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◆トランスポートストリーム品質監視装置の開発
〜デジタル放送時代のモニタリング装置〜
(平成15年11月10日)
○ NHKは、デジタル放送の設備や回線の状態を監視するため、トランスポートストリーム(TS)信号をリアルタイムに解析し、映像品質の監視と障害の検知を行うTS品質監視装置を開発しました。
○ デジタル放送では放送システムが複雑化し、多チャンネル化などにより、監視すべき対象が増えるため、正確な自動監視装置が求められています。デジタル圧縮を行った映像信号はコンテンツにより画質が変化するため、映像品質の評価だけでは十分な監視ができません。今回、開発した装置では映像品質の評価に加えて、符号化パラメータなどを解析することにより伝送エラーや機器の不具合を正確に知ることができます。
○ 開発したTS品質監視装置の主な特徴は以下の通りです。
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新規に開発した画質推定アルゴリズムを用いた、TSからのHDTV画質の測定 |
(2) |
量子化パラメータや動きベクトル情報の可視化によるエンコーダの動作状態の確認 |
(3) |
伝送エラーや機器の不具合の自動検知 |
○ 本装置は、放送局の素材回線や送出マスター、放送波の監視をはじめ、ケーブルテレビや通信など、MPEG-2を用いた映像配信サービスの品質監視に広く利用されることが期待されます。
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開発した装置にもとづいて、(株)KDDIメディアウィルにより製品化され、11月19日から開催される「国際放送機器展(Inter
BEE 2003)」において展示されます。
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図1 TS品質監視装置の使用例 |
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図2 TS品質監視装置の監視画面例 |
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