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◆映像品質劣化チェック機能付フォーマット変換装置を開発
高速処理技術により効率的な番組制作と映像・音声の品質管理向上に貢献
(平成23年11月10日)

日本放送協会
株式会社日立製作所
株式会社日立ソリューションズ

 日本放送協会(会長:松本 正之/以下、NHK)と株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)および株式会社日立ソリューションズ(取締役社長:林 雅博/以下、日立ソリューションズ)は、映像・音声ファイルのフォーマット変換、および変換後の映像・音声の劣化・異常検出の高速化(*1)を実現した映像品質劣化チェック機能付フォーマット変換装置を共同で開発しました。

 近年、放送局では、番組素材をハードディスクなどの記録メディアに保存して、編集や送出を行うファイルベースシステムの導入を進めていますが、映像ファイルには多くのフォーマットが存在するため、フォーマット変換が必要となります。また、フォーマット変換時の圧縮処理において、映像にノイズが入るなどの異常が生じることがあるため、変換後の映像品質に劣化や異常がないことを確認する必要があります。ファイルベース化が進展する中、効率的な番組制作を進めるためには、フォーマット変換や変換後の映像品質の確認を短時間かつ確実に行うことが課題となっています。

 今回開発した装置は、フォーマット変換と映像・音声の劣化・異常検出処理を複数に分割し、並行で処理可能な設計とすることで、変換と劣化・異常検出を大幅に高速化しました。本装置では、自動検出したエラー箇所のみを確認すればよいため、従来の全映像を確認する作業と比較して短時間で品質確認が可能となります。また、映像・音声の劣化・異常部分を解析結果画面に表示することで、検査担当者はその部位を迅速、正確に把握でき、品質確保および検査効率向上に貢献します。

 今後も、NHK、日立、日立ソリューションズは、番組制作のファイルベース化を円滑に進めるため、映像・音声の大容量データ(ビッグデータ)の品質管理の向上に取り組んでいきます。

 なお、11月16日から18日に幕張メッセで開催される「Inter BEE 2011」において、本装置を日立ソリューションズブースにて出展します。
http://www.inter-bee.com/ja/(NHKサイトを離れます)

*1 本装置2台構成で映像ファイルMPEG-2 I-Only 102MbpsをAVC-I 50Mbpsにフォーマット変換した場合、映像時間長の約3分の1で変換処理可能。


 
 
 
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