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スペシャル 2007年7月31日放送   これまでの放送 トップへ

トークスペシャル Part4 職人たちの流儀スペシャル

花火師・野村陽一

夏の夜空を彩る花火の世界で、ここ数年、活躍が群を抜く花火師・野村陽一(56)。 一発の花火を作るために、野村は途方もない手間をかける。「星」と呼ばれる火薬玉。1日0.5ミリずつていねいに火薬を塗りつけ、3ヶ月かけて直径2センチほどに育てる。 地道な作業の末に生まれる花火は、いったん打ち上げられると、花開いてから散るまでわずか5秒。野村は、その一瞬の美にかける。そして自らの生き方を花火になぞらえる。 「自分の生き方も潔いをよしとする。花火に燃えて人生短くてもいい」。 19年もの長い間鳴かず飛ばずの日々を経験し、40代でようやく脚光を浴びた野村には、つらい時期を支えた、ひとつの信念がある。 「花火の虜(とりこ)になり、ただひたすらいい花火を作りたいとの思いで仕事に打ち込んだ。虜(とりこ)にならなければ、一流になれない」。

宮大工・菊池恭二

いにしえの建築美を現代によみがえらせる日本屈指の宮大工・菊池恭二(55)。菊池は、建物の屋根の曲線と鋭い反り上がりに、もっともこだわる。数万もの部材を組み合わせ建築にあたるとき、木の癖を読み、屋根が理想的な曲線を生み出すよう、部材を慎重に取り付ける。 最も美しい曲線をどう決めるのか。菊池は、経験を積み重ね試行錯誤をしながら、もっといいものを目指す「気持ち」を高めていくことが大切だという。
「これで完成の域というものはない。古いものを見返しながら、もっといい線はないかと、常に高みを目指す気持ちを持ち続けることだと思います」。 自分だけが美しいと信じる“一個”を求め続ける。それが菊池の流儀だ。

左官・挾土秀平

天然の土にこだわり、独創的な壁を生み出すカリスマ左官・挾土秀平(45)。天然の土を扱う挾土の仕事は、予測できない天候に左右される。細心の注意をはらい壁を塗っても、気象の変化で塗り終えた壁が乾燥し、ひび割れる危険性に常にさらされているのだ。 そんな挾土の流儀、それは“臆病(おくびょう)になる”こと。
「自信があったら、そこに油断が生まれ、絶対落とし穴にはまる。慢心は全体に駄目」。ずっとコンプレックスだった“臆病”な自分。しかし挾土はそれを武器に転じたのだ。
「臆病なやつが勇気を出すからいいものができる。臆病な人間が勇気を出してチャレンジするから成功するんです」。

庭師・北山安夫

京都・高台寺の庭や建仁寺の「潮音庭」などの日本庭園を手がけた日本屈指の庭師・北山安夫(58)。北山の庭の特徴は、石を配置した「石組」の美しさと言われる。
北山は石を選ぶときの基準をこう語る。
「己を主張する石は使いたくない。調和というものが前提にあるのですから、その石だけが自分を主張して周囲の景を壊してしまうものは使ってはいけない」。
時空を超え、生き続ける庭。菊池は自らの信念を熱く語る。
「10人に聞いて1人だけ賛成することは、大いにやる。5人が賛成したら少し考えたほうがいい。6〜7人が賛成するのものはすでに過去のもの。他人から批判されないものなら、作らないほうがいい」。

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