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ＮＨＫ放送技術研究所は、特殊な眼鏡なしで、上下・左右からでも廻り込んだ立体映像が見える、新しい立体テレビを考案・試作しました。このシステムはこれまでの立体方式と異なり、両眼が水平に並んでいなくとも立体像を見ることができるため、ソファに寝ころんで立体画像を楽しむことができます。 
このシステムはＩＰ（Integral Photography）と呼ばれる方式を基本にしています。ＩＰ方式は複眼レンズを用いて多くの方向からの画像を撮影・表示する方式で、１９０８年に立体写真として考案されました。しかし、複眼レンズを構成する小レンズ間で光が漏れること、また、奥行きが反転（凹状のものが凸状になる）して見える問題がありました。この新しいシステムでは、撮影時に特殊複眼レンズを用いることで、先の２つの問題を一挙に解決しました。
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