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ヨーロッパを拠点に活動を続ける指揮者・大野和士。その仕事は、演奏者たちの能力を最大限に引き出し、ひとつにまとめあげること。
指揮という仕事について、スタジオで大野はこう語った。
大野 「100人の人たちが時間差なしに、スコアというのは何十段もありますので、それを同時に縦の線が合いながら、ある一定の運動性をもって導かなければいけない、そういう必要がありますよね。ところがそれだけだと非常に無機的なものになってしまうわけですよね。最終的に私たちにとっていちばん大切なのは、ボディから発散する何ものかにおいて、その“気”みたいなものを感じてもらうことなんですね。」
茂木 「指揮者は、楽団の人々にインスピレーションを与える存在でもあるということですよね。」
また、人を率いる上で求められる、ある「資質」についての茂木の問いかけに、大野はこう答えた。
茂木 「指揮者って、カリスマが必要な職業だと思うんです。どこからその“カリスマ”というのは出てくると思いますか。」
大野 「カリスマ性というものは恐らく、いろいろな事柄を積み重ねてきた経験だとか、あるいは自分自身の音楽的な体験とか、そうしたものの集積の上に自然と現れてくる性質のものだというふうに思います。カリスマというのは最初からあるとは思えませんね。例えば、晩年のオットー・クレンペラーやチェリビダッケ、そういう実に偉大なる指揮者たちというのは、もういすに座ってほんとに動かない、だけど眼光鋭く、そこにいるだけで、オーケストラが自然に“大伽藍(がらん)”をつくっていく、
そういう不思議な現象は起こり得るんです。」
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「YAWARA!」「MONSTER」「20世紀少年」など、次々とヒット作を生み出す漫画家・浦沢直樹。独創的な物語のアイデアはどのようにして生み出されるのか。スタジオで浦沢は、「映画の予告編」という比喩(ひゆ)を使って、その発想術の一端を明かした。
浦沢 「本当に予告編のような、わけのわからないセリフをみんなが言っていて、ある風景がばーんと見える。そこに“壮大な人間ドラマ”みたいキャッチが出てきて。そういうのが、あっつかむ、ああつかんだ、みたいな感じのときっていうのがありますね。」
住吉 「え?じゃあ予告編を見たけど、自分の中でこれはどういうストーリーになるのか、まだその時点ではわからなかったりするわけですか。」
浦沢 「そうですね。それを“こんな夢を見た”じゃないですけど。ざっと書きとめたりするんですよ。」
茂木 「浦沢さんの作品ってずっとその同じテンションというか、サスペンスが維持されているじゃないですか。あれは、どうされているんですか。」
浦沢 「それは導入部からものを考えてないからじゃないですかね。」
茂木 「どこから考えているんですか。」
浦沢 「ですから予告編ですから、クライマックスなんですよ。それで、じゃあどういう導入にしようかって考えるんです。それでやっていくんで、基本的なクライマックス感はずっと僕の中でキープされていますから。5年後くらいに「やっとこのシーンになったね」っていうのが結構あるんですよ。なにか汚い、貧乏そうな製作所で博士と男2人が話しているシーンがあるんだと。そこでロボットの設計図を広げているシーンがあるんだけどっていうのに、5年後にたどり着きましたからね、この間。」
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