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◆スーパーハイビジョン・フル解像度カメラを開発
〜SHVの本来の画質を実現! 高解像度で屋外撮影も可能に〜
(平成22年5月18日)


○ NHKは、臨場感あふれる次世代のテレビジョン放送サービスとしてスーパーハイビジョン(SHV)の研究開発を進めています。今回、SHVのフル解像度となる3300万画素(横7680画素×縦4320ライン)の映像を撮影できるカラーカメラを、日立国際電気(株)の協力を得て開発しました。

○ 従来のSHV用カメラは、800万画素の撮像素子を4枚用いたデュアルグリーン方式*1により等価的にSHVの解像度を得ていましたが、今回3300万画素の撮像素子3枚を用いることで、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3原色すべてにおいてSHVのフル解像度の映像が撮影可能となりました。

○ また、SHVの解像度に対応した超高精細レンズ、およびレンズ色収差*2の補正機能を新たに開発し、従来のSHV用カメラと比べて、解像度が大幅に改善されました。

○ さらに、新開発の光伝送装置をカメラヘッドに内蔵することにより、約74Gbpsのフル解像度の映像信号をハイビジョンカメラ用ケーブル1本で中継車まで送ることができます。

○ 今回開発したカメラおよび撮影した映像を、5月27日から30日に開催するNHK放送技術研究所一般公開で展示します。高精細で、実物の質感を忠実に再現するSHV映像の魅力をご堪能ください。

*1 光の3原色の中で視覚の解像度に最も寄与しているG(緑色)信号用に2枚の撮像素子を斜め方向に半画素ずらして配置し、それらの間にR(赤色)、B(青色)信号用を1枚づつ配置することで、実質的に縦横方向に2倍の解像度を得る方式。
*2 光の波長によってレンズでの屈折率が異なるためにR、G、Bの光学像の結像位置や像の大きさが異なる現象。



図1 開発したカメラヘッド外観

 
 
 
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