは初共演でしたが、とてもフランクな方ですぐにいろいろなことをお話しできるようになりました。演じられている灘さんと同じように、そこにいるだけで周りをホッとさせるようなやわらかな方です。
曽我役のダンカンさんもすてきな方でした。出番はそれほど多くはないけど、撮影のときはブラックジョークで周りを楽しませてくださいました(笑)。短いシーンが多かったので、パッと現場にやって来て、みんなを笑わせて、サッと帰って行くという感じでした。ですから、ダンカンさんとの撮影はいつも楽しみでした。

第5話では、金子さん演じる灘さん、ダンカンさん演じる曽我、そして水絵の3人のシーンがあるのでぜひ楽しみにしてください。
物語は、これからも気持ちがザワザワして身震いするような怖い展開が続きます。でも、最後には気持ちが救われるお話しになっていると思うので、どうぞ安心して最後まで楽しんでください。



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