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◆制作から伝送まで可能なコンパクトハイビジョンCS中継車の開発
(平成11年4月23日)
○ これまでNHKでは、ハイビジョン中継番組の制作・伝送には、「ハイビジョン中継車」と「ハイビジョン伝送専用車」の2台を使用してきました。しかしこの体制では、制作要員が増えたり、駐車スペースの問題で適当な場所からの中継が難しいといった課題がありました。
○ 新型ハイビジョンCS中継車(HV−CSK)は、このような課題を解決するために、「1台で小規模ハイビジョン番組の制作と伝送を実現する」というコンセプトで開発したもので、コンパクトで機動性を有する点が特長です。
○ NHKでは、このHV−CSKを4月28日(水)のハイビジョン番組「ときめきワイド」(放送時間11時から11時50分)のなかのハイビジョン中継(小田原)に初めて使用します。
○ NHKでは今後も、フットワークの軽いこの新型HV−CSKを幅広く活用し、多彩 な番組制作に活用していきます。また今後計画されているハイビジョンでのニュースでも利用し、ハイビジョン普及の大きな足がかりにしていきます。
(主な仕様)
形 状 |
全長6.8m、幅:2.5m、高さ:3.8m |
発動発電機 |
25kVA(外部照明可能) |
制作設備 |
カメラ2台、VTR1台、4chスイッチャー、12ch音声ミキサー |
伝送設備 |
CS(直径1.8mパラボラアンテナ、出力450W)
FPU(多値FM方式、高さ9m油圧ポール) |
(参考)
○制作設備の特徴
制作設備は,カメラ2台,VTR1台(HD−D5),4入力スイッチャーを中心とするものでシンプルでコンパクトな構成としています。映像信号はSDIで構成し,小型化を実現しました。音声は2ch制作を基本としていますが,本車両を「伝送専用車」としてHV中継車と共に運用するときは更にプラス2chとし,サラウンド対応が可能です。
カメラ |
2台(HDC-750) |
VTR |
1台(HD-D5常載,HD-CAM1台を持ち込み可) |
スイッチャー |
4入力(SDI*) |
映像モニター |
14吋×2(L/AIR,VE)/10吋×4(リソースモニタ) |
音声ミクサー |
12ch入力 |
*:Serial Digital Interface
○伝送設備の特徴
伝送設備は,CS伝送の他,多値FM方式によるFPU伝送が可能です。CSとFPUを同時に使用しての伝送も可能です。
CS用送信機 |
アンテナ:1.8mφ オフセットパラボラ型、
トレリス符号化8相位相変調方式(TC8PSK)
出力:450W(300W×2 位相合成) 緊急時は1台運転も可能
CS連絡系(OW*・スカイホン):120W |
FPU |
CDバンド 多値デジタルFM方式
9m高油圧ポール |
*:Order Wire(打合せ回線)
HV−CSK外観
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