木内たちの農家グループは、平均年齢30代前半の若い農家の集団だ。それでも、主要メンバーの年間の売り上げは全国平均の2倍以上、なかには1億円を超えるものもいる。その華々しい実績を可能としたのは、木内たち農家が立ち上げた会社だ。市場を通さない野菜の出荷に加え、さまざまな事業に取り組み、その利益を元手にグループの農家の経営を安定させることに成功した。
新規事業を立ち上げる際に木内たちの考え方の出発点となっているのが、「“常識”を疑う」こと。従来の農家が“常識”としてきたことを見直し、本当にそれは正しいのかと疑い、もっと良い手立てがないかと模索する中から、木内たちはビジネスの種を見つけ出してきた。