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これまでの放送

第98回 2008年9月16日放送

はみ出し者が、道をひらく 大腸内視鏡医・工藤進英


患者の痛みは、自分の痛み

早期に発見できればほぼ100%治ると言われる大腸がん。工藤は出来る限り早くがんを発見し、最低限の治療を行うことを心に刻む。患者を自分の家族と同じように考え、何が最善の策かを考えるのが医師の務めだと工藤は言う。

写真どんな病変も見逃さない


続けることが、救う

工藤は、大学病院の仕事だけではなく、請われれば日本全国、果ては世界のどこへでもへと駆けつける。工藤はこうした活動を20年以上続けてきた。これまでの検査数は、13万件。世界でもトップクラスだ。がんを早期に発見するためには、できるだけたくさんの患者を診なければいけない。そのために工藤は労力を惜しまない。

写真人々の不安をぬぐいさる


命の重さ 人生の重さ

8月下旬。工藤のもとに難しい患者が訪れた。直腸に2センチの腫瘍(しゅよう)が発見された女性。肛門から近い場所に病変があるため、切除が難しい。すでに2つの病院で直腸を全摘し、人工肛門にするしかないと言われていた。
工藤は、患者の希望をかなえるため最善の治療法をぎりぎりまで探り続ける。

写真精度の高い診断を何より大切にする


プロフェッショナルとは…

自分の経験と自分の知識とそれから技術と、それを総動員してかつ、その結果についてすべての責任を負える人間、それがやっぱりプロフェッショナルと思います。

工藤進英

The Professional’s Tools

大腸内視鏡

工藤の最大の武器である大腸内視鏡。左手のコントローラーで、カメラの先端を自由自在に曲げることができる。また、先端からは空気の出し入れや水を出すことができる。この空気を出し入れによって、大腸を膨らませたり縮ませたりしながら内視鏡を進める。このことで、すばやく、また痛みの少ない検査ができるという。また、工藤がメーカーと共同で開発したのが、100倍までカメラを拡大する機能。これで腫瘍を見ることで、その進行度をその場で詳しく調べることができるという。

写真片手で操作するコントローラー
写真カメラのついた先端部


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