佐喜眞が作る義足や義手、装具。それは単に、体の機能を補う生活の道具ではない。
人生を前向きに生きるための「希望を与える」特別な道具だ。
特に注目されているのは、全国に多くの患者がいるといわれる「変形性膝(ひざ)関節症」の患者のために開発した独自の装具。従来のものより「格段に軽く、動きやすい」のが特徴で、評判が評判を呼び、ひざの痛みに苦しむ人々が佐喜眞を訪ねて全国からやってくる。
痛みがつらく、人生を楽しめなくなっていた人に、力を与える。それが佐喜眞のめざす装具だ。
※「変形性膝関節症」は、老化などで足の筋力が衰えることで生じる症状。
軟骨がすり減り、骨と骨がぶつかり痛みが生じる。
※独自に開発した膝装具は、01年には「文部科学大臣賞」、05年には「ものづくり日本大賞」受賞している。