2018年

2018年12月10日(月)
人生は、マイペースで突き進め
からくり人形師・9代目玉屋庄兵衛

いま、日本の製造メーカーや海外のエンジニアが“からくり人形”に熱い視線を送っているのを、ご存知だろうか。

電気的な動力などを使わずに人間のように振る舞う、木と糸で出来た人形。シンプルな仕掛けで複雑な動作を可能にする“発想力”、木材からギアや歯車を削りだす“職人技”、まさに日本のモノづくりの原点として“からくり人形”が見直されているのだ。

そんなからくり人形の製造や修復を、280年、家業にしてきたのが9代目玉屋庄兵衛だ。

京都の祇園祭やユネスコ無形文化遺産に登録される愛知の犬山祭では、山車の上で披露される“からくり人形”を代々守り続けてきた。さらに9代目は、修復不可能といわれた江戸の人形たちを次々に復元。確かな腕を、世に知らしめてきた。

今回の取材では、市場価値1億円のからくり人形の修復に挑戦。ひょうひょうと作業する姿から見えた、9代目の流儀とは。そして、尼崎の名刹から舞い込んだ新作の依頼。9か月に及ぶ製作現場にカメラが密着した。

Page Top