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◆月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョンカメラ(HDTV)動画撮影成功について
(平成19年10月1日)

日本放送協会
宇宙航空研究開発機構

 日本放送協会(NHK)および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成19年9月14日(日本時間、以下同様)に種子島宇宙センターから打ち上げた月周回衛星「かぐや(SELENE)」からの初めてのハイビジョン動画撮影に成功しました。

 撮影は「かぐや(SELENE)」に搭載されたNHK開発の宇宙仕様のハイビジョンカメラ(HDTV)によって行われたもので、地球から約11万kmという遠い宇宙からのハイビジョン撮影は世界で初めてのことです。「かぐや(SELENE)」で撮影した動画映像をJAXA臼田宇宙空間観測所にて受信し、その後、NHKにおいてデータ処理を行いました。

 なお、臼田宇宙空間観測所で受信したテレメトリデータにより、衛星の状態は正常であることを確認しています。


※衛星の状態や搭載機器の動作状況などを把握するために、衛星から地上へ向けて送信される情報

写真1  「かぐや(SELENE)」からハイビジョンカメラ(HDTV)により撮影された地球(静止画像)

 地球からの距離は約11万kmで、これだけ遠い宇宙からハイビジョン撮影が行われたのは世界初 (今まではスペースシャトルならびに国際宇宙ステーション(ISS)の軌道からの撮影で、距離は約340km)。地球の昼間の部分には、南アメリカ大陸の西海岸線が写っています。
 この動画は、平成19年9月29日21時46分(日本時間)に「かぐや(SELENE)」から8倍の間欠撮影(8分間を1分に縮めて収録)で撮影され、JAXA臼田宇宙空間観測所にて平成19年9月30日9時10分に受信しました。


<参考>


図 「かぐや(SELENE)」の月までの道のり (模式図)


写真2 ハイビジョンカメラ(HDTV)の外観 (「かぐや(SELENE)」搭載前)

 
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