日本放送協会 理事会議事録  (平成21年12月 2日開催分)
平成21年12月18日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成21年12月 2日(水) 午前9時00分〜9時20分

<出   席   者>
 福地会長、今井副会長、永井技師長、金田専務理事、日向専務理事、
 溝口理事、八幡理事、大西理事、関根理事、黒木理事

 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 福地会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1108回経営委員会付議事項について
(2)土地の売却について

2 報告事項
(1)新甲府放送会館の基本設計について
(2)放送番組審議会議事録(資料)

議事経過

1 審議事項
(1)第1108回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 12月8日に開催される第1108回経営委員会付議事項について審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「土地の売却について」、審議事項として「平成22年度国内放送番組編集の基本計画について」、「平成22年度国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集の基本計画について」、および「平成22年度収支予算編成要綱」です。また、その他の事項として「平成21年秋季交渉の結果について」です。
 なお、第1107回経営委員会は、12月4日に臨時に開催され、平成22年度予算編成についての審議が行われる予定です。

(会 長)   原案どおり決定します。


(2)土地の売却について
(経理局)
 非現用不動産の土地2件について、売却契約を締結したいと思います。いずれも、定款第13条第1項第1号テの規定により経営委員会の議決を必要としますので、理事会の審議をお願いします。
 東京都杉並区久我山の、本部・富士見ヶ丘運動場跡地の一部2,791.38m2(総面積の5.27%)を、14億9,031万7,782円(533.9千円/m2)で東京都に売却したいと思います。
 この土地は、都が都市計画に基づき道路整備を予定しており、今回、譲渡の求めに応じて売却するものです。さら地にして引き渡すために、売却額のほかに既存構造物の撤去費などの補償費として5,536万5,732円を受領します。契約方式は随意契約となります。売却額は、都の用地買収に伴う損失補償基準に従い都から提示されたもので、不動産鑑定機関の評価額を上回っています。
 なお、同運動場は平成18年3月に閉鎖しましたが、杉並区の要請により同年12月から、区民の皆さまの広場・運動施設として区に無償貸与してきました。その使用期限は、区との協定書により平成22年3月31日までとなっていますが、今回の売却部分を除いた跡地について、区と新たな協定書を締結し、22年度以降も引き続き使用を認めることとします。
 また、東京都港区六本木の、旧竜土町分館の土地637.94m2を、10億7,811万8,600円(1,690千円/m2)で、防衛省北関東防衛局に売却したいと思います。
 旧竜土町分館の土地は、昭和50年から継続して分割し、同防衛局(当時は防衛施設庁東京防衛施設局)に売却してきたもので、今回で売却が完了します。契約方式は随意契約となります。売却額は、不動産鑑定機関2者の評価額のうち評価が高いものと同額です。
 本件が了承されれば、12月8日開催の第1108回経営委員会に議決事項として提出します。

(会 長)  富士見ヶ丘運動場跡地は、都内にあまりないまとまった土地ですので、今回の売却は都の道路計画によるものですからよいのですが、将来の事業展開に備えて、できるだけこのまま保有しておくようにしてください。必ず活用できる貴重な資産だと思います。
 原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

2 報告事項
(1)新甲府放送会館の基本設計について
(技術局)
 甲府放送局の新しい放送会館について、基本設計をとりまとめたので報告します。
 甲府放送会館は、現在の所在地から、JR甲府駅北口駅前の“シビックコア地区”と呼ばれる再開発地区に移転します。甲府駅から会館前の広場までは、ペデストリアンデッキ(歩行者用の高架歩廊)で結ばれます。同地区には、官公庁の合同庁舎、山梨県立図書館、甲府市歴史公園やお祭り広場などの施設が集まる予定で、移転用地は、その一画の幅約60m×奥行き約60mの土地になります。平成19年12月13日の第1057回経営委員会で用地取得が議決され、20年12月16日の理事会で放送会館の移転整備が決定したことを受けて、設計作業を進めてきたものです。
 新放送会館のおもな特徴について説明します。
 会館の移転にあたっては、シビックコア地区の中核施設として、にぎわいを生み出すことを図ります。屋上のアンテナタワーは高さ80mで、市内の多くの建造物より高く、駅前のランドマークとなります。視聴者の皆さまとのふれあいの場であるハートプラザなどお客様に公開するスペースは、近接のお祭り広場などと連続性、一体性を持たせる設計にし、魅力と活気にあふれる街づくりに貢献したいと思います。放送会館の外装材やハートプラザの内装には木を採用し、豊かな自然に恵まれた山梨県らしさを表現します。また、JRの駅前であることから、線路から伝わる騒音や振動を防ぐように配慮します。
 また、標準的な放送会館の床面積は約5,500m2を基本としてきましたが、この会館の床面積は約5,140m2で、汎用スタジオを1層に納めるなどコンパクトな設計とします。
 特徴的な省エネルギー施策として、甲府市は全国の都道府県庁所在地の中で日射量がトップクラスであることから、屋上に太陽光発電パネルを設置して活用する一方、高断熱ガラスやルーバー(日よけ)により室内への日射を遮へいします。また、建物中央に吹き抜けの光庭を設け、そこに自然の光と風を通して採光や換気を行うほか、機器用の冷房システムにも外気を利用して、照明や空調のエネルギー消費を軽減するなど、環境コストを抑え環境にやさしい“エコ会館”とします。こうした施策により、CO2排出量を現会館より30%削減します。
 さらに、災害に強い放送会館を目指します。地盤が堅固な砂れき層であることから、その層に直接基礎で建設するとともに、免震構造を採用します。
 今後は、この基本設計を踏まえて詳細設計を行い、平成22年6月ごろに施工業者を入札により選定して、同年8月に着工する予定にしています。23年12月に完成し、24年5月から運用を開始する予定です。

(大西理事)  私も視察してきましたが、現在の放送会館が住宅街の中にあるのに対し、移転先は駅前の一等地で人通りも多く、これまで以上の情報発信ができるようになると思います。建設費はどのくらいかかりますか。
(技術局)  放送設備を含めておよそ47億円を予定しています。従来の放送会館の建設費は約50億円でしたが、床面積を減らすなどのコンパクトな設計により、極力コストを削減します。

(2)放送番組審議会議事録(資料)
 編成局と国際放送局から、中央放送番組審議会、国際放送番組審議会、および全国の地方放送番組審議会(関東甲信越、近畿、中部、中国、九州、東北、北海道、四国)の平成21年10月開催分の議事録についての報告(注)。

 注: 放送番組審議会の議事概要は、NHKホームページの「NHK経営情報」のなかに掲載しています。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成21年12月15日
                     会 長  福 地 茂 雄

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