日本放送協会 理事会議事録  (平成24年 4月 3日開催分)
平成24年 4月20日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成24年 4月 3日(火) 午前9時00分〜9時45分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、永井技師長、金田専務理事、今井理事、
 塚田理事、吉国理事、冷水理事、新山理事、石田理事、木田理事
 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1164回経営委員会付議事項について

2 報告事項
(1)平成24年度考査業務運営方針
(2)考査報告
(3)平成24年度各地方向け地域放送番組編集計画の一部変更について
(4)平成23年度決算の日程について
(5)2007〜2011年度放送評価調査の結果について
(6)平成23年度本部監査実施状況
(7)放送番組審議会議事録(資料)

議事経過

1 審議事項
(1)第1164回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 4月10日に開催される第1164回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「平成24年度役員交際費の支出限度額について」、報告事項として「平成23年度決算の日程について」、およびその他の事項として「2007〜2011年度放送評価調査の結果について」です。

(会 長)  原案どおり決定します。

2 報告事項
(1)平成24年度考査業務運営方針
(考査室)
 「NHK経営計画」が掲げる理念に基づき、NHKが信頼される公共放送として迅速で的確なニュース・緊急報道や質の高い番組を提供していくために、考査業務を通してリスクマネジメントの推進や放送倫理の徹底など、放送番組の質的向上に努めていきます。平成24年度の考査業務の運営にあたっては、NHKの放送が「放送法」、「国内番組基準」、および「放送ガイドライン2011」にのっとっているか、次の重点事項により実施します。
 1点目は、「放送考査、考査結果の周知」です。
 NHKの放送が迅速・正確か、公平・公正でかつ分かりやすいか、伝えるべきことを伝えているかを考査します。また、表現・用語が適切か、人権への配慮がなされているか、広告・宣伝にならないよう注意が払われているかなど、放送倫理上の観点から考査します。考査結果は、局内イントラネット上に掲載して迅速に放送現場に伝えるとともに、取材・制作現場との有機的連携を図りつつ、放送内容の向上に寄与します。
 2点目は、「事前考査」です。
 リスク予防の観点から行う事前考査は、総合テレビの午後8時台・10時台の番組、「大河ドラマ」、および「連続テレビ小説」などを中心に随時実施します。問題がある場合には、直ちに制作現場と協議して、改善に努めます。
 3点目は、「放送番組モニターの活用」です。
 全国各地から送られる「モニター報告」を迅速に集計・分析し、視聴者の感想・意向として現場に伝えます。前年度50人でスタートした携帯モニターを倍増し、より若い世代の意向集約に努めます。
 4点目は「放送倫理の向上」です。
 取材・制作の際の具体的な基本指針を記した「放送ガイドライン2011」が現場で一層活用されるよう、引き続き周知徹底活動に努めます。また、放送倫理に関する事項についての現場からの問い合わせ・相談に対し、適切なアドバイスを行います。
 BPO(放送倫理・番組向上機構)、マスコミ倫理懇談会、および民放との考査実務責任者会議など、外部関係機関との連携・情報交換を行い、必要に応じて現場に情報提供を行います。
 5点目は「放送各部局との連携」です。
 考査、放送番組モニター、および放送倫理向上の取り組みを踏まえ、放送各部局との意見交換の場を設けるなど、放送各部局との連携をさらに積極的に進めます。


(2)考査報告
(考査室)
 平成24年2月27日から3月28日までの間に、ニュースと番組について考査した内容を報告します。この期間に、ニュース21項目、番組62本の考査を実施しました。
 はじめに、東日本大震災の発生から1年が経過した3月11日のニュースと番組についてです。
 この日のニュースは、政府主催の追悼式で午後2時46分に全員が黙とうする姿や、犠牲者を追悼する各地の様子のほか、津波による避難や東京電力福島第一原子力発電所事故の収束に向けた課題を伝えました。また、NHKが災害による被害を減少させるために、避難の呼びかけをより簡潔に、より強い言葉と口調で伝えるように見直したことの紹介もありました。一方、番組では、地震発生から1年後の同日同時刻に、5つの被災地を生中継で結び、命をつないだ被災者にそれぞれの体験を証言してもらうNHKスペシャル「“同日同時刻”生中継 被災地の夜」などを考査しました。
 その他の震災関連のニュースとしては、宮城県南三陸町の女性職員による避難の呼びかけの全記録が、NHKの取材により明らかになったことや、NHKの独自のアンケート調査で、原子力発電所の運転再開について、自治体の79%が慎重姿勢を示したことなどがありました。
 また、番組では、東日本の各地から震災の記録映像を集め、人々の証言とともに再構成したドキュメンタリー、NHKスペシャル「映像記録3.11 あの日を忘れない」(3月4日放送)や、震災が発生した日の夜に東京で決行されたオーケストラによる演奏会の模様を、オーケストラの事務局が撮影した映像と関係者の証言で再現した、「3月11日のマーラー」(3月10日放送)などを中心に考査しました。
 考査の結果、これらの一連のニュース・番組は、放送法、国内番組基準に照らし、「妥当」であったと判断します。

(会 長)  考査室として、この1年間を通して、どのように総括していますか。
(考査室)  この1年は、東日本大震災関連のニュース・番組に対する考査が、大きな比重を占めました。それらの一つ一つの番組は、被災地の方々の立場に立って、丁寧な取材により作られていたと思います。また、番組を考査する際は、より良い番組となるよう、細かい点についても制作現場に対して注意や指摘を行っています。その積み重ねが、良質で信頼されるニュース・番組の制作につながればと思っています。
 総じて、NHKのニュース・番組については、非常に真摯に制作に取り組んでいると受け止めています。

(3)平成24年度各地方向け地域放送番組編集計画の一部変更について
(編成局)
 平成24年2月28日の理事会で報告した「平成24年度各地方向け地域放送番組編集計画」のうち、「関東甲信越地方向け地域放送番組編集計画」について、一部の語句を変更します。なお、変更の内容については、関東甲信越地方放送番組審議会に諮問し、本計画案を可とする答申を得ています。


(4)平成23年度決算の日程について
(経理局)
 平成23年度決算の日程について報告します。
 NHK単体の決算の日程については、放送法の規定により、財務諸表の総務大臣への提出期限が、当該事業年度経過後3か月以内となっています。これを踏まえ、平成23年度の決算は、6月21日に開催予定の経営委員会で議決が得られるよう、取り進めることとしたいと思います。併せて、放送法に定める監査委員会や会計監査人の監査を受けます。
 また、23年度の連結決算についても、6月21日予定の理事会での審議・決定を経て、同日予定の経営委員会に報告するよう、取り進めたいと思います。
 以上については、22年度決算と同様の日程として、現時点で想定しているものです。
 本件は、4月10日開催の第1164回経営委員会に報告事項として提出します。


(5)2007〜2011年度放送評価調査の結果について
(放送文化研究所)
 2007(平成19)〜2011(平成23)年度に実施した放送評価調査について、2011年度の調査結果と5年間の結果のまとめについて報告します。平成24年度からは、「平成24〜26年度 NHK経営計画」に基づき、新たな“指標”で調査を行いますので、この形での調査結果報告は、今回が最後となります。
 放送評価調査は、NHKの放送に対する視聴者の評価を把握するためのもので、2007年から年4回実施しています。調査方法は、電話法(RDD追跡法)により、全国の20歳以上の男女を対象に実施しました。
 調査では、全体評価として「信頼」、「満足」、「親しみ」、「独自性」、「社会貢献」の5項目、側面別評価として「正確・公平」、「生命・財産を守る」、「娯楽性」、「知識・教養」、「実用性」、「地域への貢献」、「文化の継承・発展」、「福祉」、「教育」、「国際理解」の10項目を掲げ、それぞれについて1点から5点で回答してもらいます。結果は、4点以上の肯定的評価があった回答の率で表わします。
 2011年度の全体評価では、「満足」が59%、「親しみ」が55%、「社会貢献」が69%と前年度平均に比べ高くなっています。側面別評価でも、「生命・財産を守る」が76%、「娯楽性」が45%、「知識・教養」が71%と前年度と比べ高くなっています。
 続いて、5年間の評価の推移について報告します。
 全体評価の推移(各年度平均)では、全項目とも肯定的評価が漸増傾向にあり、2007年度から2011年度への伸び率では、特に「親しみ」(15%)と「社会貢献」(12%)が高くなっています。側面的評価の推移(各年度平均)についても、全体評価と同様に全項目とも漸増傾向にあり、「娯楽性」(18%)、「国際理解」(14%)、「実用性」(11%)の伸び率が高くなっています。
 全体評価のうち「信頼」、「満足」、「親しみ」について評価の推移をより細かく見ると、いずれも2009(平成21)年度から上昇傾向にあり、2011年度最後の調査(3月2日〜4日)では、「信頼」が69%、「満足」が60%、「親しみ」が57%と過去最高の評価となっています。
 男女別の全体評価の推移(各年度平均)を見ると、男女共にほとんどの項目で評価が上がっており、特に女性では「親しみ」が58%(2007年度平均49%)、「社会貢献」が68%(2007年度平均59%)と、大幅に伸びています。
 年層別の全体評価の推移(各年度平均)を見ると、70歳以上の高年層は、もともと各項目とも評価が高いのですが、2011年度は2007年度に比べ、「信頼」や「社会貢献」の評価がさらに上がりました。20〜40代は、高年層ほど評価は高くないものの、「親しみ」をはじめ、評価が大きく伸びた項目もあり、5年間の伸びは若年層のほうが大きいことが分かります。
 地方別の全体評価の推移(各年度平均)についても、全ての地域で評価が伸びています。
 NHKを視聴する頻度と、「信頼」、「満足」、「親しみ」の各評価との関係を見ると、NHKを視聴する頻度が高いほど評価が高く、視聴する頻度が低いほど評価が低くなる傾向となっています。
 5年間の調査の結果をまとめると、肯定的評価の推移は漸増傾向で、特に女性や若年層の評価が向上しています。全体を通して見ると、視聴者の充足感や満足度を高めるために、個別の番組の改善や編成の改定など、きめ細かく取り組んだことにより、一定の成果があったものと考えます。また、評価項目を比較した場合、「生命・財産を守る」の評価が高く、「娯楽性」の評価が他の項目と比べて低いといった傾向や、年齢層が高いほどNHKへの評価が高いなどの評価の構造については、この5年間に変化は見られませんでした。さらに、NHKを視聴する頻度が高いほど、評価が高くなるという関連性が見受けられます。より多くの方がNHKに接触していただくことが大切であるということも、この調査で確認できました。

(会 長)  側面別評価の「福祉」の評価が、前年度平均に比べて、1ポイント下がっていますが、何か理由はありますか。
(放送文化研究所)  この下がり幅は、統計的に有意差はありません。
(会 長)  この調査結果は、今後、どのような取り扱いをする予定ですか。
(放送文化研究所)  この調査結果については、放送文化研究所のホームページで公表します。また、4月10日開催の第1164回経営委員会においても説明します。
(会 長)  今回の調査結果と、編成局が中心となって行う指標との関連性については、どのように考えていますか。
(木田理事)  質問項目などは異なりますが、ねらいや方法などについては、重なるところがありますので、基本的には放送評価調査と同じような形で進めていきたいと考えています。
(金田専務理事)  編成局が中心となって行う指標は、今回の調査と、平成20年度までの「“約束”評価活動」や現在の「視聴者視点によるNHK評価」の取り組みの要素を取り入れた新しい指標と捉えることができると思います。新しい指標についても、単年度の評価で一喜一憂するのではなく、継続性をもって評価していくことが大切だと思います。
(会 長)  今回のこのような評価結果については、外部に向けてもしっかりと公表していくべきだと思います。編成局が実施する新しい指標についても、同じような考え方で、取り組んでください。

(6)平成23年度本部監査実施状況
(内部監査室)
 平成23年度に本部部局および海外総支局で実施した、内部監査の実施状況について報告します。
 まず、本部部局の監査実施状況です。
 平成23年11月から24年1月末までの期間に、本部で監査を実施したのは、放送総局内5部局とそれ以外の6部局の計11部局です。監査は、各部局の業務プロセスからリスクが高いと想定される項目を抽出して実施しました。
 監査の結果、一部の部局に「指示事項」、「重要度の高い発見事項」があったので改善を提案しました。それ以外の部局については、各業務プロセスにおけるリスクの管理状況は「適正」または「ほぼ適正」と判断しました。
 続いて、海外総支局の監査実施状況です。
 23年11月から12月末までの期間に監査を実施したのは4支局です。
 監査の結果、各支局の業務運営状況はいずれも適正でした。


(7)放送番組審議会議事録(資料)
 編成局および国際放送局から、中央放送番組審議会、国際放送番組審議会、全国の地方放送番組審議会(関東甲信越、近畿、中部、中国、九州、東北、北海道、四国)の平成24年2月開催分の議事録についての報告(注)。

 注:

放送番組審議会の内容は、NHKホームページの「NHK経営情報」のなかに掲載しています。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成24年 4月17日
                     会 長  松 本 正 之

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