日本放送協会 理事会議事録  (平成21年11月 4日開催分)
平成21年11月27日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成21年11月 4日(水) 午前9時00分〜9時30分

<出   席   者>
 福地会長、今井副会長、永井技師長、金田専務理事、日向専務理事、
 八幡理事、溝口理事、大西理事、関根理事、今井理事、黒木理事

 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 福地会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1105回経営委員会付議事項について

2 報告事項
(1)平成21年度「NHK歳末たすけあい」「NHK海外たすけあい」
   の実施について
(2)会計検査院の検査結果について
(3)NHKグループIT統制の推進 概要報告

議事経過

1 審議事項
(1)第1105回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 11月10日に開催される第1105回経営委員会付議事項について審議をお願いします。
 付議事項は、報告事項として「NHKグループIT統制の推進 概要報告」と「会計検査院の検査結果について」です。また、その他の事項は、「平成22年度予算編成スケジュール(案)」と「平成21年秋季交渉について」です。

(会 長)   原案どおり決定します。


2 報告事項
(1)平成21年度「NHK歳末たすけあい」「NHK海外たすけあい」
   の実施について
(視聴者サービス局)
 平成21年度「NHK歳末たすけあい」「NHK海外たすけあい」の実施について報告します。
 NHKでは、公共放送として社会福祉の向上と国際相互理解の促進を目的として、NHK厚生文化事業団とともに「NHK歳末たすけあい」を中央共同募金会と、また、「NHK海外たすけあい」を日本赤十字社とそれぞれ共催で実施し、みなさまからの義援金を募ります。義援金は、12月1日から12月25日まで、NHK各放送局、共同募金会、日本赤十字社、取り扱い標示のある金融機関などで受け付けることにしています。
 「たすけあい」の関連番組として、11月29日午後2時30分から総合テレビで「あなたのやさしさを2009」を生放送します。また、12月1日には「きょうからNHK歳末・海外たすけあい」を、12月25日には「NHK歳末・海外たすけあいを終わって」をそれぞれ総合テレビで放送します。そのほか、「たすけあい」の義援金の使われ方についてのミニ番組や、経済評論家の勝間和代さん、ピアニストの辻井伸行さん、女優の新垣結衣さんなどの著名人が募金を呼びかけるスポットなども放送し、視聴者のみなさまへ協力を呼びかけます。
 昨年に引き続き、タレントのベッキーさんに「たすけあい」のメインキャラクターをお願いして、11月29日に六本木ヒルズアリーナで行われるイベント「あなたのやさしさを2009」の司会や、「たすけあい」のキャンペーンイメージソングを歌っていただくなど、若い世代を中心にアピールし、たすけあいと思いやりの心を伝え、義援金への協力を呼びかけます。
 また、12月1日には、NHK放送センターの正面玄関で、幼稚園児のみなさんが集めた義援金を、ベッキーさんが受け取るセレモニーを行う予定です。
 「NHK歳末たすけあい」の義援金は、中央共同募金会を通じて国内の援助を必要とする子どもたちや体の不自由な方、そして介護を必要とするお年寄り、福祉施設などの支援へ、また「NHK海外たすけあい」の義援金は、日本赤十字社を通じて、世界各地の紛争や自然災害に苦しむ人々の救済などに使われます。


(2)会計検査院の検査結果について
(経理局)
 会計検査院による平成20年度決算検査報告が、11月10日(注)に内閣総理大臣に提出され、NHKに関しては、処置済事項が1件記載される予定です。この検査報告は、この後、内閣から国会に報告されます。
 会計検査院の国会への検査報告のうち処置済事項とは、「指摘事項」の1つで、検査の過程で会計検査院が指摘したところ、その指摘を契機として省庁・団体において改善の処置をとった事項を意味します。   
 今回指摘のあった、コンピューター製品およびコンピューターサービスの調達(以下「特定調達(国際調達)」という。)については、NHKが自主的に定めた「コンピューター調達手続き」等の規定により、基準額以上の契約について、官報による公告等を行わなければなりません。しかし、NHKは、システム改修・保守等のコンピューターサービスに関する調達については、特定調達(国際調達)に該当しないと誤認していたため、官報による公告等、「コンピューター調達手続き」等の規程に定められた契約事務を行わず、契約していたものが57件、契約金額計88億4,825万余円ありました。これは、特定調達(国際調達)に求められている透明性、公正性および競争性の確保を損なうもので適切とは認められず、改善の必要性があるものとされました。
 会計検査院からこの指摘を受け、NHKは、コンピューターサービスについても「コンピューター調達手続き」等に基づいた契約事務が必要であることを全部局に周知徹底するとともに、同規定等に基づいた契約手続きに着手し、改善の処置をとりました。これにより、今回の検査報告では、処置済事項として記載されます。
 NHKは、今後さらに体制整備を図り、より適正な特定調達(国際調達)を実施していきます。
 平成20年度業務についての検査にあたっては、財務諸表および関連書類の書面検査に、674件、3万4,305枚の証拠書類を、計算証明規則に基づき提出しました。また、平成20年11月から21年7月の期間に、本部(2回)および17局所が実地検査を受けました。実地検査を実施した人員は延べ282人日になります。
 なお、以上について、第1105回経営委員会に報告事項として提出します。

注: 会計検査院による平成20年度決算検査結果報告は、本会議後、11月11日の内閣総理大臣提出となった。

(金田専務理事)  この件については、一部メディアに報道されました。今説明のあった内容の指摘があり、改善を行ったということは事実ですが、一部、不正確な部分があります。
(会 長)  競争入札すべきものを競争入札していないというふうにとられる記事だったと思います。
(経理局)  今回の検査では、国際調達の手続きにのっとっていなかったということを指摘されました。国際調達の手続きにのっとった結果、一般競争入札に付すものもあれば、単一入札に付すものもあります。単一入札というのが、いわゆる随意契約のことです。今回の指摘は、随意契約であったこと、そのものが指摘をされたわけではありません。
 国際調達というのは、どのような場合でも必ず所定の手続きをしなければなりません。今回、指摘のあった57件のうち、5件は競争しています。残り52件は、その業務をお願いできる社が1社しかありませんでした。これらはシステムのメンテナンス等の業務で、システムを開発した業者しか対応できない、競争入札になじまないケースです。
 しかし、これら競争入札になじまないものも含めてすべて、官報に掲載するなどの手続きを取らなければなりませんでした。そこを誤認していました。
 これらを含めてきちっと透明性を高め、外に対して明らかにして、所定の手続きを取るべきであったと、今回、指摘されました。

(3)NHKグループIT統制の推進 概要報告
(情報システム局)
 NHKグループ全体のIT統制に向けて、平成21年4月にIT統制委員会が発足しました。本委員会において、IT統制の推進状況について取りまとめましたので、概要を報告します。
 本日は、IT統制の強化テーマである「ITの戦略」「ITの管理」「ITリスク低減」「IT投資の適正化」などの、NHKグループ全体の組織横断的な取り組みについて、委員会の発足から半期が経過した時点での進ちょく状況を報告します。
 平成21年度のIT統制推進は、1.「IT統制委員会」の運営、2.情報セキュリティ強化、3.中長期ITビジョンの検討、4.関連団体を含めたグループの一元的な取り組み、5.適正なIT管理の推進、6.コンプライアンス強化のためのシステム整備、7.ITに関わる人材育成やリテラシー向上、以上の7つを柱にして進めています。
 柱立ての1.「IT統制委員会」の運営については、20年度までは、「情報システム委員会」が、放送、営業、事務系システムについて討議してきましたが、対象を広げて、体制を強化するため、IT統制委員会を設置しました。今年度は、IT統制委員会を3回開催し、ITの重要課題を組織横断的な視点で議論し、合意を形成しています。適正なIT管理とITリスクマネジメントをグループで一元的に推進するべく運営しています。また、本部と関連団体26団体の実務者部会をそれぞれ組織化し、実務的な課題の解決や方向性の整理を行い、具体施策の周知・浸透や推進を図っています。
 2.情報セキュリティ強化については、20年度までは、報道情報システムへのアクセス管理強化や、局外からの持ち込みパソコンのイントラネット接続制限、メールやウェブ閲覧のログ保存と不正行為防止策の導入などの施策を行ってきました。今年度の取り組みは、営業などの「大規模個人情報データ 管理強化プロジェクト」をIT統制実務者部会のメンバーを中心に発足し、管理状況の調査と強化施策の推進に着手しました。また、業務用パソコンのセキュリティ施策推進の基盤整備として、本部でセキュリティレベルの高い製品を一括調達して各部局に配備する、新調達方式をスタートさせました。重要システムのセキュリティ強化として、報道情報システムの更なる強化策の実施や、統合認証システムによるIDの一元管理と認証を、段階的に各システムに適用してセキュリティ強化を図っています。
 3.中長期ITビジョンの検討については、これまでNHK全体を視野に入れた中長期のITビジョンがありませんでしたが、20年度に放送、事務、営業の3か年計画を立案し、計画を毎年見直すことでPDCAサイクルを確立しました。今年度は、IT統制委員会において、NHKの今後のIT利活用を示す中長期ITビジョンについて組織横断的に議論を行い、中間報告を策定しました。中長期ITビジョンの方針として、「NHKの改革を支えるIT」、「ユビキタスなITで放送・通信の融合時代を拓く」、「公共放送の信頼を強化するIT」、「ITで受信料価値を最大限に活かす」の4方針をNHKグループ全体で共有し、IT利活用を推進していきます。
 4.関連団体を含めたグループ一元的な取り組みについては、今年度、関連団体の実務者部会を発足して連携を強化し、共通したITルール策定の準備を行うなど、協力体制の整備を行っています。関連団体のIT投資の「見える化」については、グループ全体の効率的なIT活用に生かすべく、検討を進めています。そして、NHKグループの連結決算については、来年度から半期に1度となりますが、効率的な決算業務が行えるように支援するシステムについて検討しています。
 5.適正なIT管理の推進については、まず、開発プロセスのアセスメントの対象となるシステム範囲をこれまでより拡大しました。IT関連の規程については、現場の業務実態とのすり合わせを含めて、包括的な見直しに着手し、新たに始まるシステム監査の試行に向けた準備を始めています。また、各部局で独自に開発・運用されている情報システムの管理のあり方について検討するとともに、管理ルールの整備を進めています。IT投資の見える化についても実施していきます。
 6.コンプライアンス強化のためのシステム整備については、これまでに出張旅費請求システムの改修による誤請求の防止や、業務適正化ツールによる不適切な経理処理の抑止に取り組んできましたが、今年度は、放送料の二重払いの防止策強化や、勤務記録の誤入力抑止に向けて、システム改修を行っています。
 7.ITに関わる人材育成やリテラシーの向上については、これまでも情報セキュリティ研修や、個人情報保護研修の実施などを行ってきましたが、今年度は、関連団体の社員・職員を対象とした情報セキュリティのe−ラーニング実施や、関連団体システム担当者の育成、全国放送局のパソコン管理者の育成など、10月末までに26回の研修を実施し、前年度を大きく上回るペースで進めています。
 以上の内容は、11月10日開催の経営委員会にも、報告事項として提出します。

(金田専務理事)  3か年経営計画を策定する際に議論をしてきましたが、これまで情報セキュリティの強化や、システム管理者の育成などが十分ではありませんでした。このように真正面からIT統制の強化について議論をすることは賛成です。システム開発を外に出すことで、統制上の問題が生じる可能性もありますので、情報システム局の強化については喫緊の課題として取り組む必要があります。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成21年11月24日
                     会 長  福 地 茂 雄

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