2007年12月11日 (火)絵本作家 荒井良二さん


荒井さんとのお話は、すごく刺激的だった。
だって、荒井さんの、遊び心に満ちた道具を観ていると、
自分の中の「こども」が出てきてしまいそうなのだ!
ドキドキ。
「収録なんて忘れちゃおうよ!遊ぼうよ!」というささやきが、
身体のなかでうごめきたち、
いますぐに、荒井さんといっしょに、
クレヨンや絵の具を触りたい!
なんだか自分を解放したい!
セットとか机とか、椅子とか指とか、いろんなところに落書きしてみたい!
という気持ちになる。
 
というのは、つまり、
普段の生活では、いろいろ縛られているということですな。
周りから。それに、自らの意識にも。
仕事という「責任」、「大人の常識」、「他人の目」、「知識」、失敗・成功などの「経験」・・・
大人は、どんどん、そういうもので自分を縛っていく。
「情熱」から「冷静」に、「突発」から「予定通り」に、
ぐるぐるぐる。ぐるぐるぐる。
 
荒井さんは、その点、徹底している。
自分を「脱抑制」し、こどもの自分を表に引っ張り出しながら、
絵本を作りつづけている。
大人のさまざまな制約をはずしている。
だから、あんなに自由奔放で、独創的なものが生み出せるのだ。
そして、荒井さんは、言う。
どんな仕事をしている人でも、
こどもの自分を解放してあげることは、とても意味のあることだと。
 
「企画書を書くのでも、なんでも、そうでしょ。
 結局、大人のままだと、どこかで聞いたようなアイデア持ってきたり、
 以前のものに引きずられたりして、ほんとうに独創的なものはできないですよ。
 こどもの自分を引っ張り出すことは、まったく新しい独創的な物を生み出す
 可能性が拓けるから、おおいに役立つと思いますよ!」
 
なるほど!
これまで行き詰まっていたことでも、こどもの自分を引っ張り出すと、
もっと可能性が拓け、なにか新しい突破口が見つかるかもしれないのだ!
そして、自分の中に眠っている、こどものようなエネルギーと情熱が
ほとばしるかもしれないのだ!
 
では、どうしたら、「こどもの自分」を引っ張り出せるのか?

そのためには、頭で考えるのではなく、
自分の身体が赴くまま、それから、気持ちのままに描くこと。
荒井さんは、そのための方法論まで徹底していて、参考になる。

まず、はじめに、
子ども時代に好きだったことを思い出し、書き出してみるとよいと言う。
そうすると、
「こんなこと好きだったっけ」とか、「実は、あれ得意だったではないか」とか、
忘れていた自分がよみがえる。
自分の中に潜んでいる才能やアイデア、
そして、ほんとうの自分らしさに出会えるかもしれないという。
それを、大人の自分の生活や仕事で、活かさない手はないのだ。

さらに、自由に操れることを、わざと「不自由」になるようにしてみる。
例えば、荒井さんは、鉛筆の芯や、クレヨンの欠片、出にくくなったペンなどを使う。
普通に鉛筆やクレヨンで描いたのでは、その道具を大人として上手に操れてしまうため、
自分の予想通りの線、コントロール範囲内の絵しか描けないのだという。
それを、わざと不自由な道具を使うことで、
自分の予想のつかない線、身体が勝手に生み出した新しい絵が生まれてくる。

そして、「いつもの手順を崩す」ことや、「仕組みを壊す」ことも大事だという。
慣れた手順で、どんどん何かをこなしてしまうと、
いつも通りのものしか出てこない。
新しいものを生み出すには、わざと、やりにくいように手順を変えたり、
仕組みを壊してゼロから構築してみることだ。
どこかへ出かける場合も、ちょっと遠回りをすれば
無駄だと思われた道のりに、新しい発見がある。
いつものクセやいつものパターンに陥らないことが、自由な自分を引っ張り出すのには
欠かせないのだ。

荒井さんは言う。
「わたしは、絵本を作っているおかげで、
 大人の制約をはずすことができたんです。
 こどもの自分を解放してあげられたんですよ」

わたしたちも、大人の自分を縛っている「ぐるぐる」を少しずつゆるめて、
いちばん内側で楽しそうに遊んでいる、こどもの自分を解放してあげることができたら
人生がでっか~~く変わるかもしれない・・・
わー、興奮!!!

投稿者:すみきち | 投稿時間:18:39

コメント

こどもスイッチ,
 
ピッ!
 

投稿日時:2007年12月11日 22:48 | ubsp

荒井さんのお仕事をみせていただきました。まとまろうと言うベクトルとまとめまいとするベクトルがぶつかっているんですね。というコメントを司会のもぎさん、が突っ込まれてました。
ほんとにそうですね。人生が何かの、型にはめようとしている自分を発見しました。もっと、崩れていても、面白いのかもしれません。そこに、自由に創造する余地がのこされているからです。おもしろかったです。ありがとうございます。

48歳、男性、無職

投稿日時:2007年12月12日 09:08 | 渡辺信治

はじめまして。私も絵をプロの絵描きを目指しています。

番組の放送で、荒井さんがイラストレーターとして昔から
有名だった事を知りました。

昔のイラストも素敵で、荒井さんの根本的な凄さを感じました。

今の制作スタイルは、大変な事もあるかと思いますが、
今後も荒井さんの絵の様にどんどん塗りかえていってほしいです。

投稿日時:2008年03月17日 13:16 | まみぃ

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