日本放送協会 理事会議事録  (平成23年 5月24日開催分)
平成23年 6月10日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成23年 5月24日(火) 午前9時00分〜10時15分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、永井技師長、金田専務理事、大西理事、
 今井理事、塚田理事、吉国理事、冷水理事、新山理事、石田理事、
  木田理事

 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1144回経営委員会付議事項の変更について
(2)日本放送協会放送受信規約および日本放送協会放送受信料免除基
   準の一部変更について 2 報告事項 (1)契約・収納活動の状況(平成23年4月末) (2)関連団体の事業運営状況等について
(3)「放送局のちから」活動報告(平成23年4月)
(4)平成22年度業務報告書の構成および今後のスケジュールについて
(5)平成22年度末本部資金監査結果 (6)平成22年度関連団体調査結果

議事経過

1 審議事項
(1)第1144回経営委員会付議事項の変更について
(石田理事)
 本日開催される第1144回経営委員会に付議する事項の変更について、審議をお願いします。
 5月17日の理事会で審議、決定された事項のほかに、議決事項として、「日本放送協会放送受信規約および日本放送協会放送受信料免除基準の一部変更について」を追加します。また、当初の付議事項のうち、「視聴者対応報告(平成23年4月)について」は、付議を取りやめることとします。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2) 日本放送協会放送受信規約および日本放送協会放送受信料免除基準の一部変更について
(営業局)
 日本放送協会放送受信規約(以下、「受信規約」)および日本放送協会放送受信料免除基準(以下、「免除基準」)の一部変更について、審議をお願いします。
 この受信規約および免除基準の変更の内容は、大きく2点あります。1点は、「アナログ放送終了に伴う契約手続きの規定」、もう1点は「受信料免除における確認調査の実施」等に伴う変更です。
 まず、「アナログ放送終了に伴う契約手続きの規定」についてです。現在、完全デジタル化に向けての諸準備を進めていますが、現在の受信契約者が、アナログ放送の終了時にデジタル放送の受信設備を設置しないケースも一部に想定されます。この場合は、放送が受信できなくなることから、放送法に定める受信契約の対象とはならないため、受信契約を終了することが必要となります。この終了については、従来の解約とは異なる手続きとして、契約を終了する旨の届け出をしてもらうこととし、その具体的な手続き内容を新たに規定します。あわせて、アナログ放送の終了に伴わない、受信機の廃止等に伴う通常の解約についても、同様の手続きを整備することとします。なお、通常の解約については、届けを受け付けた日が解約日となりますが、アナログ終了に伴う契約終了については、1年間の届出期間を設け、その間に終了の届け出を受ければ、アナログ放送の終了日にさかのぼって、契約の終了日とすることとします。
 次に、受信料の免除については、免除の事由が消滅した時に、遅滞なくその旨をNHKに届け出てもらうことが規定されていますが、現実的には全ての方から届け出てもらうことは困難な状況にあります。このため、NHKでは免除事由の証明先に対して、定期的に確認調査を実施していますが、個人情報保護や、証明先の業務量等の理由により、一部で確認調査を実施できない場合があります。このため、より一層適正に免除制度を運用するため、確認調査等によりNHKが免除事由の存続を確認できない場合は、免除を終了することを新たに規定します。具体的には、確認調査は免除事由の証明先への照会を基本とし、収入要件があるものについては1年ごとに、それ以外については2年ごとに調査することとします。調査できない場合は、本人に事由の証明書を提出してもらいます。この調査の結果、事由が継続している場合、免除は自動継続となります。一方、事由が継続していない場合、免除は終了となります。この点は、これまでの対応と変わりありません。そのうえで、事由の存続が不明の場合、これまでは免除を継続していましたが、今後は、免除を終了することを新たに規定することとしました。今年の1月から2月にかけて実施した意見募集の段階においては、全ての免除について適用期間を設定し、基本的に更新手続きが必要としたうえで、特例として確認調査ができる場合は、更新手続きを不要とする規定を検討していました。しかし、現在、証明先の協力を得られ、確認調査ができる場合が多いことなどから、これを特例とするのではなく、確認調査ができない場合を特例とし、その場合に限り免除を終了する形で規定することとするものです。なお、東日本大震災の被災地については、確認調査の実施が困難と想定されるため、適用を1年間延伸することについても規定します。
 変更の期日は、受信規約と免除基準のいずれも7月1日とします。
 本件が了承されれば、本日開催の第1144回経営委員会に議決事項として提出します。経営委員会の議決が得られれば、総務大臣に認可を申請します。

(石田理事)  受信契約の終了届については、どのような様式を考えていますか。
(営業局)  お客様に必要以上の負担をかけることのない様式としたいと考えています。
(会 長)  今回の変更は、お客様にとって各種の手続きが従来より簡素化されるものなのでしょうか。あるいは、より現場の実態に即したものになると言えるのでしょうか。
(営業局)  受信契約の終了手続きについては、今までの解約手続きと大きく異なるわけではなく、1年間の届出期間を設けることが、一番大きな変更点です。また、届け出にあたって、住所・氏名に加え解約の事由などの届け出が必要となることを明確に規定することで、より適正に運用できると考えています。新たな手続きが特にお客様の負担になるとは考えていませんが、引き続き負担軽減に努めたいと思います。
(会 長)  原案どおり了承し、本日の経営委員会に諮ります。

2 報告事項
(1)契約・収納活動の状況(平成23年4月末)
(営業局)
 平成23年4月末の契約・収納活動の状況について報告します。
 まず、放送受信契約総数の増加状況です。4月は、東日本大震災を事由とした放送受信契約の解約などが発生していますが、それを補完すべく、移動した世帯に対する早期の契約取次など、契約総数の確保に全国で取り組みました。その結果、契約総数の月間増加数は、前年度同月を1.4万件上回る8.9万件(年間計画に対する進捗率22.2%)となりました。なお、障害者免除や公的扶助受給世帯の増加による有料契約から全額免除への変更は、月間で1.3万件となり、前年度同月とほぼ同水準となっています。
 4月の衛星契約増加は、7.3万件(年間計画に対する進捗率9.7%)となりました。東日本大震災の影響や、セーフティネットの申し込みに伴う衛星契約から地上契約への変更の増加などが要因となり、前年度同月を0.5万件下回りました。
 4月の当年度の収納額は488億円で、前年度同月と比較して5.7億円の増収となりました。また、前年度受信料の回収額実績は、19.2億円となり、前年度同月を2.2億円上回りました。前々年度以前受信料の回収額実績は、3.1億円となり、前年度同月と同水準となりました。

(会 長)  4月の契約・収納状況について、営業局としてはどう分析していますか。
(営業局)  東日本大震災の影響については、まだ減収額が確定していませんが、22年度に取次数等で計画を上回る業績を確保できたことなどが好材料となり、震災の影響を考えてもそれなりの好スタートが切れたと考えています。
(大西理事)  特に大都市圏での活動が順調だったことも大きいと見ています。災害による受信料免除申請が今後どれだけ出るのかなど、未確定な要素は多くありますが、4月については、震災の影響をカバーしながら好スタートを切れたと言えると思います。

(2)関連団体の事業運営状況等について
(関連事業局)
 平成22年度の関連団体事業運営状況等について、「関連団体運営基準」に基づいて概要を報告します。
 まず、「平成22年度の関連団体業務運営状況調査の結果」についてです。
 調査は、関連団体運営基準第19条に基づき外部監査法人に委嘱して、子会社13社、関連会社2社、関連公益法人等9団体の24団体を対象に実施しました。調査内容は主に2つで、1つ目は、関連団体の業務活動が、関連団体運営基準に照らして適正に行われているかの調査です。その結果、1団体1件の検出事項の報告がありましたが、その内容を確認し、不適切なレベルではないと判断しました。2つ目は、NHKが指定する事項の調査で、「平成21〜23年度 NHK経営計画」に掲げたNHKと関連団体の取引の透明性の向上に資する調査です。22年度は、A「『NHK取引とその他の取引の区分経理に関する基本方針』準拠性」、B「実績原価報告のサンプリング調査」の2点を調査しました。Aについては、21年度決算の際にNHKに報告された、NHK取引から生じる売上高や営業利益が、あらかじめ定めた基本方針にのっとったものであったかの検証です。その結果、軽微な計算ミスは検出されましたが、その内容を確認し、21年度「NHK取引とその他の取引の区分経理」報告の修正が必要なレベルにはないと判断しました。また、Bについては、実績原価調査の対象として事前に抜き出した78件の契約について、NHKの指定する「実績原価調査票」に、関連団体が売上高、売上原価(直接費・間接費)等を記入し、監査法人がその内容を調査しましたが、問題となるものはありませんでした。
 次に、平成22年度の関連団体との事前協議等の概要についてです。関連団体運営基準第11条に掲げる経営上の重要な事項は、NHKとの事前協議を義務づけています。すでに理事会に報告済の分を除いて、22年11月から23年3月末までに生じた事前協議は13件でした。その内容は、出資や重要な新規事業、資産の取得・処分等についてでした。
 続いて、平成22年度の関連団体の決算概要についてです。
 NHKの子会社13社の売上高を単純合計すると2,539億円となり、前年度に比べて119億円の増収となりました。売上高のうち、NHKとの取引額は1,432億円と、前年度と比べ97億円の増収となりました。これは、番組の受注が好調であったことに加え、地デジ関連の設備整備、また昨年4月にNHKエンタープライズと統合した旧国際メディア・コーポレーション事業の売り上げが加わったことなどによるものです。NHK以外との取引額は1,107億円で、前年度と比べ22億円の増収となりました。これは地デジ関連の受信設備工事の増や、海外番組の国内展開、制作番組の海外展開による増などによるものです。この結果、売上高に占めるNHKからの収入の割合は56.4%となり、前年度から1.3ポイント増加しています。税引き後の当期純利益は66億円で、前年度と比べ7億円の増益となりましたが、6社が減益となりました。なお、東日本大震災の影響については、各社の売り上げの合計で11億円の減収、当期純利益合計で4.8億円の減益となりました。
 NHKと関連団体の取引の透明性向上を図るため、20年度から「NHKとの取引」と「NHK以外との取引」を区分し、それぞれの営業利益率を算出しています。子会社13社全体の営業利益率は3.9%で、うちNHKとの取引は4.4%、NHK以外との取引は3.3%となっています。NHKとの取引における営業利益率は、前年度に比べて0.1ポイント上昇しましたが、多くの会社で抑制基調になっています。今後も適正な営業利益率を目指すとともに、区分経理の精度向上に向けた指導を行っていきます。
 NHKへの財政貢献については、子会社の配当総額は34.5億円を予定しており、うちNHKの受取額は22.1億円の見込みです。この配当総額は、3か年経営計画に掲げた、各年度の配当総額の25億円を上回るものです。関連会社を合わせた関連団体全体の配当総額は37.5億円を予定しています。また、22年度のNHKの副次収入総額は、前年度比で微増の69.4億円でした。テキスト出版収入が減少する一方で、地デジ受信機の台数増等に伴い特許実施料が増となったことなどにより、厳しい状況の中で前年度並みの結果となりました。
 最後に、平成22年度関連団体事業活動審査委員会の活動結果についてです。関連団体事業活動審査委員会は、NHKの関連団体の事業活動について、外部から意見・苦情を受け付け、その適正性を審査するために設置しているもので、副会長を委員長とし、NHKの役職員と、議論の公正性を確保するため公認会計士と弁護士の2名の外部委員とで構成しています。22年度は、外部からの意見・苦情等の受け付けはありませんでした。委員会は、22年10月7日および23年4月7日に開催し、意見・苦情等の受け付け状況を報告したほか、関連事業に関して意見交換を行いました。なお、委員会事務局では、NHKのホームページからもメールで意見・苦情等の受け付けができるようにしており、委員会が有効に機能するように努めています。
 以上の内容は、本日開催の第1144回経営委員会に報告します。

(3)「放送局のちから」活動報告(平成23年4月) 
(視聴者事業局)
 受信料支払率向上と接触者率向上の経営2目標の達成に向けた「放送局のちから」活動について、平成23年4月分を報告します。
 はじめに、被災者を元気づけるキャンペーンや節電に向けたトライアルを行うなど東日本大震災に関連した「放送局のちから」の発揮の取り組み事例について紹介します。
 1つ目は、茨城県内のマスコミが連携し実施した復興応援についてです。水戸放送局では、地元の新聞社や、民放ラジオと連携し、茨城の復興と元気を応援するプロジェクト「茨城 魂!」を立ち上げました。茨城ゆかりの著名人の応援メッセージを3者がそれぞれの媒体であるテレビ、新聞、ラジオで紹介しています。さらに水戸放送局では、ホームページでこの応援メッセージを紹介しているほか、スポットや昼前の地域情報番組内に「茨城 魂!」コーナーを新設し、復興応援を行っています。今後は、このプロジェクトで、茨城応援ソングの制作や、被災地である北茨城市でのイベントを計画していく予定です。
 2つ目は、被災地へラジオを送る取り組みです。広島放送局と視聴者事業局では、被災地からの要請が多かったラジオを送ろうと、広島市で大型連休中に開催された「第35回フラワーフェスティバル」に合わせて実施した広島放送局の会館公開で“被災地にラジオを送ろう!”キャンペーンを展開し、視聴者から3日間で66台のラジオが寄せられました。このラジオを、女川、宮古、登米、岩沼の臨時災害放送局を経由して自宅避難者に届けました。広島放送局では、このラジオが被災者の元に届く様子を地域番組で紹介し、協力をいただいた方々に報告する予定です。
 3つ目は、災害報道・対応業務の勉強会についてです。前橋放送局では、東日本大震災発生直後から、アナウンサー、記者、ディレクター、技術、企画総務の職員が被災地に応援に出向き、災害対応業務にあたりました。その体験を共有し、今後の被災地支援活動や災害発生時の緊急対応に備えようと、局内で勉強会を実施しました。厳しい現場での体験談を聴いた後、前橋放送局管内で災害が発生した場合の備えについて、情報交換と話し合いを行いました。その中で、視聴者からの貴重な映像を活用するため、さまざまなメディアや素材の受け入れ対応が必要なこと、素早く、効率よくテレビを届けるためには、事前に指定避難所のテレビ設置状況を把握しておいたほうがよいこと、他局からの応援者や支援用機材の受け入れなどを想定し、近隣に作業スペースの有無を確認しておくことなどの備えが必要だという意見が出されました。
 4つ目は、節電の取り組みです。新潟放送局では、電力需要がピークを迎える夏場に向け、15%の節電を目指し、節電トライアルを実施しました。遮熱フィルムの貼り付けや電気ポットの廃止、節電チェックマンによる監視などを行い、18%の節電効果が見られました。また、さいたま放送局では、節電担当者をおき、オフィスの電灯や放送用照明の節電、放送機材を冷却する冷凍機の電力量削減などを行い、20%の節電効果を上げています。
 続いて、今年度のCS(視聴者満足)向上の取り組み方針について説明します。「平成21〜23年度 NHK経営計画」の最終年度となる今年度は、視聴者第一主義の目線でCS向上活動を進め、経営2目標の達成を後押ししていきます。また、全国の各放送局が掲げる「放送局のちから」を推進する取り組みを支援し、“身近で頼りになるNHK”を具体化していくとともに、東日本大震災からの復興に向けた応援施策を実施します。「ふれあいミーティング」では、“放送局のちから”を進めていくうえで必要な視聴者の声を聴いて活動の推進に生かす「課題解決」、BS2波化のPRを通じ、衛星契約の向上を目指す「BSデジタル」、NHKに届きにくい若年層の声を聴き対話の場を創出する「大学生」の、3つのテーマのふれあいミーティングを重点的に推進します。さらに、視聴者の意見・要望に応える「改善」を推進するため、新たな表彰制度を設け、改善の“質”の向上を図ります。
 “放送局のちから”の活動については、4月に、全国の放送局から301件の取り組みの報告が寄せられました。その取り組み内容を、「地域・社会貢献」、「視聴者層拡大」、「3−Screens展開」、「地デジ普及促進」、「受信料支払率の向上」、「その他」の6種類に分類すると、「地域・社会貢献」に関する取り組みが100件と最も多く、そのうちの22件が東日本大震災に関する取り組みでした。報告された事例の中からいくつか紹介します。
 松江放送局では、県外からの学生が増えている県立大学の入寮者向けに、例年、受信料制度についての説明会を開催していますが、今年は実施形式や説明方法を改善し、一層の理解向上につなげました。
 長崎放送局では、“放送局のちから”を示す目標の認知度を高めようと、6項目の“放送局のちから”を各部の若手職員が仕事の様子や意気込みとともに昼前の地域情報番組で紹介しました。またホームページにも動画で掲載するなど、“視聴者に身近なNHK長崎”をアピールしています。
 続いて、ふれあいミーティングについて報告します。4月のふれあいミーティングは全国で47回開催し、1,956人の方が参加しました。
 今年度の重点テーマとして推進している「BSデジタルふれあいミーティング」の事例を2つ紹介します。
 金沢放送局では、難視聴地区が町内の半数を占める能登町で、BSプレミアムの番組「にっぽん横断 こころ旅」に連動したふれあいミーティングを開催しました。参加者とのミーティングに併せて、番組で石川県内を旅した俳優の火野正平さんのトークショーを行ったほか、デジタル放送活用術とデジタル相談コーナーも併設しました。また、大津放送局では、琵琶湖を取り上げたBSプレミアムの番組「新日本風土記」に連動したふれあいミーティングを開催、ゲストの俳人・岩城久治さんによる琵琶湖にまつわる俳句の解説や、番組制作担当者による取材エピソードの披露などを行いました。参加者からは、「映像がとてもきれいで『新日本風土記』を見たくなりました」、「BSで大河ドラマの午後10時台の放送を復活してほしい」といった感想や意見が寄せられました。
 視聴者からの意見や要望などに基づく業務の改善について報告します。4月は、全国の放送局から72件の改善事例が報告され、そのうち、14件が視聴者の声を生かした改善の取り組みでした。
 岐阜放送局では、視聴者から「地デジの全チャンネルが受信不良になる。どうしてだろうか」という受信相談があったことを受け、技術部の職員が調査した結果、電気製品から発生するブロックノイズが原因と判明しましたが、発生源の特定には至りませんでした。そこで1か月かけて相談者宅周辺のノイズを測定器で調査し、やどかりの飼育用ヒーターから発生したノイズが受信不良の原因であることを突き止めました。製造販売元に連絡したところ、販売元は、製品のチェックとともに自主的に回収し、新しい商品に交換する取り組みを始めています。
 最後に、NHKネットクラブについての報告です。
 4月は、東日本大震災により特に大きな被害を受けた宮城・岩手・福島の3県にお住まいのプレミアム会員に「東北3県応援ポイント」を加算することにしました。また、NHKホームページの番組表にNHKネットクラブの「番組表ウオッチ!」の登録ボタンを設置し、放送前の番組には、見逃し防止のメールを送る「お気に入り番組ウオッチ!」の登録が、放送終了後の番組には、再放送日時をメールで知らせる「再放送ウオッチ!」の登録ができるようにしました。受信料の口座振替の事前通知に同封した「新番組ガイド」でNHKネットクラブをアピールしたこともあり、4月の会員増加数は過去最高の13万3,758人となり、4月末のNHKネットクラブ会員数は、120万3,193人になりました。

(金田専務理事)

 「ふれあいミーティング」と「改善」の放送局別の実施件数をこれまで報告してもらっていましたが、今回の報告では省略されています。この件数は、単なる回数だけでなく、その放送局が、ふれあいミーティングと改善のどちらに重点をおいて活動しているのかなど、取り組みへの考え方が反映されたものとして、有益なデータとなります。今後は、放送局別の実施件数を欠かすことのないようにお願いします。

(視聴者事業局)  今年度は、ふれあいミーティングについては、「課題解決」、「BSデジタル」、「大学生」の3つのテーマに重点を置いた取り組みを重視しています。改善についても、件数の多寡よりも、どれだけ視聴者の声を反映した改善を行うかに重点を置いています。いずれも取り組みの“数”より“質”を重視するため、今回から件数の報告をやめようと考えたものですが、指摘された点について、あらためて検討したいと思います。
(新山理事)  各放送局から興味深い活動や有益な改善の取り組みが多数報告されていますが、効果を上げている取り組みについて、本部が主導し、実施のフォーマットを作ったりパッケージ化したりして、それを全国の放送局で実施できるようにする展開はしていないのですか。
(視聴者事業局)  本報告を全放送局に周知しているほか、参考になる取り組みについてのイントラネットへの掲載や、DVDの配付、全国会議での事例紹介により、各放送局で情報を共有し、展開が広がるように図っています。
(塚田理事)  “放送局のちから”は、本部が全国一律の取り組みを各放送局に求めるものではなく、各放送局がそれぞれ自分たちでできること、必要だと思うことを自主的に考え、取り組んでいくものです。そのための情報の共有や、支援が必要な局へのバックアップは本部から積極的に行っています。
(会 長)  “放送局のちから”の報告には、各放送局への地域の信頼度や、信頼獲得に向けた課題、各放送局の現場が何を考えているのかなど、経営に有益な情報が含まれていると思います。これをうまく生かしながら次期の経営計画を検討していくよう、お願いします。

(4)平成22年度業務報告書の構成および今後のスケジュールについて
(石田理事)
 「日本放送協会平成22年度業務報告書」の構成および今後のスケジュールについて報告します。
 NHKの業務報告書は、放送法第38条に基づき、毎年度の事業の実施結果について取りまとめるもので、NHKの業務の概要を対外的に明らかにする唯一の公式文書です。NHKは業務報告書を、事業年度経過後3か月以内、つまり6月末までに、監査委員会の意見書を添付して、総務大臣に提出しなければならないことになっています。同法第14条では、経営委員会の議決事項の1つと規定しています。業務の執行状況についての評価は、添付される監査委員会の意見書で行われるので、業務報告書そのものは、評価を加えることなく業務執行に関する事実を正確に書き留めるべきものとして編集しています。
 業務報告書の構成を説明します。
 業務報告書に記載する事項は、放送法施行規則第11条に定められており、例年、その規定に沿った章立てで作成しています。
 第1章は、事業の概況を記すもので、平成22年度の特徴として、年度末に発生した東日本大震災への対応の概要を記述するほか、以下の各章のサマリーを記載することとしています。東日本大震災に関する業務については、それぞれの章でも必要に応じて詳述する予定です。
 第2章は放送番組についての概況、第3章は放送番組に関する調査研究、第4章は営業活動の諸施策や業績等に関する事項、第5章は広報・イベントなど視聴者関係の業務、第6章は地上デジタル中継放送局の開設など放送設備の整備・運用、第7章は放送技術の研究について、それぞれ記述します。第8章は、経営委員会、監査委員会、執行部の状況や、組織・職員の状況等について記述します。第9章は財政の状況、第10章は子会社等の概要、第11章はその他の事項を記述します。
 さらに、本編の記述以外に、約60点の資料編を添付する方向で検討しています。
 今後のスケジュールについては、6月21日の理事会で内容を審議し、了承されれば同28日の第1146回経営委員会に提出する予定です。経営委員会の議決が得られた後に、平成22年度財務諸表とともに総務大臣に提出し、公表します。提出後の取り扱いとしては、総務大臣の意見が付されたうえで、内閣を経由して国会に報告されることになっています。
 以上の内容は、本日開催の第1144回経営委員会に報告します。

(5)平成22年度末本部資金監査結果
(内部監査室)
 平成22年度末における本部資金監査の結果について報告します。
 4月に、22年度末における本部の現金、銀行等の預貯金および有価証券について、会計監査人である監査法人と共同で監査を行った結果、その在高が相違ないことを確認しました。また、関連団体等への出資金についても同様に監査し、その在高が相違ないことを確認しました。

(6)平成22年度関連団体調査結果
(内部監査室)
 「平成21〜23年度 中期内部監査計画」では、関連団体運営基準第18条に基づき、番組の企画・制作、業務支援等の関連団体について、23年度までの3年間で計画的に実地調査を行うことにしています。その方針に沿って「平成22年度 内部監査計画」に基づき実施した関連団体調査の結果について報告します。
 調査を実施したのは、NHKエンタープライズ、NHKエデュケーショナル、NHKグローバルメディアサービス、日本国際放送、NHKプラネット(中国支社)、NHKメディアテクノロジー、NHKビジネスクリエイト、NHKアイテックの8団体です。
 調査は、NHKが発注した業務委託契約、外部パワー、リスクマネジメント・コンプライアンス、IT統制、適正経理の5項目について状況を確認しました。
 NHKが委託した業務については、番組制作業務を中心に、調査対象となる契約をサンプル抽出し、委託要員費を除いた委託経費の使用状況を確認しました。その結果、演出方針やロケ・取材スケジュールの変更、各団体の節減努力などにより使用した経費に増減が発生していましたが、契約との大幅なかい離は見られませんでした。
 外部パワーについては、関連団体は原則として「親事業者」として下請法の適用を受けるため、下請法への準拠性を調査しました。各団体とも下請法に対応するシステムの導入や、関連の研修の実施等により、適正な業務遂行に努めていました。
 リスクマネジメント・コンプライアンスについては、各団体とも「リスクマネジメント委員会」等を定期的に開催し、リスクの把握に努めるとともに、情報管理、下請法、著作権、放送事故防止、防災などさまざまな観点からリスクへの対応措置を講じていました。また、研修や職場討議の実施、啓発冊子の配付等を通じてコンプライアンスの徹底に努めています。内部通報についても、規程を整備し窓口を設置しています。
 IT統制については、各団体とも関連規程を制定するとともに、「IT統制委員会」や「情報セキュリティー委員会」等を設置して体制を整備しており、イントラネットやパソコンの使用に関して、不正ソフトの定期的な検出や、パソコン貸与・職責付与のデータベースによる一元管理などの対応をとっていました。また、ITに関する社員教育やルールの周知にも努めていました。23年1月に「関連団体における情報システム管理基準」が制定されたことを受け、各団体において、より明確なIT管理体制が確立されることが期待されます。
 適正経理では、タクシー券の使用状況と固定資産・備品の管理について、サンプル調査により確認しました。タクシー券の使用状況は、一部に軽微な使用方法の誤りが見られたほかは、ほぼ適正でした。固定資産・備品の管理については、問題は確認されませんでした。
 なお、調査の中で、一部に見つかった手続き上の不備や今後の課題に対しては、改善の要請や助言を行いました。

(金田専務理事)  番組制作を委託する場合、現在の仕組みでは、企画内容を基に単価を見積って発注していますので、実際に制作した結果で差が生じるのは、ある程度しかたないことだと考えます。もちろん、契約との大幅なかい離や、いい加減な経費計算があっては問題ですが、本報告では問題ないと思います。
(内部監査室)  全体としては、大きな問題はありませんが、外部にきちんと説明していくためにも、厳密な管理が必要ですので、NHKが支払った経費がどう使われているのかについて、できる限り詳細に検証できる仕組み作りを考えていきたいと思います。
(会 長)  全体として問題はないとしても、個別には改善すべき点も見られるようですので、引き続き関連団体調査をよろしくお願いします。

以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成23年 6月 7日
                     会 長  松 本 正 之

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