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ハイビジョンCSハンターで移動中の生中継番組が可能に
(平成15年4月9日)


○ NHKはこのほど番組制作機能が充実し、船上や海外からの中継が可能なハイビジョンCSハンターを開発・整備しました。
○ ハイビジョンCSハンターとは、移動しながら自動的に通信衛星を追尾して、ハイビジョン映像を送信することが可能な衛星伝送車です。
走行中でも車両後部に搭載している直径90cmのパラボラアンテナ(写真の白いドーム内)を使って、ジャイロやGPSなど各種センサーからの情報と通信衛星からのパイロット信号を受信し、自動的に衛星を追尾することができます。

○ このハイビジョンCSハンターは、
・ 映像スイッチャーや音声ミキサーなどを搭載し、番組制作機能が充実
・ 自動追尾アンテナ部や送信設備を専用コンテナに収容させ、洋上の船舶からの伝送や貨物用航空機の輸送による海外からの伝送にも対応可能
など、優れた機能を持っています。

○ 5月5日、総合テレビで放送される「子供の日特集 未来への航海・プロローグ」で、このCSハンターを使用するとともに、詳しく紹介する予定です。今後、CSハンターの機動性を生かし、幅広く船上や海外などで行われるハイビジョン中継番組に活用していくことにしています。

ハイビジョンCSハンター
専用コンテナ
ハイビジョンCSハンター
専用コンテナ

<主な緒元>
・ アンテナ:90cmφオフセットグレゴリアンアンテナ
・ 制御軸:方位、仰角、偏波の3軸制御
・ 追尾方式:ジャイロなどの慣性センサーと衛星からのモノパルスセンサーによる複合追尾方式
・ アンテナ追尾精度:±0.3°
・ 車両寸法:全長6500*全幅2300*全高3310(mm)
・ 車両重量:9415kg
・ 専用コンテナ寸法:全長2200*全幅2200*全高2650(mm)
・ 専用コンテナ重量:約2050kg(含むアンテナ・送信設備)
<主な機能>
・ CSハンターから衛星に向けてハイビジョン同時2波伝送が可能
・ 衛星中継器の半分の周波数帯域(18MHz)でハイビジョン伝送が可能
・ 車体屋上にハイビジョンロボットカメラを搭載し、車内からリモートコントロールが可能
・ 5入力映像スイッチャー、12入力音声ミキサー、インカム設備、マルチフォーマットVTRなどを搭載














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