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◆NHKが開発した超高感度ハイビジョンカメラの
医療応用により文部科学大臣表彰を受賞
(平成20年4月11日)

○ NHK放送技術研究所所長・谷岡健吉(たにおか けんきち)は、国立循環器病センター心臓生理部長・東海大学医学部教授 盛英三(もり ひでぞう)先生の共同研究者として、国立循環器病センターの医師、浜松ホトニクス(株)、(株)日立メディコの研究者とともに、平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞することになりました。同賞は科学技術分野における顕著な功績に対して与えられるもので、今回の受賞は微小な血管を可視化できる画期的な装置の開発による先端医療への貢献が認められたものです。表彰式は科学技術週間特別行事の一環として4月15日虎ノ門パストラルで行われます。

○ NHKでは、夜間の緊急報道などに対応するため、超高感度ハイビジョンHARP*1(ハープ)カメラを開発してきました。今回は、この超高感度ハイビジョンHARPカメラを応用して、一般の病院でも利用できる微小血管撮影装置を世界に先駆けて開発したものです。

○ これまでのX線血管撮影装置ではカメラの感度や解像度が不十分なため、内径200μm(1μmは1000分の1ミリメートル)以下の微小な血管像を鮮明に撮影することは困難でした。本装置では造影剤*2の検出に最適なエネルギーをもつX線を用いるとともに、高感度で高精細なハイビジョンHARPカメラを適用することで、これを可能としました。

○ 現在、足に重い血行障害をもつ患者に対して行われる血管再生治療の評価に用いられているほか、心筋こうそくやガンなどの成人病の早期発見にも役立つと期待されています。

○ NHKは今後も放送技術の研究開発を推進し、研究成果の放送以外の分野への社会還元にも積極的に取り組んでいきます。

*1 HARP : High-gain Avalanche Rushing amorphous Photoconductor 「電子のなだれ増倍現象」を利用した高感度な光電変換膜(光を電気信号に変換する半導体の膜)
*2 造影剤 : X線撮影に用いられる医薬品。X線の吸収特性が骨や筋肉などの生体組織と 異なるため、血管に造影剤を注入することで血管像が撮影できる。
 
 
 
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