去年暮れ、国の謝罪という劇的な展開を見せた薬害肝炎。薬害肝炎とは、1960年代から90年代初頭にかけて、出産や手術で止血剤として投与された血液製剤が原因で多くの人がB型C型肝炎(ウイルス性肝炎)に感染した問題だ。その陰には、すご腕弁護団の存在があり、それを率いるのが、30年以上医療問題に取り組み、患者の側に立って闘い続けてきた弁護士、鈴木利廣だ。薬害肝炎問題のその後にカメラが密着。闘いはまだ終わっていなかった。それまでは、血液製剤が争点になっていたが、次なる闘いは、輸血や集団予防接種の針の使い回しなど医療行為によって感染したウイルス性肝炎感染者、推定350万人を救うという途方もない挑戦。3月、350万人を救う新たな法律制定に向けて、鈴木たちが動き始めた。