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これまでの放送

352回 2018年3月19日放送

新しい仕事スペシャル



ユーチューバー・HIKAKIN

そこらへんの、兄ちゃん

制作した動画の総再生回数79億回以上、チャンネル総登録者数1,100万人を超え、日本トップを誇るユーチューバー、HIKAKIN(ヒカキン)28歳。その成功は、日々のたゆまぬ努力で成し遂げられている。こだわりをとことん追求するため企画から出演、撮影、編集までを一人で行い、1年365日、ほぼ1日中仕事をしている。動画を作る上で大切にしているのが、視聴者と同じ立場で率直にものを言い、演出もあえて作り込まず、「リアル」であること。「そこらへんにいそうな兄ちゃん」みたいに身近であることこそが、視聴者の共感を生むと考える。決して楽しいことだけじゃない日常の中で、元気な自分を見てもらい、クスッと笑ってもらうことを目指す。

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写真企画・出演・撮影・編集を一人でこなす。


プロゲーマー・梅原大吾

自分が、本気で楽しむ

コンピューターゲームで対戦することを生業(なりわい)とする「プロゲーマー」梅原大吾(うめはらだいご)、36歳。梅原たちが活躍する業界は、「エレクトロニックスポーツ(eスポーツ)」と呼ばれ、オリンピック種目の候補に上がるほど注目されている。梅原は日々、プロやアマチュア上級者が集まる練習場で対戦を重ねながら、自宅で一人、自分なりの戦略を研究していく。格闘ゲームのキャラクターには、ゲーム開発者によって、強みや弱みが設定され、戦い方の特性も決まっている。だが梅原は、地道な研究を積み重ねて、開発者も意図しないような予想外の戦略を見つけ出すことを大事にしている。「見ている観客を喜ばせることが、この仕事のゴール。当たり前でない、誰もが意図しない予想外の戦い方を見せることで、観客は楽しむ」と梅原は考える。そしてそうした戦い方は、自身が本気でゲームを楽しんでいるときこそ生まれるのだという。
今や注目の「新たな仕事」。だが8年前にプロゲーマーの道へ進むとき、梅原には葛藤があった。10代の頃から格闘ゲームの世界で頭角をあらわすも、世間からは評価されないゲームというものを生業にすることにためらい、職を転々とした末に、一度は介護の仕事についた。28歳の時、アメリカの大手ゲーム機器メーカーからスポンサー契約の話が舞い込み、プロとなる可能性が開けたときも、最初は断った。しかし、数か月悩んだ末、プロゲーマーになることを決意。やがて自分の個性が生かせる仕事につけたことを、ありがたいと実感するようになった。梅原に続き、日本でもプロゲーマーになる若者が増えつつあり、新たな業界の未来が開かれつつある。

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写真自宅と対戦練習場を往復する日々。
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写真タイミングを逃さないため、1分以上まばたきしない。


データサイエンティスト・河本薫

最後に考えるのは、人間

今世紀最も魅力的な職業と称される「データサイエンティスト」。ビッグデータと呼ばれるような日々膨大に生まれるデータを分析し、ビジネスに革命を起こすアイデアを生み出す。日本の先駆者と言われるのが、河本薫(かわもとかおる)、51歳だ。
河本たちの現場では、今、データ分析に人工知能(AI)をツールとして使用する機会が増えてきている。AIはこれまでの解析方法に比べ、圧倒的にスピードが速く、時に、人間が何年もかかるような分析を15分ほどで行うこともできるという。だが、その解析スピードが速いゆえに、なぜその結論が導き出されたのかを人間が理解するのは難しく、人間にとっての「ブラックボックス」が生まれてしまうことがある。河本は、AIが導入されたとしても、それを理解し、その時々で使うべきかどうかを最後に判断するのは人間であり、今後ますます技術が発達しても、依然として人間の役割は重要だと考えている。

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写真「今世紀最も魅力的な仕事」


プロフェッショナルとは…画像をクリックすると動画を見ることができます。

■プロゲーマー・梅原大吾「自分の仕事っていうか、そういうものに感謝の気持ちを持って、それをちゃんと口で言うだけじゃなくて態度や行動で示すっていうことかなって思ってますね。」■データサイエンティスト・河本薫「常に素直な心で周りからの意見を聞き、自分を正していったり、良くしていくというのが、プロフェッショナルには大切なことかなって思います。」■ユーチューバー・HIKAKIN「継続した人で、かつその中でチャンスをつかんだ人だと思います。継続しているとチャンスがやってくるんで、その中で努力してるとつかめると思うんで、継続です。」

新しい仕事スペシャル