2010年02月18日 (木)生命科学者 上田泰己さん

上田さんの研究テーマは、
「生命とはなにか」である。
生命の本質に、あらゆる角度から迫っている。
上田さんは、小学5年生で
「命ってなんだろう」と気になって、
結局、大人になってもこのテーマに挑んでいる
「生命科学者」なのだ。

生命・・・ほよー、でっかい!!
いったいどこをとっかかりにお話をうかがえば
この壮大なテーマに迫れるかしら・・・
わたしの理解力は付いていけるかしら・・・
少々の不安とともに、スタジオ・インタビューに臨んだ。

しかし、話が始まってみると、そんな不安はどこへやら。
おもしろくて仕方がない!
だって、上田さんが力を入れている研究のひとつである「体内時計」は、
”時差ボケ”とか、”腹時計が鳴る”とか、
”つい夜型になってしまう”とか、
とっても身近で、誰もが普段から体験しているもの。
それなのに、
知らないことばかりだったのだ。

たとえば・・・

たとえば、
わたしは、「体内時計」は、
習慣から形作られる、曖昧なものかとこれまで思っていたが、
ほんとうは曖昧でも抽象的でもなく、
ちゃんと実(じつ)のあるものだった。

まず、体内時計のおおもとは、
わたしたちの遺伝子に、ちゃんと刻み込まれているそうだ!
わー、遺伝子レベルとは!
そして、
身体のあらゆる臓器や組織の中に
「時計細胞」というものがあるそうなのだ。
時計のように一日に一回、
なんらかの働きをする、
ちゃんと目に見える細胞である。
それらの細胞や遺伝子のおかげで、
わたしたちの体は一定のリズムを刻んでいるというのだ。
皮膚も、肝臓も、胃腸も、だ・・・ひえー!!

さらに、
たとえば、
「アレルギー性鼻炎の症状は朝7時前頃に最悪化しやすい」とか、
「尿量は夕方5時から7時頃に最大」とか、
「自然分娩開始は深夜0時前後が多い」とか、
様々な生理現象や病気がどの時間に起こりやすいかなどまで
わかっているという。
そんなに詳細に、身体のしくみが働いていたとは!
そういえば、夕方はおトイレが近くなるかも、と思い出したり
毎日同じ時間にグーとなる、わが腹時計が、すごいものに思えてきたり
(笑)
お話を伺ううち、
体の神秘、生命の神秘を感じる。

実際、そうした、生命の時間や空間に関する実にさまざまな角度からの
詳細な研究が、
生命とはなにかという大きなパズルを解明する、ひとつのピースになるのだ。
なんて、壮大で、
同時に気の遠くなるようなアプローチであろう。

しかし、上田さんは、圧倒される気配もなく、
臆する様子もなく、
むしろ生き生きと語る。
目を輝かせて、情熱を燃やしている。
それを、わたしたちのような他人と分かち合うのも、
楽しくて仕方がないような、ほんわかした語りくちだった。
上田さんの優しい情熱と、
まっすぐ歩んでいる純粋さから来る「人としての品」を肌で感じながら、
こういう人の見つける生命は、
きっと、あたたかいんだろうな、と
なんとなく考えた。

小さい頃から一番気になっている、
自分にとっての最大の関心事に真正面から挑み続けるなんて、
そんなに皆が実現できていることであろうか?
真正面から、という人は、そう多くないのではなかろうか。
でも、思い切って
自分だけの”人生のテーマ”を軸に職業を選ぶというのは、
意味のある人生を歩む上で大切なことなのかも、
上田さんとお話しして、思ったことだ。
もちろん、他人から見たときの「意味のある」ではなく、
自分が、内面的に感じとる、「意味のある」人生のために。

投稿者:すみきち | 投稿時間:18:02

コメント

今回の上田さん、私は本当に羨ましかったです。
子供の頃に抱いた疑問をずっと追求している。私も好奇心旺盛ですが、彼のような人は見たことがありません。研究を楽しんでいる雰囲気が伝わってきました。研究者といえども普通の人ですから、住吉アナも親しみが持てたと思います。まぁ、研究テーマには驚いたでしょうけどね。
私は地学を勉強していました。地学には放射性元素を使った年代測定があります。地学も時計を持っているんですよ。残念ながら私は健康上の理由で大学を中退しましたが、中年の今でも勉強したくてウズウズしてます。ですから、上田さんはいい刺激でしたね。
早速、再び本を取り出して、自然科学に向き合ってます。素敵なプログラムをありがとう。

投稿日時:2010年02月18日 20:20 | ちーさん

「生命科学者」…ってなんだか難しいことを研究していて、一般人には理解できなさそう…

と思いつつ番組を視聴しましたが、あっという間に上田さんワールドに引き込まれてしまいました。

『命って何だろう』なんと壮大なテーマ!

分野は何であれ、自分の興味関心のあることを追求していくことの大切さや素晴らしさに改めて気づかされました。

上田さんの生き生きとした楽しそうなお姿が大変印象的

投稿日時:2010年02月22日 12:47 | ごんごま

「プロフェッショナル」のゲストが上田さんと知ったのが翌日の新聞で
知り、慌てて再放送の日時を電話で聞き、録画しました。

最初に上田さんの研究内容を知ったのは爆笑問題さんとの番組でした。
「体内時計」というテーマに興味を持ち、「生命」という言葉では簡単に
まとめているものが突き詰めていけば、膨大な疑問になり、それが研究心
へと導かれていく・・・その後、テレビで上田さんの研究内容や、今回の
番組で結果報告をされているのを見て日々進んでいるんだと今の自分と比較してしまいました。

もちろん、上田さんみたいに高度な研究をしているわけではありませんが
自分も最終的には責任をとらないといけない仕事をしている身で、上田さんがやってきてる10年と自分の10年を比べる事自体、おかしい話ですが、自分にとって上田さんの存在はとても刺激になります。
今回この番組を録画して、負けそうになる時、繰り返し観てます。
何年かかっても、納得するまで考えて、時間を惜しまずに研究していこうという気にさせてくれる番組でした。

投稿日時:2010年03月20日 23:12 | Lesson

Page top ▲