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三友の牧場は、一見、ひと世代前の「古臭い」スタイルだ。放牧を中心として、牛に自然の草を食べさせることにこだわる。牛舎は古くて小さく、飼っている牛の数は地域の平均の半分以下、生乳の生産量は3割しかない。それでも、三友は驚くべき利益率をあげる。自然に逆らわず規模拡大をめざさないスタイルは、えさや設備投資の経費が圧倒的に少なく、小規模なのに逆に利益があがるのだ。その酪農は「マイペース酪農」と呼ばれ、今熱い注目を集めている。経済効率の追求よりも、身の丈(たけ)にあった規模で無理をしないことこそ、大事だと説く。 |

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三友牧場の放牧地には、牛が落として行った“ふん”が至るところにある。ふんは、虫や微生物の働きで自然と土に還(かえ)っていく。その土が草を育み、その草を牛が食べることで牛乳が生まれる。虫や草や牛などの牧場の生き物とその働きを尊重するのが、三友の流儀だ。自然の循環の結果生み出される恩恵こそが農産物であると考える。
「こういう世界を大事にするのが農業のはずなのさ。彼らの活躍によってわれわれは支えられているんだよね。そのおこぼれをちょうだいして人は生きていくのさ。」 |

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規模の拡大こそが成功の証とされてきた酪農の現場。多くの酪農家たちは、これまで、牛を増やそうと努力を重ねてきた。そのため、牛の頭数を減らして規模を縮小することには少なからず抵抗がある。しかし、三友は、そうした酪農家たちに「立ち止まり、足るを知る」ことの大切さを説く。
「これからはさ、増やす喜びまで来たんだから、減らす喜びに触れなきゃ。それが結局、適正規模なのさ」
増やさない。無理をしない。身の丈のなかでやっていく。それが、北の大地で41年、牛と暮らしてきた三友の生き方だ。
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