スマートフォン版へ

メニューを飛ばして本文へ移動する

これまでの放送

第119回 2009年5月26日放送

石ころだって、宝になる 材料科学者・細野秀雄


知の現場に、上下なし

画期的な新素材を次々と生み出す細野。その秘密は、徹底した現場主義にある。
日々20人の研究員を率いて最先端の研究に挑む細野は、キャンパスの5か所に散らばる実験室を一日中歩き回っている。
研究テーマはリーダーである細野が決めるが、研究の進め方は若い研究員の発想に任せる。若い頭脳と発想をぶつけ合うことで、未知の世界に挑んでいく。それが細野のやり方だ。「研究の現場に、立場や年齢による上下関係はない。自分自身も若い人の影響を受けている。お互いに切さたく磨してこそ、研究が前進する」と細野は考える。

写真話し合う細野と研究員


勝てる科学者であれ

細野は研究者になって30年、世界とのしれつな開発競争にさらされ続けてきた。
一番になった者だけが評価される厳しい世界。一歩でも出遅れれば、労した時間は無駄になる。
細野は毎日深夜まで仕事に打ち込み続ける。「<エンジョイ>+<勝てる>ということがプロの研究。<エンジョイ>だけで仕事をしたら科学愛好家だ」と細野は言い切る。

写真論文を読む細野真剣な表情


目の前の事実を、まっすぐ見る

細野の研究室ではこの春、ひとつの開発が大詰めを迎えていた。
従来の半導体部品にとってかわる次世代の電子部品の開発だ。世界中の研究者がいち早く開発を成功させようとしのぎを削る分野だ。細野はしれつな開発の現場に、一人の若き研究員を投入した。その研究員は電子部品の実用化を見据えて、あえて難易度の高い手法を選らんで研究を続けていた。しかし、実験を初めて4か月、まったく成果の出ない日々が続いていた。
細野は科学者として、リーダーとして、ある決断を下した。それは、目の前の事実をただまっすぐに見据えた決断だった。

写真鋭いまなざしの細野


プロフェッショナルとは…

ほかの人ではできないことができるということですね。それからただ単に楽しむだけではなくて、やはり独特の手法とか、考えとか、道具とか、それをマスターしている人ですね。それを使いこなして初めて他の人よりも違ったことができるわけです。それがプロですね。

細野秀雄

The Professional’s Tools

超電導物質

細野は去年2月、まったく新しいタイプの「超電導物質」を開発した。その物質は今まで最も超電導物質にはならないといわれてきた「鉄」から生み出された。
常識を覆した細野の新しい超電導物質は、世界の科学者をあっと言わせた。

写真


猫の本

多忙な細野、趣味は猫だ。猫の本を通勤の電車の中などで眺めるときが安らぎのときだという。細野の家には、猫のぬいぐるみや、猫のカレンダーなど猫のグッズがそろうという。

写真


関連情報


Blog