日本放送協会 理事会議事録  (平成23年 6月21日開催分)
平成23年 7月 8日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成23年 6月21日(火) 午前9時00分〜10時05分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、永井技師長、金田専務理事、大西理事、
 今井理事、塚田理事、吉国理事、冷水理事、新山理事、石田理事、
  木田理事

 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1146回経営委員会付議事項について
(2)日本放送協会平成22年度業務報告書について
(3)諸規程等の改正について
(4)土地・建物の売却について
(5)中央放送番組審議会委員の委嘱および任期途中の退任について
(6)国際放送番組審議会委員の委嘱について
(7)視聴者対応報告(平成23年4・5月)について

2 報告事項
(1)「放送局のちから」活動報告(平成23年5月)
(2)平成22年度本部監査実施状況
(3)契約・収納活動の状況(平成23年5月末)
(4)予算の執行状況(平成23年5月末)
(5)地方放送番組審議会委員の委嘱および任期途中の退任について

議事経過

1 審議事項
(1)第1146回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 6月28日に開催される第1146回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「日本放送協会平成22年度業務報告書について」、「日本放送協会平成22年度財務諸表について」、「土地・建物の売却について」、「例規の改正について」、「中央放送番組審議会委員の委嘱と任期途中の退任について」、および「国際放送番組審議会委員の委嘱について」です。また、報告事項として「平成22年度NHK連結決算について」、「『視聴者視点によるNHK評価委員会』の平成22年度評価報告書を受けて」、「視聴者対応報告(平成23年4・5月)について」、「契約・収納活動の状況(平成23年5月末)」、「予算の執行状況(平成23年5月末)」、「平成22年度年金基金運用状況」、および「地方放送番組審議会委員の委嘱と任期途中の退任について」です。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)日本放送協会平成22年度業務報告書について
(経営企画局)
 平成22年度業務報告書について、審議をお願いします。
 業務報告書は、放送法第38条の規定に基づき、NHKが各年度に行った業務の内容を取りまとめ、総務大臣に提出するものです。放送法施行規則第11条で定められている記載事項に沿った章立てで作成しており、年度の業務全般について、11の章立てにより記述しています。
 22年度の業務報告書の内容を説明します。
 第1章は、事業活動全体についての総論です。NHKの基本的役割や、「平成21〜23年度 NHK経営計画」を踏まえて事業計画を着実に実施したことを記述したうえで、22年度の特記事項として、東日本大震災への対応についてまとめています。地震直後からのニュース・関連番組の放送や、安否情報、地域放送、国際放送、インターネット、避難所へのテレビ設置、受信料免除など、22年度内の震災対応の全容を概括しました。それぞれの事項については、第2章以下の各章の中で詳述しています。
 第2章は、放送番組の概況、第3章は、放送番組に関する世論調査および研究、第4章は、営業および受信関係業務の概況、第5章は、広報活動・情報公開・公開番組など視聴者関係業務の概況、第6章は、放送設備の建設改修および運用の概況、第7章は、放送技術の研究について記述しています。第8章は、経営委員会、監査委員会、執行部、内部統制の推進、内部監査の実施など業務組織の概要および職員の状況、第9章は、財政の状況、第10章は、子会社等の概要です。第11章は、その他の事項について記述しています。
 また、関連する資料を50点掲載しています。
 22年度は、東日本大震災に関する記述を書き加えましたが、21年度に比べ本文を短縮するとともに、資料については、9点減らした一方で新たに1点追加し、50点としました。これは、全体に簡潔な記述に努めるよう工夫したほか、資料の構成を見直した結果です。
 本報告書の内容が了承されれば、6月28日開催の第1146回経営委員会に議決事項として提出します。経営委員会の議決を得たうえで、監査委員会の意見書を添えて、22年度の財務諸表とともに総務大臣に提出することにしています。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(3)諸規程等の改正について
(経営企画局)
 昨年11月に放送法の改正が成立し、同法の用語や条文番号などが大きく変更されました。協会の諸規程等においては、放送法の用語をそのまま引用して記述した条項や、「放送法第○条の規定に基づく…」などと記述した条項が多くあり、新放送法の用語・条文番号に合わせて改正する必要がありますので、審議をお願いします。
 今回、改正を提案するのは、14件の規程・基準等です。いずれも該当する放送法の条文に合わせて字句を修正するもので、規定する内容は従来と全く変わりません。
 そのうち「業務委託基準」等の9件(注1)は、改正するために経営委員会の議決を必要としますので、本理事会で了承されれば、6月28日開催の第1146回経営委員会に議決事項として改正案を提出します。また、「理事会運営規程」等の5件(注2)については、本理事会で決定を得たいと考えます。
 改正の期日は、放送法改正の施行に合わせて、6月30日とします。

(会 長)  原案どおり決定するとともに、一部については次回の経営委員会に諮ります。

 注1:

第1146回経営委員会に改正案を提出
 「業務委託基準」、「外国人向け委託協会国際放送業務の委託に関する基準」、「国際番組基準」、「日本放送協会がテレビジョン放送による外国人向け委託協会国際放送業務を行うにあたり一般放送事業者の協力を求める基準および方法」、「外国放送事業者および外国有線放送事業者並びにそれらの団体との協力に関する基本事項」、「会長、副会長および理事の退職金支給基準」、「職員の給与等の支給の基準」、「会長、副会長および理事の服務に関する準則」、「職員の服務に関する準則」

 注2: 本理事会で決定
 「理事会運営規程」、「関連団体運営基準」、「視聴者対応とその報告に関する規程」、「経理規程」、「国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集規程」

(4)土地・建物の売却について
(経理局)
 非現用不動産の2件について、売却手続きを取り進めました。ついては、売却契約を締結することとしたいので、審議をお願いします。
 横浜市の旧横浜放送会館の建物付き土地887.87平方メートルについて、12億7,000万円(1,430千円/平方メートル)で売却先が決定しました。また、鹿児島市の旧鹿児島放送会館の土地3,574.37平方メートルについて、5億5,511万1千円(155千円/平方メートル)で売却先が決定しました。
 いずれも、契約方式は一般競争入札で、売却価額は不動産鑑定機関の評価額を上回っています。
 この内容が了承されれば、6月28日開催の第1146回経営委員会に議決事項として提出します。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(5)中央放送番組審議会委員の委嘱と任期途中の退任について
(木田理事)
 中央放送番組審議会委員の委嘱について、審議をお願いします。
 小田尚氏(読売新聞東京本社取締役論説委員長)に、平成23年7月1日付で新規委嘱したいと思います。
 また、白石興二郎委員(読売新聞社東京本社代表取締役社長)は、本人の申し出により、任期途中の6月30日付で退任されます。
 本件が了承されれば、6月28日開催の第1146回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(6)国際放送番組審議会委員の委嘱について
(今井理事)
 国際放送番組審議会委員の委嘱について、審議をお願いします。
 長谷川祐子氏(東京都現代美術館チーフキュレーター・多摩美術大学芸術学科特任教授)と、中山俊宏氏(青山学院大学国際政治経済学部教授)に、平成23年7月1日付で再委嘱したいと思います。
 なお、平田康夫委員(株式会社国際電気通信基礎技術研究所代表取締役社長)は、任期満了により5月25日付で退任されました。また、大沢真知子委員(日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授)は、任期満了により6月30日付で退任されます。
 本件が了承されれば、6月28日開催の第1146回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(7)視聴者対応報告(平成23年4・5月)について
(視聴者事業局)
 放送法第12条に定める視聴者対応の状況について、平成23年4・5月分を以下のとおり取りまとめました。ついては、放送法第22条の2第3項の規定に基づき、6月28日開催の第1146回経営委員会に報告したいと思います。
 東日本大震災から3か月が経過しました。この間に反響が多かった関連番組を中心に報告します。
 3月11日から6月11日に寄せられた震災に関する視聴者の声は、11万4,365件になりました。月別では3月に約6万件、4・5月に各々2万件あまり、6月も11日までに6,800件を超す反響が寄せられています。内訳を見ると、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響が続いていることから、原発・放射性物質などに関する意見・問い合わせが、全体の4割を占め、最も関心が高いテーマになっています。特に、5月は原発関連の番組に多くの反響があったことや、静岡県の中部電力浜岡原子力発電所の運転停止などの動きがあったため、全体の半数を超えました。
 この3か月間に、反響の多かった震災関連の番組は、5月15日に放送した、ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図 福島原発事故から2か月」、4月20日に放送した、ためしてガッテン「役に立ちたい!避難生活が楽になる裏ワザSP」、総合テレビで4月16日に放送した、マイケル・サンデル 究極の選択「大震災特別講義〜私たちはどう生きるべきか〜」などでした。特に、ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図 福島原発事故から2か月」では、放送当日と翌日の2日間で841件、6月12日までに総数1,563件の反響がありました。ETV特集としては異例の反響の多さで、5月20日には総合テレビで、5月28日には教育テレビで、再放送しました。また、6月5日には、ETV特集「続報 放射能汚染地図」を放送しました。今回の反響の特徴として、メールによる意見・問い合わせが多く、また、インターネットの掲示板でも「ETV特集」というキーワードの入った書き込みの中で「ネットワークでつくる放射能汚染地図」への話題がそれ以前の番組に比べて圧倒的に多くなっていました。また、外部の調査データによると、番組放送時間中のツイッター上では、「汚染」や「ETV」など、この番組と関連すると見られる単語が急速に増えていたことがわかりました。反響を寄せていただいた視聴者の性別、年代別の構成比については、性別で比較すると、56%が女性の方からの反響で、年代別では30代・40代の方からの反響が全体の41%を占めていました。さらに詳しく見ると、一番反響が多い層は40代女性となっており、30代については、女性からの反響が73%とほかの年代と比べ女性が占める割合が最も高くなっています。この番組についての話題がインターネット上で広がり、子育て世代の女性を中心に、反響が寄せられたものと考えられます。このほか、鶴瓶の家族に乾杯「“再会”編 宮城県石巻市(前・後編)」(5月23日・30日放送)や、今夜も生でさだまさし「がんばらんば!日本」(4月9日放送・総合テレビ)、こころの時代〜宗教・人生〜「瓦礫(がれき)の中から言葉を 作家・辺見庸」(4月24日放送)など、深夜や早朝に放送した震災関連番組にも多くの好評意見が寄せられました。
 続いて、震災に関連して、視聴者の要望や指摘に対応した例を紹介します。教育テレビで5月16日に放送した「プチプチ・アニメ しりとり王国『クジラ』」で流れたBGMが「緊急地震速報」の警報音に似ているという指摘が18件ありました。また、総合テレビで4月14日に放送した「あさイチ」でもコーナーのタイトル音が緊急地震速報に似ているという指摘がありました。「プチプチ・アニメ」については、今後の放送に備えて該当のBGMを入れ替える予定にしており、「あさイチ」についても、指摘があったタイトル音の放送を取りやめました。また、今後も同様の事例が考えられるため、関係部局に注意を促しました。
 新番組への反響をひとつ紹介します。連続テレビ小説「おひさま」には、番組放送開始から5月31日までに、3,671件の反響が寄せられました。特に放送開始から4週間の反響は、1,686件と、この2年間の「連続テレビ小説」と比べると最も多くなっています。これは、地震による特設ニュースのため中断した第8回の放送予定の問い合わせなども含んでいますが、それを差し引いても、「ゲゲゲの女房」と同程度の反響の多さとなっています。また、昭和の時代を舞台にしたこの番組には、服装や小道具、食事の作法など、時代考証にかかわる指摘が多く寄せられています。5月27日の放送を見た視聴者から「主人公の兄・茂樹の着ている“予科練の制服”が5つボタンになっているが、7つボタンが正しいのではないか」という指摘がありましたが、茂樹はこの段階では、「上等飛行兵曹」に進級して海軍下士官の制服を着用しており、「予科練」の7つボタンの制服ではありませんでした。このほか、帽子や帽章など当時の衣装について複数の指摘がありましたが、対応資料を用意して、すべて当時の事実を取材して考証した衣装であることを説明しました。
 4月にNHKに寄せられた視聴者の声の総数は、42万0,637件、5月は36万8,279件でした。4月は、転居シーズンにあたること、受信料の年間振替通知が最も多く送付されることなどにより、受信料に関する声が前月より5万件あまり増加しました。また、技術・受信相談は、4・5月と件数が増加しています。テロップなどの誤記や原稿などの誤読、事実関係の間違いなどについては、視聴者からの指摘に基づき確認した結果、4月は50件、5月は46件ありました。いただいた指摘については、番組担当者に連絡し放送の中で訂正するように努めるとともに、再発防止に向けて放送関係の部局に周知し、現場に注意を喚起しました。
 放送受信料に関する業務改善に向けた取り組みとして、「東日本大震災関連のお客様対応・事務処理の手引き」を作成し、各営業部・センターで共有するとともに、委託契約収納員等にも周知を徹底し、被災された方からの問い合わせ等に、より丁寧に対応するよう努めています。
 また、技術・受信相談に関しては、完全地上デジタル化の影響と思われますが、4月に2万3,182件、5月に2万8,020件の意見や問い合わせが寄せられ、増加傾向にあります。

(新山理事)  ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図福島原発事故から2か月」のツイッター上のキーワードの盛り上がりについては、どのような団体が調査したものですか。
(視聴者事業局)  今回は、誰でも見られる無料サイトのデータを参照しました。また、番組を放送している時間帯の中で、午後11時15分に、最も多くのキーワードが出現していましたので、特にこの時刻における傾向をピックアップして報告しました。
(今井理事)  インターネット上の反響について、掲示板での書き込み件数を分析していますが、資料上、分析の対象にしている掲示板が特定のサイトに偏っているように見られます。視聴者対応報告は最終的に資料をホームページで公開しますので、公共放送として誤解を招かないよう修正したほうがよいと思います。
(視聴者事業局)  特定の掲示板だけを対象にしたのではなく、インターネット上の主要な掲示板サイトを分析したということを明確にして、資料を修正したいと思います。
(会 長)  原案を一部修正したうえで、決定します。

2 報告事項
(1)「放送局のちから」活動報告(平成23年5月)
(視聴者事業局)
 受信料支払率向上と接触者率向上の経営2目標の達成に向けた「放送局のちから」活動について、平成23年5月分を報告します。
 東日本大震災から3か月が経過し、被災地の抱える放送局では、継続して被災者支援の活動を行っています。また、被災地以外の放送局でも防災・減災を考える取り組みが広がっています。今月の「放送局のちから」の活動報告では、全国の放送局で震災関連の取り組みをどのように行ったのかを中心に報告します。
 仙台放送局では、震災以降、音楽芸能番組が相次いで中止となる中、音楽で被災地を勇気づけようと、ラジオ第1の県域向け番組「やるっちゃ!宮城」の放送を4月24日からスタートしました。宮城県にゆかりのあるパーソナリティーを迎え、ツイッターを活用するという新たな演出を取り入れて、視聴者と一体になり被災者の声に応える番組を届けています。番組では、毎回ツイッター用のテーマを設定し、被災地の情報や頑張りを紹介するとともに、「放送が見たい」というツイッターのつぶやきに応え、ブログの中で放送の様子を写真で発信しており、新しいスタイルの復興応援番組を目指しています。
 水戸放送局では、地震と津波で大きな被害を受けた北茨城市で、震災発生から3か月にあたる6月11日に復興応援イベントを実施し、子どもから高齢者までおよそ250人の市民が訪れました。ステージでは、宮城県気仙沼市出身のマギー審司さんと岩手県復興大使の森昌子さんが登場し、マジックショーや歌謡ステージを繰り広げ、参加者からは「震災後初めて、大きな声で笑えた」や、「またこの街に、ぜひ来てほしい」という声が聞かれました。
 岡山放送局では、災害が少ないと言われる岡山県民に防災意識を高めてもらおうと、夕方の地域ニュース番組で課題を総点検する「シリーズ 岡山の防災力」のリポートを開始しました。これまでに、過去の映像を駆使して解説を行ったり、水島コンビナートの防災対策など最新の動き、浮き彫りになった今後の課題などを放送しました。9月1日の防災の日には、イベント化を検討しています。
 首都圏放送センターでは、震災直後からさまざまな番組で紹介してきた震災関連情報に、新たな取材を加え、ホームーページに専用サイトを立ち上げて、被災者や支援者へ17項目のお役立ち情報をきめ細かく発信しています。6月からは、“節電情報”も加え、首都圏向け放送で取り上げた節電情報を動画で配信しているほか、関連情報の問い合わせ先も表示しています。
 次に、“放送局のちから”の活動報告についてです。4月に、全国の放送局から418件の取り組みの報告が寄せられました。その取り組み内容を、「視聴者層拡大」、「地域・社会貢献」、「地デジ普及促進」、「受信料支払率の向上」、「3−Screens展開」、「その他」の6種類に分類すると、「視聴者層拡大」に関する取り組みが143件と最も多く、次いで「地域・社会貢献」が136件で、そのうちの25件が東日本大震災に関連した取り組みでした。報告された事例の中から2つの事例を紹介します。
 県域テレビ放送の電波を持たない千葉放送局では、首都圏放送センターなどと協力し、5月から自局のホームページで「千葉インターネット放送局」を始めました。このサイトでは、千葉に関連するニュースやリポートの動画やラジオ番組の音声などを発信し、視聴者サービスの向上に取り組みました。また、6人のキャスターが日替わりで季節のあいさつとおすすめ番組を紹介しており、好評を得ています。
 今年12月に開局80周年を迎える北九州放送局では、オリジナルソング「きたきゅうのうた」を市民から募集し、それを視聴者の投票で選ぶという、視聴者と一体となって地域を盛り上げる取り組みを行っています。6月4日の最終審査会では、市の花であるひまわりを題材に地域への愛を歌った「ひまわりの花」が大賞を受賞しました。今後は、曲に映像を付け、地域放送番組やイベントなどさまざまな場面で使用する予定です。
 続いて、ふれあいミーティングについて報告します。5月のふれあいミーティングは全国で118回開催し、3,155人の方が参加しました。放送技術研究所では、5月24〜29日に実施した技研公開に合わせてミーティングを開催し、多くの来訪者と意見交換を行いました。そのほか、接触者率の向上を目指して行った事例を1つ紹介します。
 熊本放送局では、5月25日に尚絅大学(熊本市)で、教育テレビの番組「あしたをつかめ〜平成若者仕事図鑑〜」を題材に、番組の担当ディレクターによる就職や仕事についての講義の後、62人の学生とふれあいミーティングを行いました。参加した学生からは、「正確な情報が必要な時は、NHKを見るので、必要以上に若者を意識した演出はいらない」という意見や、「リポートの書き方や就職情報の番組があるとよい」という要望が出ました。
 視聴者からの意見や要望などに基づく業務の改善について報告します。5月は、全国の放送局から86件の改善事例が報告され、そのうち、27件が視聴者の声を生かした改善の取り組みでした。
 北見放送局から2時間ほどの北海道滝上町では、町花である「芝ざくら」を観光につなげようとさまざまな活動を展開しており、これまで北見放送局にも「芝ざくらをお天気カメラで生中継し、町を全国にPRしてほしい」という要望が寄せられていました。今年、町の中心部まで光回線が通ったことを受け、北見放送局では町の協力を得て、芝ざくらが見事に広がる滝上公園まで数百メートルの回線を延伸、ハイビジョンお天気カメラを設置して生中継を実現し、地域の人々の長年の要望に応えました。
 最後に、NHKネットクラブについての報告です。
 5月は、新生活を開始した若者に向けた「ガンバレ。ルーキー!」キャンペーンと連動して、キャンペーンで開設した「ルーキーサイト」から受信料の新規契約または家族割引の手続きを行い、NHKネットクラブのプレミアム会員に登録した方を対象に、新生活応援グッズが当たる企画を実施しました。また、5月の連休期間中に開催した放送センターの公開イベント「渋谷DEどーも」と技研公開でスタンプラリーを実施したほか、ポイント特典としてNHKネットクラブオリジナルのスマートフォンケースをプレゼントするなどの取り組みを行いました。5月末のNHKネットクラブ会員数は、126万0,191人になりました。

(会 長)  今回は、資料に「ふれあいミーティング」と「改善」の放送局別の実施件数を掲載していますが、これは、今後も継続していくのですか。
(視聴者事業局)  先月の理事会で、今年度も「ふれあいミーティング」と「改善」の放送局別の実施件数の報告を継続したほうがよいという指摘を受けましたので、今年度1年間は継続して報告していくことにしました。

(2)平成22年度本部監査実施状況
(内部監査室)
 平成22年度に本部各部局および海外総支局で実施した、内部監査のうち、23年2月下旬以降に実施した監査状況について報告します。
 まず、本部各部局の監査実施状況です。
 平成23年2月下旬から4月中旬までの期間に、本部で内部監査を実施したのは、放送総局内7部局とそれ以外の5部局の計12部局です。これで、本部30部局中27の部局で内部監査を実施し、平成22年度内部監査計画をすべて終了しました。なお、経営委員会事務局、監査委員会事務局、内部監査室は自己点検を実施しました。
 監査の項目としては、業務プロセスや業務運営状況についての業務監査と、適正経理についての監査を実施しました。その結果、業務プロセス監査では、12部局中2部局で「重要度の高い発見事項」を指摘し、改善を提案しましたが、それ以外については、業務プロセスにおけるリスクの管理状況は適正と判断しました。適正経理については、1つの部局で「指示事項」がありましたが、それ以外については、適正に処理されていました。
 続いて、海外総支局の監査実施状況です。
 23年2月下旬から4月中旬までの期間に、海外支局2か所で内部監査を実施しました。海外総局での監査はありませんでした。なお、2月に内部監査を予定していたエルサレム支局は「エジプト情勢取材」のため、3月に予定していたクアランプール支局は「ニュージーランド地震取材」のため、22年度の実施を取りやめました。21年度の6か所と合わせて、2か年で16か所について実施しました。残りの13か所は3か年の内部監査計画の最終年度である23年度に実施します。
 監査項目については、本部各部局、各放送局と同様、業務プロセスや業務運営状況についての業務監査と適正経理についての監査を実施しました。その結果、「指示事項」や「重要度の高い発見事項」はなく、ニュース・番組の取材・制作、総支局スタッフ管理、外部パワー、情報セキュリティー、支局運営の各業務プロセスの管理状況および経理処理状況は、いずれも適正でした。


(3)契約・収納活動の状況(平成23年5月末)
(営業局)
 平成23年5月末の契約・収納活動の状況について報告します。
 まず、放送受信契約総数の増加状況です。第1期(4月・5月)は、東日本大震災を事由とした放送受信契約の解約などが発生していますが、それを補完すべく、移動した世帯に対する早期の契約取次など、契約総数の確保に全国で取り組みました。その結果、契約総数の期間増加数は、前年度同期を2.4万件上回る13.2万件(年間計画に対する進捗率33.1%)となりました。なお、障害者免除や公的扶助受給世帯の増加による有料契約から全額免除への変更は、2.7万件となり、前年度同期とほぼ同水準となっています。
 第1期の衛星契約増加数は、14.0万件(年間計画に対する進捗率18.7%)となりました。東日本大震災の影響や、セーフティネットの申し込みに伴う衛星契約から地上契約への変更の増加などがありましたが、前年度同期とほぼ同水準となりました。
 第1期の当年度の収納額は1,060億円で、前年度同期と比較して19.7億円上回ったものの、東日本大震災による災害免除適用の影響などにより増収額は前年度を下回る水準になっています。また、前年度受信料の回収額実績は、30.3億円となり、前年度同期を1.6億円上回りました。前々年度以前受信料の回収額実績は、6.4億円となり前年度同期を0.7億円下回っています。
 口座・クレジットカード支払いの増加数は前年度同期を3.2万件上回る16.3万件(年間計画に対する進捗率40.8%)となりました。
 最後に、第1期末の未収数については、新たな発生11.4万件に対して、支払い再開などにより15.4万件減少した結果、未収者削減は4.0万件で、現在数は200.3万件となりました。

(会 長)  収納額については、前年度と比較すると上回るが、増収額については、前年度を下回るという説明がありましたが、これについてさらに詳しく説明してください。
(営業局)  今期は、震災の影響がありましたので、収納額は増収を確保したものの、増収額は19.7億円で、22年度の増収額である24億円と比較すると、下回っています。
(会 長)  第1期の契約・収納状況について、営業局としてはどう分析していますか。
(営業局)  震災の影響はありましたが、22年度の高業績に引き続き、第1期に関しては、順調にスタートできたと考えています。これは、昨年10月から委託契約収納員の体制変更を行い、契約取次や支払い再開活動にさらにパワーシフトする体制を整えたことで、この効果が継続しているものと見ています。

(4)予算の執行状況(平成23年5月末)
(経理局)
 平成23年5月末の予算の執行状況について報告します。22年度までは、「財政の現況」として、事業収支の状況、損益計算書、貸借対照表の3点を中心に月次で報告してきました。しかし、今年度から正式に中間決算を行い、中間財務諸表を取りまとめることとしましたので、月次では、予算の執行状況に絞って報告したいと思います。なお、貸借対照表については、「四半期業務報告」に簡易版を掲載します。
 それでは、一般勘定の事業収支の全体概況を説明します。5月末の標準進捗率は、16.7%(2か月/12か月)です。
 事業収入は1,145億円で、進捗率は16.5%と標準進捗率にやや及ばないものの、受信料収入を中心としてほぼ順調です。事業支出は1,089億円で、進捗率は標準進捗率を下回る15.8%と、堅調に推移しています。その結果、事業収支差金は、55億円の黒字となっています。
 事業収入、事業支出それぞれのポイントについて説明します。
 まず、事業収入についてです。受信料は、地域スタッフや外部委託事業者等による契約・支払い再開活動へのいっそうのパワーシフトや、移動した世帯への早期の契約取次に取り組んだことなどにより、順調に推移しています。副次収入は、映像商品の売り上げの減や出版不況等の影響に加え、番組テキスト関連で、東日本大震災の影響による発行計画の見直しのため展開が遅れていることから、進捗率がやや低くなっています。雑収入は、前々年度以前受信料の回収額の増加により標準を大幅に上回る進捗となっています。
 続いて、事業支出についてです。
 国内放送費は、東日本大震災に伴う取材経費が増加していますが、大相撲夏場所が技量審査場所となり中継放送を見送ったことなどもあって、堅調に推移しています。契約収納費は、契約・収納体制の強化や移動期における取次数の増加などによる、地域スタッフ等の手数料の増加や、総契約件数の増加による収納手数料の増加のため、やや高い進捗率となっています。受信対策費は、デジタル化で電波が受信できなくなる新たな難視聴地域やビル陰共聴施設等のデジタル化対策への経費助成の決定に、一定の期間を要することなどにより、支出額が少なくなっています。放送が完全デジタル化する7月以降は、支出が増加することが見込まれます。退職手当・厚生費は、22年度における年金資産の運用結果の悪化により、退職給付費が増加し、やや高い進捗率となっています。
 一般勘定の事業収支を前年同月と比較すると、事業収入は21億円の増、事業支出は6億円の増で、事業収支差金は差し引き15億円の増となっています。増減額はほぼ昨年並みで、順調なスタートを切っていると言えます。
 受信料の状況については、5月末の受信料収入は1,117億円で、前年同月と比較して28億円の増、そのうち受信料収納額は前年同月比で19億円の増となっています。
 最後に、番組アーカイブ業務勘定の状況です。
 5月は、見逃し見放題契約、特選見放題契約がともに増加基調を維持していることなどから、売り上げは4月をさらに上回り過去最高を更新しましたが、事業収入は1.3億円、事業支出は3.1億円で、事業収支差金はマイナス1.7億円となり、事業収入の進捗率は11.1%にとどまっています。
 この内容は、6月28日開催の第1146回経営委員会に報告します。

(会 長)  退職手当・厚生費について、年金資産運用結果の悪化により退職給付費が増加しているという説明でしたが、どういうことですか。
(経理局)  22年度の運用利回りが、年度当初の予定を大幅に下回り、利率がマイナスになったため、給付の負担が増加しています。
(会 長)  総契約件数の増加による収納手数料の増ということについても、もう少し説明をお願いします。
(経理局)  受信契約の総数が増えたことに伴い、クレジットカード継続払いや継続振込の件数が増え、その手数料が増加したものです。
(会 長)  NHKはもう少し副次収入を増やしたほうがよいという意見もあります。しかし、現状では副次収入は落ち込んでいます。何か収入増に向けた対応策はあるのですか。
(経理局)  5月末の段階で副次収入が低くなっているのは、東日本大震災の影響により、4月、5月の番組テキスト関連の展開がほとんどなかったことによります。6月以降は、新規の展開もありますので、低下は一時的なものと見ています。
(会 長)  映像商品の売り上げ減や出版不況は、構造的な課題になっていますが、番組テキストの売り上げ減は、それとは違うということですか。
(経理局)  番組テキストについては、おそらく6月以降にある程度の回復が見込めると考えています。一方で、映像商品の売り上げ減や出版不況については、このまま年間を通じて一定の収入低下につながる恐れがあります。
(会 長)  そうすると、やはり現状のままでは、副次収入の低下を招きかねませんが、対策をどう考えますか。
(経理局)  番組のメディアミックス展開の新たな提案が、収入増につながることを期待したいと思います。
(吉国理事)  4月、5月は、確かに番組テキスト関連の収入が相当落ち込んでいますが、これは東日本大震災の影響によるもので、すでに一部は売り上げが回復していますし、それに伴い展開の計画も進み始めていることから、第2四半期以降、十分回復してくるものと見込んでいます。今後の収入増に向けては、番組コンテンツの充実が不可欠で、やはり番組のメディアミックス展開が有効であると考えますので、そこを充実・強化していきたいと思います。

(5)地方放送番組審議会委員の委嘱と任期途中の退任について
(木田理事)
 地方放送番組審議会委員の委嘱と任期途中の退任について報告します。
 関東甲信越地方で秋田典子氏(千葉大学大学院園芸学研究科准教授)に、平成23年9月1日付で、北海道地方で坂本昌彦氏(株式会社北海道ネイチャーセンター代表取締役社長)と、櫻井健治氏(函館山ロープウェイ株式会社代表取締役専務)に、7月1日付で新規委嘱します。また、九州地方で南慧昭氏(南陽山勝光寺住職)に、北海道地方で木下正明氏(鳥取神社宮司)に、7月1日付で再委嘱します。
 四国地方の中村有無委員(四国電力株式会社常務取締役)は、本人の申し出により、任期途中の6月30日付で退任されます。
 本件は、6月28日開催の第1146回経営委員会に報告します。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成23年 7月 5日
                     会 長  松 本 正 之

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