日本放送協会 理事会議事録  (平成25年10月15日開催分)
平成25年11月 1日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成25年10月15日(火) 午前9時00分〜9時30分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、塚田専務理事、吉国専務理事、石田専務理事、
 木田理事、久保田技師長、板野理事、上滝理事、福井理事、下川理事、
 森永理事
 井原監査委員、上田監査委員

<場     所>
 放送センター 役員会議室

<議     事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1199回経営委員会付議事項について
(2)視聴者対応報告(平成25年7〜9月)について
(3)中央放送番組審議会委員の委嘱について
(4)テレビジョン中継放送局の設置計画について

2 報告事項
(1)テレビジョン中継放送局の開局について
(2)「NHK情報公開」の実施状況(平成25年度上半期)
(3)地方放送番組審議会委員の委嘱について

議事経過

1 審議事項
(1)第1199回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 10月22日に開催される第1199回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「テレビジョン中継放送局の設置計画について」と「中央放送番組審議会委員の委嘱について」です。また、報告事項として「テレビジョン中継放送局の開局について」、「平成25年度第2四半期業務報告」、「視聴者対応報告(平成25年7〜9月)について」、「『NHK情報公開』の実施状況(平成25年度上半期)」、および「地方放送番組審議会委員の委嘱について」です。

会 長  原案どおり決定します。

(2)視聴者対応報告(平成25年7〜9月)について

(視聴者事業局)
 放送法第27条に定める視聴者対応の状況について、平成25年7〜9月分を以下のとおり取りまとめました。ついては、放送法第39条第3項の規定に基づき、10月22日開催の第1199回経営委員会に報告したいと思います。
 この期間の視聴者の声(意見・要望、問い合わせ)の総数は、7月が31万7,654件、8月が29万6,094件、9月が31万4,282件でした。
 最初に、最近の報告から主な話題を紹介します。
 9月に最終回を迎えた25年度前期の連続テレビ小説「あまちゃん」には、4月の放送開始から最終回翌日までの間に、1万0,133件の反響が寄せられました。過去3作品と比較すると、総件数に大きな差はありませんが、好評意見は最も多く、厳しい意見は最も少なくなっています。これまでの「連続テレビ小説」と異なり、男性からの反響が女性を大きく上回ったことや、20代以下から40代までの反響が3分の1を占めるなど若い世代から多くの反響が寄せられたことが特徴です。このほか、7月には参議院議員選挙の開票速報や関連番組、8月には“戦争と平和”を考える夏の特集番組に多くの反響が寄せられました。
 受信料関連では、7月から8月にかけて、中国地方や東北地方などで大雨の被害が相次ぎましたが、NHKでは、こうした自然災害にあわれた世帯に、放送受信料免除の基準を設けて対応しています。免除に関するお問い合わせをいただいた際に丁寧に説明するとともに、地域の最寄りの放送局・営業センターでは、被災地域の自治体を通じて被災者の方に受信料免除の制度についてお知らせするなどの対応を行っています。
 この期間の視聴者からの指摘や意見・要望への主な対応について紹介します。記録的な大雨が降った山口県で、キャンプに参加している子どもと連絡が取れなくなったという保護者からの問い合わせがきっかけで緊急報道につながったこと(7月)、埼玉県と千葉県に大きな被害をもたらした竜巻で、視聴者が撮影した動画や写真を受け付ける「NHKスクープBOX」への投稿を活用した放送が、竜巻の実態を解明する大きな手がかりにつながったこと(9月)などがありました。また、9月2日から開始した放送・通信連携サービス「NHKハイブリッドキャスト」では、最新のニュースが随時表示される「スクロールニュース」について、視聴者からの要望を受けて、文字の大きさをリモコンの操作で1.5倍に拡大できるようにしたほか、デザインも見やすく変更しました。
 誤記・誤読などに対する指摘は、7月は84件、8月は82件、9月は75件ありました。指摘については、直接番組担当者に連絡し訂正するよう努めるとともに、再発防止のため、放送関係部局で構成する放送倫理連絡会で周知し、放送現場へ注意を喚起しました。

(会 長)  原案どおり決定し、次回の経営委員会に報告します。

(3)中央放送番組審議会委員の委嘱について
(木田理事)
 中央放送番組審議会委員の委嘱について、審議をお願いします。
 東儀秀樹氏(雅楽師)に、平成25年11月1日付で新規委嘱したいと思います。
 本件が了承されれば、10月22日開催の第1199回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(4)テレビジョン中継放送局の設置計画について
(久保田技師長)
 テレビジョン中継放送局の設置計画について、審議をお願いします。
 設置に向けての諸条件が整った、北海道の三石本町、青森県の上北外ヶ浜、京都府の四ノ宮小金塚の各地区に、テレビジョン中継放送局(三石本町地区は総合・教育、他は総合のみ)を設置したいと考えます。3地区の概要はそれぞれ、デジタル移行に伴う新たな難視聴対策地域、他の中継局との電波混信による視聴困難地域、および地域放送の難視聴対策地域で、四ノ宮小金塚地区は25年度、他の2地区は26年度に開局する予定です。今回の整備に要する経費はおよそ1.4億円を見込んでいます。
 本件が了承されれば、10月22日開催の第1199回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

2 報告事項
(1)テレビジョン中継放送局の開局について
(久保田技師長)
 テレビジョン中継放送局の開局について報告します。
 設置計画に基づいて建設を取り進めてきたテレビジョン中継放送局のうち、平成25年4月1日から9月末までの期間に、茨城県の古河局と栃木県の足利西局(いずれも総合のみ)が開局しました。いずれも地域放送の難視聴対策地域です。
 この結果、9月末までの累計で、総合は2,186局、教育は2,161局の中継放送局が全国で開局しました。今回の開局の建設にかかった経費は、およそ1.1億円です。
 本件は、10月22日開催の第1199回経営委員会に報告します。

(会 長)  以前に経営委員会の議決を得た設置計画に基づき、今回開局したわけですが、設置を計画したものの、その後諸条件が変わって設置の必要がなくなるというケースはないのですか。
(久保田技師長)  現在設置を進めている中継局は、デジタル放送の移行後に、設置しなければ難視が解消できないことがわかったものですので、計画どおりに設置しなくても済まされるということは基本的にありません。
(会 長)  それでもさまざまな条件や環境は常に変化するものですので、設置計画を立てた後も、きちんと検証していくようにしてください。

(2)「NHK情報公開」の実施状況(平成25年度上半期)
(視聴者事業局)
 平成25年度上半期の「NHK情報公開」の実施状況について報告します。
 25年度上半期は、のべ36人の視聴者から316件の情報公開の「開示の求め」がありました。前年度同期と比べて127件減っています。316件のうち、一部開示を含め情報を開示したものが150件、不開示としたものが123件、検討中が35件、「開示の求め」の対象外が8件でした。対象外のうち2件については、情報提供を行いました。不開示の理由としては「開示の求め」に合致する文書が存在しないものが105件、業務に支障が出るため開示できないものが14件などとなっています。「開示の求め」として受け付けた316件の内訳は、総務・経理関係が最も多く132件で、次いで営業関係が72件、経営一般が42件となっています。
 25年度上半期の開示率は55%で、13年7月にNHKの情報公開を開始してから25年度上半期までの累計の開示率は、66%となっています。
 続いて、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会(以下、「委員会」)の審議状況についてです。この委員会は、NHKが行った一部開示または不開示の判断に対して、「再検討の求め」が出された場合に、中立的・客観的な立場からNHKの判断をチェックする第三者機関です。委員は5人で、部外の有識者に委嘱しています。
 「再検討の求め」の受け付け件数は、過去最多となった前年度同期の98件から、25年度上半期は120件となり、増え続けています。委員会は25年度上半期に11回開催され、前年度からの継続案件を含めて83件が審議され、82件について答申をいただきました。そのうち76件は、「NHKの判断は妥当」でした。そのほか、4件は「一部開示の範囲を広げるか、すべて開示が妥当」、2件は「不開示ではなく、一部開示または開示が妥当」でした。3件は審議中で、124件が諮問準備中となっています。
 本件は、10月22日開催の第1199回経営委員会に報告します。


(3)地方放送番組審議会委員の委嘱について
(木田理事)
 地方放送番組審議会委員の委嘱について、報告します。
 関東地方で古澤宏司氏(有限会社古沢園 代表取締役)に、四国地方で坂田千代子氏(株式会社あわわ 会長)に、平成25年11月1日付で新規委嘱します。また、近畿地方で金山勉氏(立命館大学産業社会学部 教授)に、中国地方で山田節子氏(児童書を楽しむ会つくしんぼ 代表)に、同日付で再委嘱します。
 なお、関東地方の山崎嘉正氏(株式会社亀屋 代表取締役社長)と四国地方の植田貴世子氏(株式会社クラッシー 代表取締役)は、任期満了により平成25年10月31日付で退任されます。
 本件は、10月22日開催の第1199回経営委員会に報告します。



以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成25年10月29日
                     会 長  松 本 正 之

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