日本放送協会 理事会議事録  (平成24年 2月14日開催分)
平成24年 3月 2日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成24年 2月14日(火) 午前9時00分〜10時05分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、永井技師長、金田専務理事、大西理事、
 今井理事、塚田理事、吉国理事、冷水理事、新山理事、石田理事、
 木田理事
 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1160回経営委員会付議事項の追加について
(2)国際放送番組審議会委員の委嘱について
(3)平成24年度組織改正について
(4)平成24年度要員計画について
(5)平成25年度の職員採用について

2 報告事項
(1)「平成24年度収支予算、事業計画及び資金計画」に付する
   総務大臣の意見について

議事経過

1 審議事項
(1)第1160回経営委員会付議事項の追加について
(経営企画局)
 本日開催される第1160回経営委員会に付議する事項について、2月7日の理事会で決定した事項に加え、追加事項がありますので、審議をお願いします。
 追加する付議事項は、報告事項として「『平成24年度収支予算、事業計画及び資金計画』に付する総務大臣の意見について」です。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)国際放送番組審議会委員の委嘱について
(今井理事)
 国際放送番組審議会委員の委嘱について、審議をお願いします。
 渡辺靖氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)、瀬谷ルミ子氏(特定非営利活動法人 日本紛争予防センター事務局長)、およびセーラ・マリ・カミングス氏(株式会社 桝一市村酒造場代表取締役)に、平成24年3月1日付で新規委嘱したいと思います。
 なお、坂村健委員(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長)と、塩見和子委員(財団法人 日本音楽財団理事長)は、任期満了により2月29日付で退任されます。
 本件が了承されれば、2月28日開催の第1161回経営委員会に諮ります。

(会 長)  外国の方が委員になることについて、審議会の規定上での問題はありませんね。
(今井理事)  問題ありません。
(会 長)  原案どおり了承し、2月28日開催の経営委員会に諮ります。

(3)平成24年度組織改正について
(総務局)
 平成24年度の組織改正について、審議をお願いします。
 24年度の組織改正では、「平成24〜26年度 NHK経営計画」で示された4つの重点目標の達成に資すると同時に、ガバナンス機能を強化し、簡素で効率的な組織となる体制を構築する考えです。
 具体的に、4つの項目を柱に説明します。

1.「経営計画遂行に向けたガバナンス機能強化」について
1)視聴者事業局の放送局支援業務を、経営企画局に業務移行し、全国放送局の事業運営の総合支援や経営情報伝達、地域放送局の中長期方針策定等の業務を行います。
2)内部監査室は、監査機能の充実を図るため、「企画部」と「監査部」の役割を見直します。「企画部」は部局スタッフ機能に純化させ、IT統制監査業務および勤務等監査データ生成業務を「監査部」に移行することで、監査実施主体である「監査部」の体制を強化します。

2.「新サービスへの取り組み強化」について

1)NHKのコンテンツやサービスの一層効果的な展開を推進していくために、新たに「メディア企画室」を単独の局組織として設置します。NHKのインターネットサービスおよび関連団体が実施するインターネットサービス等を一元的に把握するほか、NHKのインターネットサービスに関する展開の基準を作成・管理します。同室には、室長のほか、経営企画、コンテンツ制作・管理、関連事業、技術開発、視聴者サービス開発等、各分野の管理職を中心に数名の専従者および各部局との兼務者を置きます。共通管理事項は、経営企画局が担当します。
 また、インターネットサービス等の一元的な把握を行い、中長期の基本的なメディア戦略について検討を行う新たな会議体「メディア企画委員会」を設置します。副会長を委員長とし、経営企画担当理事、関連事業担当理事、放送担当理事、技術担当理事等がメンバーとなります。その事務局機能は、「メディア企画室」が担い、戦略の検討に必要な調査等も行います。
2)視聴者の期待に応えるさまざまなデジタルコンテンツの制作を強化するため、編成局に「デジタルコンテンツセンター」を設置します。編成局「デジタルサービス部」の業務と、放送技術局「クロスメディア部」の業務の一部を移行することで、制作・技術体制の強化を図ります。同時に、従来の担務区分を越えて、デジタル時代にふさわしい人材の育成を目指します。
3)報道局は、「NHKニュースWEB」のサービスをさらに強化し、新たな時代のNHKの報道を提供していくため、インターネットニュースの制作・開発を担う「メディア展開部」のデジタルニュースグループとメディア展開プロジェクトグループを、「ネット報道部」として独立させます。「メディア展開部」のNCシステム・施設グループと報道情報グループの業務の一部は「テレビニュース部」に、報道情報グループの業務の一部は「総務部」に移行します。

3.「総合力を効果的に発揮するための組織の簡素化・再編」について

1)編成局は、世界に通用する質の高い番組、幅広い視聴者を意識したコンテンツの開発等を一層効果的に行うため、「衛星放送センター」と「ソフト開発センター」の機能を統合して、「コンテンツ開発センター」を設置し、関連団体や番組制作会社と連携して制作するコンテンツの強化、それを管理する体制の強化を図ります。なお、「ソフト開発センター」「衛星放送センター」の業務の一部は、制作局、報道局、大型企画開発センター等に移行します。
2)海外マーケットを意識した番組開発や競争力あるコンテンツの開発・展開等の強化のため、放送総局「ライツ・アーカイブスセンター」と編成局「ソフト開発センター」の機能の一部を統合し、放送総局に「知財展開センター」を設置します。同センターには、共通業務グループ、「著作権・契約部」、「アーカイブス部」、「企画推進部」を置きます。NHKおよび関連団体を対象に、番組の企画段階から外部展開の相談を受ける窓口機能を新たに設け、展開に必要な権利確保・番組保存方法の検討等の業務を一貫して行う体制を整備します。
3)制作局は、コンテンツの一元的な管理を実現し、より効率的な委託管理体制を構築するため、番組委託・展開グループにある各番組群を、番組ジャンルにおいて親和性の高い制作局の各部や、編成局に設置される「コンテンツ開発センター」に再配置します。
4)放送技術局は、番組技術コーディネーション機能の強化や、ファイルベースシステムを中心とした新たなワークフローへの対応などのため、制作技術センター「制作・開発推進部」と「番組制作技術部」の体制を再編します。
5)営業局は、業績確保と営業改革の取り組みを一層促進するため、営業推進センターの体制を一部整備します。具体的には、開発グループで実施している法人委託の開発・運用業務等を「業務推進部」に移行し、業績管理と一元化した体制を構築します。
6)技術局は、アナログ放送終了による放送の完全デジタル化時代を迎え、デジタル放送設備の整備を主眼としてきた送受信技術業務体制を見直します。送受信技術の総合力を発揮するため、送受信の一体化をさらに推進し、本部機能と地域拠点局機能の役割分担を整理し、総合力を発揮できるより効果的な業務体制を構築します。

4.「その他」について

1)NHKオンデマンド室(以下、NOD室)は、区分経理で運用されているNHKオンデマンドのコスト管理・検収をより適確に実施するため、提供部門の業務についても実施できる体制に改めます。具体的には、関連事業局で行っている権利処理・原盤制作の業務委託・検収、原盤ファイルおよび権利処理情報の管理を、NOD室に業務移行します。なお、共通原盤および権利処理情報の外部提供と頒布の委託は、これまで通り関連事業局で実施します。
2)臨時職制「東日本大震災プロジェクト事務局」は、23年6月に、当面1年程度をめどとして設置したものですが、24年度も被災地域への復興支援等に組織横断的に対応していくため、継続します。廃止時期については、プロジェクトの活動状況等を鑑み、別途判断します。以上の組織改正の実施時期は、「メディア企画室」の設置については、24年4月1日とし、その他の改正については、24年度の管理職異動に併せて実施したいと考えます。
(会 長)  原案どおり決定します。

(4)平成24年度要員計画について
(総務局)
 平成24年度の要員計画については、23年12月6日の理事会で審議され、80人の純減を実施することが決定されています。本日は、その具体的な計画について、審議をお願いします。
 「平成24〜26年度 NHK経営計画」では、3か年で280人程度の要員削減を実施することとしており、全部門において徹底的な業務の棚卸しを進めるとともに、「選択と集中」を図り、全体では効率的な要員体制を構築していきます。24年度は、業務移行やアウトソーシングすることにより120人分、業務の廃止や業務体制の見直しにより79人分、あわせて199人の要員削減を実施します。
 一方、新規業務への対応や要員体制強化のために、全体で119人の増員配置を実施します。
 要員削減と増員配置の差し引きで80人の純減となります。

(会 長)  原案どおり決定します。

(5)平成25年度の職員採用について
(総務局)
 平成25年度の職員採用について、審議をお願いします。
 25年度の職員採用では、春と秋の採用試験で250人程度を採用したいと考えています。これは現時点での24年度の退職見込み人数や要員効率化等をもとに算定した人数です。
 春の採用に向けたスケジュールは、24年3月1日に申し込みを締め切り、4月から選考を行います。筆記試験は4月1日に全国9会場で行い、4月下旬に合格発表を行いたいと思います。

(会 長)  25年度の採用数は250人程度ということですが、どのような根拠で算出したのですか。
(総務局)  「平成24〜26年度 NHK経営計画」に掲げる要員の見直しは、3か年で280人程度減となっています。その達成に向けて、退職見込み数や要員効率化数を基に、採用数を決めています。
(会 長)  採用にあたっては、筆記試験の成績だけではなく、NHKの使命を十分理解し、公共放送で働くのにふさわしい人を選考していますか。
(総務局)  公共放送を支える高い使命感を備えた人材を採用するよう努めています。
(副会長)  応募にあたって事前に行う個人登録の数が、昨年と比べて少ないということですが、その理由はどう分析していますか。
(総務局)  確かなことは分かりませんが、今年は大学生の就職活動の開始が例年より2か月遅くなり、活動期間が短くなったため、これまでのように、まずは多くの企業にエントリーを行うという傾向から、少数の企業に絞る傾向に変わった可能性もあるかと思います。実際に就職申込書を提出して応募する受験者がどの程度となるか、今後の状況を見ていきたいと思います。
(大西理事)  採用活動にあたっては、地方の優秀な人材の発掘も、しっかりと行ってほしいと思います。
(総務局)  入局を希望する学生を対象に、制作現場等で働く職員の話を聞く場を設けたり、採用説明会を行ったりと、全国各地で採用活動を展開しています。こうした取り組みを通じて、広く全国から優秀な人材を採用したいと思っています。
(会 長)  原案どおり決定します。

2 報告事項
(1) 「平成24年度収支予算、事業計画及び資金計画」に付する総務大臣の意見について
(経営企画局)
 NHKの「平成24度収支予算、事業計画及び資金計画」に付する総務大臣の意見が、2月10日の電波監理審議会への諮問・答申を経て取りまとめられました。この総務大臣の意見が付されたうえで、収支予算等が本日の閣議を経て国会に提出されることになります。この総務大臣の意見の内容について報告します。
 意見では、収支予算等について「『平成24〜26年度 NHK経営計画』の初年度として、受信料の値下げを実施し、サービスの充実や増収等に向けて取り組むとともに、東日本大震災を踏まえた公共放送の機能強化にも取り組むこととしており、おおむね妥当なものと認められる」としています。受信料の値下げについては、「協会(NHK)は平成24年度下期から実施予定の受信料値下げ(受信料収入の7%相当)に関して、『平成21〜23年度 NHK経営計画』において『平成24年度から、受信料収入の10%の還元を実行』するとしていたところであるが、近年の経済状況や東日本大震災の影響を勘案すれば、やむを得ないものと認められるものの、さらなる業務の効率化等、不断の取組を行っていくことが期待される」としています。
 そのうえで、事業計画等の実施にあたって「特に配意すべき点」を、7項目にわたって挙げています。
 第1の「経営改革の推進」の項目では、「国民・視聴者の受信料により運営される公共放送として、業務の合理化・効率化に努めること」、「給与等について、国民・視聴者に対する説明責任を十分果たしていくこと」、「グループとしてのガバナンスにより、総合的な事業戦略に基づいて、子会社等からの適切な還元を推進するとともに(中略)、効率的なグループ経営を行うこと」、「契約収納費については、地域スタッフ制から適切な法人委託への円滑な移行等により、削減に向けて徹底的に取り組むこと」などを挙げています。全体的に、効率的な業務運営や透明性の確保について指摘されています。
 第2の「放送番組の充実等」では、「番組編集に当たっては、国民・視聴者の多様な要望に応えるとともに、国民各層の中で意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにするなど、正確かつ公平な報道に努めること」、「地域からの情報発信の強化に一層努めること」、「できるだけ多くの国民・視聴者が放送番組に触れることができるよう、字幕放送や解説放送等の計画的かつ着実な充実を進めること」、「国際放送について(中略)、結果として成長戦略の推進に寄与するよう、効率性にも配慮しつつ、番組内容の充実や視聴地域・視聴者の拡大の努めること」などを挙げています。
 第3の「地上デジタル放送に関する取組」では、「衛星による暫定対策を講じた世帯等への恒久対策やデジタル化後の周波数再編を着実に実施すること」、「東京スカイツリーへの送信機能の移転に当たっては、受信対策に万全を期すこと」などを挙げています。完全デジタル化後に残された課題に着実に取り組むことを求める内容となっています。
 第4の「新しいメディア環境への対応」は、昨年より設けられた項目です。「『NHKオンデマンド』に関し、平成25年度の単年度黒字化の実現に向けて、サービスの利便性向上や番組アーカイブの充実等により、利用者の拡大に取り組むこと」、「協会の業務におけるインターネットの活用については(中略)、公共放送として利用者のニーズに適切に対応できるように検討・取組を促進すること」、「スーパーハイビジョンやハイブリッドキャスト等新たなメディア環境に対応する技術とサービス基盤の確立に向けて先導的な役割を果たすこと」を挙げており、昨年と比較して、より具体的な記述となりました。
 第5の「受信料の公平負担の徹底等」では、「受信料の公平負担を図るため、多様な手法を活用しつつ、未契約者及び未払者対策を一層徹底すること」、「視聴行動の変化や技術革新の動向等も踏まえ、公平・公正で透明性の高い受信料体系の在り方について、広く国民の意見を聴取し、その結果を踏まえた検討を行うこと」としています。
 第6の「東日本大震災からの復興への貢献と公共放送の機能強化」は、震災を踏まえて、今年新たに加えられた項目です。「協会が取材・制作した災害の映像や復興の記録、被災者の証言等のアーカイブ化に取り組むとともに、記録の伝承のためにこれらの公開に努めること」、「復興に向かう被災地の様子等を伝えるニュースや番組を強化すること等により、被災地の復興に貢献すること」、「東日本大震災を踏まえ、本部のバックアップ機能の整備や(中略)、災害対応のための報道・制作体制の充実に取り組むこと」、「全国の放送局において災害情報、避難情報、生活安全情報などをきめ細かく提供する体制を構築するとともに、自治体等と連携し、地域に密着した災害・防災情報等の充実に取り組むこと」としています。
 第7の「その他」の項目も今年新たに加えられたもので、「新放送センターの整備について、構想の具体化を進め、計画的に推進すること」としています。
 この内容は、本日開催の第1160回経営委員会に報告します。

(会 長)  今までの意見と比べて、変わった点はどこですか。
(経営企画局)  収支予算、事業計画および資金計画については、「おおむね妥当なものと認められる」とされ、昨年と異なり「おおむね」という言葉が付け加えられました。ただ、この言葉は過去にも使われたことがあり、今回だけが特別ということではありません。
(石田理事)  そのほか、昨年までの意見と比べて変わった点としては、受信料の値下げ(受信料収入の7%相当)について、「やむを得ないものと認められるものの、さらなる業務の効率化等、不断の取組を行っていくことが期待される」とあります。また、特に配意すべき点として挙げられた各項目については、第1の「経営改革の推進」の「給与等について説明責任を十分果たしていくこと」は、昨年には無い記述です。また、同じ項目の「効率的なグループ経営」については、「平成24〜26年度 NHK経営計画」に沿った、具体的な記述となっています。第3の「地上デジタル放送に関する取組」については、昨年は完全デジタル化について書かれていましたが、今年は衛星セーフティネット等についての内容に変わっています。第4の「新しいメディア環境への対応」について、NHKオンデマンドの「25年度の単年度黒字化の実現に向けて」は、今年新たに加えられた記述です。また、同じ項目の「スーパーハイビジョンやハイブリッドキャスト等」の部分は、昨年「立体映像をはじめとする放送システム」と、3Dに関して書かれていた記述から変わったものです。最後の第6と第7の項目については、これまでは無かった項目です。
 全体的に、次期3か年の「経営計画」に沿った形の記述となり、さまざまな状況の変化等を踏まえて、新しい項目の追加や変更が加えられました。
(会 長)   今回の総務大臣の意見も踏まえ、「経営計画」の目標達成に向けて、24年度事業計画を着実に進めていってください。

以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成24年 2月28日
                     会 長  松 本 正 之

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