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第330回 2017年7月24日

もっと、自分を疑え 女優・宮沢りえ



もっと、自分を疑え

「もっと自分を疑え」という言葉は、宮沢が慕う世界的演出家、故・蜷川幸雄さんが稽古場で発したひと言だという。
『作品に携わると決めた以上は、ゴールは無いわけですよね。ここまで行けば100点、っていうのはないんですよ。どこまでも上を目指せる。だから、「これでいいのかな?なんかもっとあるんじゃないかな?」とずっと思っていて。あるとき、蜷川幸雄さんが稽古場で、ある俳優さんに、「もっと自分を疑えよ!」とおっしゃったんですね。その言葉が、はっとさせられたというよりは、「肯定してもらえた」っていうか。自分をずっと疑って、「それでいいのかな?」「もっとないのかな?」って、手放しで喜ぶ瞬間がずっと無いっていうか。でもそれをすごく肯定してもらった思いでいっぱいだったし、「自分を疑え」っていう言葉は、私にとってエネルギーになりましたね。』

写真これでいいのか、もっと何かないのか。宮沢は妥協しない。


早く正解を出さない

舞台と映画の違いの一つは、舞台の場合、初日の幕が上がるまでに比較的長く稽古を積む期間があることだ。宮沢はその稽古の序盤においては、“正解を早く出す”ことが、よい結果につながらないと考える。役者の中にある、“衝動”。それをもとにさまざまなことを試し、挑むことで、より豊かなものがはぐくまれ、生まれると考える。
「もっと失敗してみたいっていう。失敗することってすっごく恥ずかしいんだけど、役者にとっては。試してみることって、すごい人の前でやることって恥ずかしいけど、それを、えいってやってみる瞬間が。せっかくみなさんとやるときに、なんかもうちょっとこう、役者から生まれる生理とか衝動とか、そういうことで自由な時間が(あるといい)」

写真早く正解を求めすぎない。役者からわき出てくる生理や衝動が豊かなものを生む。


プロフェッショナルとは…画像をクリックすると動画を見ることができます。

それはやはり“対相手”が生まれることですね。まずは。相手に対して、本当に誠実であること。そこだけは誠実にいるっていうのが、本当のプロフェッショナル。(最終日の舞台が終わった後、楽屋にてもう一度)プロフェッショナルとは?っていう質問で、あれも言って良かったなと思いますけど、やっぱりそのことに対して、身を削る覚悟がある人のことをプロフェッショナルって言うのかなってすごい思いました。今回改めてそれを突きつけられた感じがします。

女優 宮沢りえ