「リゾート再生請負人」として名をはせる経営者・星野佳路。リーダーとしての心構えを教えてくれたのは、学生時代に出会った1つの言葉だった。
アイスホッケーに打ち込んでいた星野。星野は、厳しいリーダーだった。チームの強化には練習しか道は無いと、部員たちにハードな練習を要求、叱咤(しった)し続けた。だが、チームは強くなるどころか、雰囲気まで悪くなっていった。
そんなある日。チームの監督に呼び出され、こう告げられた。
お前が考える七割で良しとして、ほめてやれ
なぜだと思いながらも、星野はしぶしぶ実践し始めた。どんな小さい事でもほめてみた。すると半年後。自らきつい練習に励む部員が増え、やがてチームの雰囲気は良くなり、成績が上向いた。そしてついには、念願のリーグ優勝を果たした。
相手の良さを見つけ、ほめること。これこそがチームの大事な原動力。今星野は、あの言葉が「リーダーの心構えを教えてくれた」と感じている。