日本放送協会 理事会議事録  (平成19年9月25日開催分)
平成19年10月12日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成19年9月25日(火) 午前9時00分〜9時50分

<出   席   者>
 橋本会長、永井副会長、原田専務理事、畠山理事、小林理事、金田理事、
 中川理事、石村理事、西山理事、日向理事、溝口理事、八幡理事

 古閑監事

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 橋本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項
1 審議事項
(1)「次期経営計画」について
(2)視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(案)に対する意見の提出
   について

2 報告事項
(1)監査結果報告
(2)19年8月のCS(お客さま満足)向上活動報告

議事経過
1 審議事項
(1)「次期経営計画」について
(総合企画室)
 次期経営計画である「経営計画2008−2012(案)」について、審議をお願いします。
 この5か年経営計画については、今年4月に設置された経営企画会議などを通じて、約半年間検討してきました。検討にあたっては、視聴者のみなさまにご意見をいただくとともに、部内的にも職員の意見を幅広く聞き、今回の経営計画を取りまとめました。
 NHKでは、現在進めている3か年経営計画(平成18〜20年度)の第一の目標であった財政の安定を確保したことから、今回、完全デジタル時代の開始である2011年(平成23年)を見通した5か年経営計画を新たに策定することにしました。
 今回の5か年経営計画では、5年間で達成すべき経営目標として、NHKへの信頼度の向上、放送の週間接触者率の向上、受信料支払い者率の向上および営業経費率の圧縮について具体的な数値目標を掲げます。また、5か年の事業収支の見通しを綿密に立てたうえで、事業運営の柱として、放送サービスのさらなる充実、受信料額の引き下げなど6項目を掲げます。さらに、本格的な放送・通信融合時代に向けた公共放送のあり方についても、今後、幅広い視聴者の意見を踏まえながら、追求していくことも合わせて盛り込みます。
 経営企画会議などで検討してきましたので、詳細については省略しますが、この内容が了承されれば、本日開催の経営委員会に提出したいと思います。

(金田理事)  これまでの会議でも申し上げてきましたが、この計画は、受信料額の引き下げという“還元”策により、20年度から、しばらく単年度収支が赤字になる見通しになっています。私は、これからの公共放送のあり方を考えたとき、こうした事業収支の見通しに基づく経営計画には賛成することはできません。
(会  長)  5か年の事業収支見通しを立て、その計画を尊重する一方で、当然、各年度の収支予算や事業計画・資金計画を綿密に策定し、そのときどきの財政状況に即して事業をとり進めていきたいと思います。この5か年経営計画については、原案どおりに経営委員会へ提案したいと思います。

(2)視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(案)に対する意見の提出
   について
(編成局)
 視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(案)に対する意見の提出について審議をお願いします。
 総務省は、平成18年10月から「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会」を開催し、平成19年3月に報告書を公表しました。 この報告書の提言を踏まえ総務省は、平成20年度以降の視聴覚障害者向け放送の普及拡大に向けて、平成29年度(2017年度)までの目標値を定めた行政指針の策定を行うこととし、この案に対する意見募集を9月27日を期限に行っています。
 今回示されている新たな行政指針(案)は次のとおりです。

 
1  目標期間
 平成20(2008)年度から平成29(2017)年度。
(技術動向等を踏まえて、策定から5年後を目途に見直しを行う。)
2  字幕放送について
 字幕付与可能な放送番組の定義を拡大し、新たに以下の放送番組を字幕付与可能な放送番組に含める。
・複数人が同時に会話を行う場合以外の生放送番組
・初回放送時に字幕が付与されていた再放送番組
 平成29(2017)年度までに、7時から24時の間に放送される字幕付与可能な放送番組の全てに字幕付与されることを目標とする。
3  解説放送について(新たに行政指針を策定)
 平成29(2017)年度までに、7時から24時の間に放送される放送番組の10%(NHK総合)、15%(NHK教育)に解説が付与されることを目標とする。

 これに対し、次のとおりの意見を提出したいと思います。

 デジタル放送時代を迎え、多くの人ができるだけ等しく、情報社会の発展の恩恵が受けられるようにすることは世界共通の課題です。そのため、高齢者や障害者が格差なく放送を楽しめるように、字幕放送や解説放送の更なるサービスの充実を図ることは必要なことだと考えます。
 今回、意見募集に付されている「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(案)」(以下「新『行政の指針(案)』」)は、そうした観点から検討が行われた「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会」(以下「研究会」)の提言を踏まえたものであり、その内容はおおむね妥当なものだと考えます。
 しかしながら、視聴覚障害者向け放送の普及の鍵となる技術開発が、今後どこまで進むかは未知数なところもあり、そうした点を勘案して5年後を目途とした見直しが必要であると考えます。
 これまでNHKは、公共放送の重要な役割として、視聴覚障害者向け放送サービスの充実に最大限の努力を払ってきました。平成9年に郵政省(当時)が策定した「字幕放送普及行政の指針」については、「平成19年度までに新たに放送する字幕付与可能な番組のすべてに字幕を付与する」という目標を、1年前倒しして平成18年度に達成しています。
 今後も視聴覚障害者向け放送サービスの更なる充実を図り、誰もがNHKの放送を通じて情報を得ることができ、楽しむことができるよう努めていくことにしています。

1 字幕放送について
 

 今後増やしていかなければならない字幕付与番組のほとんどは、生放送番組です。
 NHKでは、生放送番組の字幕付与にあたって、▼一般的なキーボードとパソコンを使う「キーボード入力方式」、▼字幕速記者が超高速入力用キーボードを使う「スピードワープロ方式」、▼字幕制作専用のアナウンサーが放送の音声を聞きながら要約して発話し、自動音声認識装置が文字に変換する「リスピーク方式」、▼アナウンサーの実況音声をそのまま認識する「音声自動認識装置」の4つの方法を、それぞれ番組の内容に応じて活用しています。
 すでに、「NHKニュースおはよう日本」「昼のニュース」「ニュース7」「ニュースウオッチ9」などの主要なニュース、「大相撲中継」やオリンピックなどのスポーツ中継などに字幕を付与しています。
 しかし、日本語は同音異義語が非常に多いという特徴があります。放送音声を聞きながらキーボードを使って文字を高速入力するオペレーターの場合も、また専門的な単語を含む変換辞書を組み込んで音声を自動認識する装置の場合も、文字変換の際に正しく変換できない可能性もあります。生放送への字幕付与は、録画番組への字幕付与に比べて品質の確保が難しいのが現実です。
 「新『行政の指針(案)』」で示された目標を達成するためには、NHK総合テレビを例にとると、現在のほぼ2倍の番組に字幕を付与することになります。今後、生放送にふさわしい「速さ」と「正確さ」を兼ね備えた字幕を付与していくためには、高度なノウハウをもったオペレーターの確保や、誤変換が限りなく少ない音声自動認識装置の開発など、一定の時間が必要です。
 「新『行政の指針(案)』」は、10年間という長いスパンの指針であり、今後技術開発がどこまで進むかなどを勘案して、5年後を目途として指針の見直しが必要であると考えます。

2  解説放送について
 

 NHKは、視覚障害者の団体などからのご意見やご要望をふまえながら、すでにドラマや教育番組など一部の番組で解説放送を行っています。
 しかし、課題は少なくありません。番組に“解説”を付けるためには、解説放送用の台本を別途作成する必要があります。その準備のために少なくとも放送日の1週間程度前に本編が完成していなければなりません。また、生放送では、放送直前まで原稿や映像が決まらなかったり、本番での出演者のアドリブがあったりして、本編の主音声と分けて解説の副音声を付与することが難しいなどの問題もあります。
 さらに、生放送番組における解説放送は、主音声と重ならないように、目で見た情報を的確に言葉にして解説を付与する必要があり、高いノウハウをもつ解説放送担当のアナウンサーの確保も課題です。
 NHKでは、生放送の解説放送を特集番組「ETVワイド ともに生きる」や「冬季パラリンピック・トリノ大会」で実施しましたが、上記のような番組制作過程において解決を図らなければならない課題が多く、生放送の定時番組には解説を付与していません。
 「新『行政の指針(案)』」の趣旨を生かしていく上でも、どのようなジャンルの番組に、どういった“解説”を付けることが効果的であり、また望ましいのか、など、解説放送に対するニーズをしっかりとふまえながら増やしていくことこそ肝要だと考えます。

 アナログテレビ放送では、1つの放送チャンネルにつき主音声と副音声の2つの音声を同時に放送することができます。したがって、モノラル放送の場合のみ、副音声を使って解説放送を実施することができます。
 これに対し、デジタルテレビ放送では、4つの音声を同時に放送することができるため、ステレオ放送で2か国語放送や解説放送が可能です。
 現在、多くの番組がステレオで放送されており、本格的にステレオ放送と解説放送を同時に行うことができるのは、アナログテレビ放送が終了し、地上デジタルテレビ放送に全面移行する平成23年7月以降です。

 こうした観点から、アナログテレビ放送が終了するまでの期間中に、“解説”を付与した番組を増やすことは限定的にならざるを得ないと考えています。
3 その他
 

 なお、字幕放送、解説放送の数値目標を含む今回の「新『行政の指針(案)』」は、「研究会」の提言を踏まえ、行政に課せられた役割を果たすために策定されたものであり、これまでの「行政の指針」と同様、直接的に放送事業者の活動を規制するものではないと理解していますが、NHKは、視聴覚障害者向け放送サービスの拡充を公共放送の重要な役割と認識して自ら積極的に取り組んでいくことにしています。

 以上です。

(会  長) 原案を決定します。


2 報告事項
(1)監査結果報告
(監査室)
 東海・北陸地方各放送局の監査結果の概要について報告します。監査は8月上旬から8月下旬にかけて実施しました。
 まず、名古屋放送局についてです。18年度、“地域密着”を看板にしてスタートした毎週金曜午後8時からの「金とく」は、地域の課題、自然、文化から、ふるさと自慢や出前コンサートまでさまざまなジャンルの番組に挑戦しました。19年度は、新たな取り組みとしてこの枠で、名古屋を代表する女優・山田昌さん主演の人情ドラマ「マサさんがゆく」を2本制作しました。また、愛知県は、17年・18年の2年連続交通事故死ワースト1となったことから、年間テーマ「安全・安心」の一環として、19年度に「交通事故ゼロ」キャンペーンを展開し、地域情報番組「ほっとイブニング」などで交通事故死の減少を呼びかけています。
 金沢放送局は、19年3月に発生した能登半島地震で、被災地の第一報の映像を民放より圧倒的に早く放送しました。きめ細かな生活支援情報を提供し、また、イベントなどを通して被災地を支える「がんばろう能登キャンペーン」を継続して展開しました。たとえば、19年5月の公開ラジオ番組「旅するラジオ」の実施時には、ラジオ体操の指導者にも来てもらい、体を動かすことの少なかった被災者にたいへん喜ばれました。
 静岡放送局は、午後6時台の地域情報番組「たっぷり静岡」が民放よりもよく見られました。毎週火曜日の“シリーズ防災”や静岡の選手の活躍を伝える“スポーツ王国”、地域の最新の話題を伝える“天カメ通信”など、曜日ごとの多彩なコーナーで、総合情報番組として充実を図っています。また、18年度から浜松音楽ライブラリーのレコードを活用した「SPレコードコンサート」や、アナウンサーが取材体験記などをつづる「アナウンサーブログ」を公開ホームページに開設するなど視聴者との結びつきの強化も図っています。
 福井放送局は、金曜夜8時からの地域番組「金とく 福井のじかん」や「金とく 北陸スペシャル」で、福井豪雨、人々の暮らし、文化、自然など、地域の課題や魅力を多彩に発信しています。また、19年10月から始まる連続テレビ小説「ちりとてちん」は、福井県が初めて舞台となります。地元の期待に応えて関連した番組やさまざまなイベントを展開することにしています。
 富山放送局は、19年度、討論をベースにした金曜夜8時台の県域放送「富山のこれから」を、多様な演出の「富山スペシャル」に衣替えしました。地元出身のミュージシャンやこどもをテーマにした企画、シベリア抑留者のドキュメンタリーなど多彩なジャンルの番組を放送しています。また、18年度から新たに「NHK富山ふれあい広場」を毎月1回、会館で開催し、人間国宝の講談師をはじめ、局内外のゲストによる多彩な企画を展開しています。参加者層も幅広く、満足度の高いイベントとなっています。
 津放送局では、19年度、午後6時台の地域情報番組「ほっとイブニングみえ」のスタジオセットを一新しました。医師不足や産業廃棄物の不法投棄の問題など、地域の課題を積極的に取りあげ、ニュースの背景を記者解説で掘り下げる“そこが知りたい”などのコーナーが好評です。また、災害に備える「備災」を合言葉に、「ほっとイブニングみえ」でシリーズ“知っ得防災”を隔週で放送しているほか、臨時ヘリポートの確保を進めるなど災害時の緊急取材網の整備を急いでいます。
 岐阜放送局は、夕方の「ほっとイブニング」と夜の「ニュース845東海」は、ともに前半は愛知・岐阜・三重の3県にまたがる広域放送、後半は県域放送という2部構成で、東海3県と県内の情報をバランスよく伝え、県民の多様なニーズに応えています。また、地域社会に貢献する放送局を目指し、「岐阜局アクションプラン」活動を全局体制で実施しています。たとえば、18年度は地上デジタル中継放送所の開局に合わせて飛騨・高山地区で番組やさまざまなイベントを実施しました。
 コンプライアンス活動・適正経理については、放送倫理についての勉強会や外部講師によるコンプライアンスに関する研修会、適正経理の徹底を図るための局独自マニュアルの作成など、各局とも積極的に取り組んでいます。
 証ひょう類の調査では、出張旅費の精算遅延などの不備がありましたので、適正処理に努めるよう改善を求めました。


(2)19年8月のCS(お客さま満足)向上活動報告
 (視聴者サービス局)
 19年8月のCS向上活動について報告します。
 まず、コールセンターで受け付けたご意見・お問い合わせは、94,215件でした。今回、特徴的なことは、NHKの携帯サイトからのご意見・お問い合わせが2,256件となり、今年度最も多い反響となったことです。内容を見ると、トップが教育テレビで放送していた「ドラマ パパにはヒ・ミ・ツ」への再放送希望でした。また、反響全体を年層別にみると、19歳以下が25%と最も高く、30代以下の層で60%を占めました。
 8月に特に好評な意見が集中した番組は、NHKスペシャル「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争」(8月12日放送)、「A級戦犯は何を語ったのか〜東京裁判・尋問調書より〜」(8月13日放送)、「パール判事は何を問いかけたのか〜東京裁判 知られざる攻防〜」(8月13日放送)、「生中継 京都 五山送り火」(8月16日放送)、プレミアム10「ありがとう阿久悠さん〜日本一のヒットメーカーが生んだ名曲たち〜」(8月3日放送)、「尾崎豊がいた夏〜知られざる19歳の素顔〜」(8月10日放送)、ためしてガッテン「ビタミン!健康神話の大誤解」(8月22日放送)、生活ほっとモーニング 「賢くとろう!食物繊維」(8月21日放送)、「第39回思い出のメロディー」(8月11日放送)、「ドラマ パパにはヒ・ミ・ツ」などでした。このうち、「生中継 京都 五山送り火」には、視聴者から「すばらしい番組で感動しました。NHKでしかできない落ち着いた大人の番組をまたお願いします」などの好評な意見が多数寄せられました。また、作詞家の阿久悠さんが亡くなられて2日後に放送した追悼特別番組「ありがとう阿久悠さん〜日本一のヒットメーカーが生んだ名曲たち〜」には、再放送希望のほか、「内容が濃い番組だった」などの好評意見が多数寄せられ、「プレミアム10」としては、今年最大の反響となりました。
 一方、8月13日に衛星ハイビジョンで放送した「関門海峡花火大会」には、厳しい意見が寄せられました。この番組は「日本の夏祭り2007」のシリーズ番組のひとつですが、シリーズとしてはおおむね好評だったものの、「関門海峡花火大会」には、「出演者の映像が多すぎる」、「もっと花火をじっくりみせてほしい」などのご意見が多くありました。これを受けて、編成局では、過去の花火大会中継に寄せられた意向なども十分に踏まえて改善を目指すことにしています。
 次に、ふれあいミーティングの実施状況です。8月は全国で121回開催し、参加者は2,949人でした。
 秋田放送局では、竿灯祭りの時期に合わせて、会館内で「ハイビジョン中継ときめきにっぽん 秋田・竿灯」(平成9年放送)など、地域に関係した番組の上映会を集中的に実施し、それに合わせてふれあいミーティングを行いました。
 視聴者サービス局と編成局では、放送を研究している大学生を招いて、NHKスペシャル「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争」の放送に先立った上映会を実施し、ドラマに対する意見や感想を聞きました。また、合わせてNHKのホームページや携帯サイトなどの利用状況についても意見交換を行いました。
 続いて、視聴者のみなさまの声などを生かした改善の件数です。8月は、本部10件、各放送局70件、合計80件でした。
 主な改善実施事例を報告します。
 メジャーリーグベースボールの中継時に、「ピッチャーがボールを投げる度、シャーッという音がして耳障りだ」という視聴者からの指摘が数件あったことから、放送技術局で原因を調べたところ、アメリカでは、大リーグ中継の際、ピッチャーの投球音とキャッチャーの捕球音を強調する音声ミキシングが標準となっており、日本向けの放送でもこれと同じ音声レベルで放送されていることがわかりました。そこで、NHKと契約している現地の技術担当者に、日本向けの中継では過度なミキシングを控えるように要請し、改善を実施しました。
 8月24日、近畿・中部地方では、プロ野球「中日」対「阪神」を放送しましたが、定時までに試合が終了しなかったため、デジタル総合テレビでは、臨時にマルチ編成を実施し、サブチャンネル(デジタル総合2)で試合終了まで放送しました。ところが、これを試合中にお知らせしたところ、サブチャンネルの受信方法がわからないなどの問い合わせが多数寄せられ、マルチ編成がまだ多くの方に理解されていないことがわかりました。これを受け、広報局では、NHKホームページのなかのデジタル放送について紹介する「NHK/digital」のページに、マルチ編成チャンネルのわかりやすい視聴方法の説明を追加したほか、9月30日放送の広報番組「三つのたまご」のなかでも取り上げ、説明を行いました。
 広島放送局では、ミュージシャンの石井竜也さんとピースボランティアとして活動している被爆三世の方をキャスターに迎え、8月5、6日の2日間にわたって、「平和キャンペーン」を実施しました。今年は「“核”本当の恐ろしさを伝えます」というテーマで、核兵器の恐ろしさや平和の大切さなどを訴えるさまざまな番組を集中的に編成し、このうち、5日放送の「ヒバクシャからの手紙」は、NHKワールドTV、NHKワールドプレミアム、NHKラジオ日本で同時生放送し、海外へ発信したほか、中国地方向けとして6日に放送した「被爆者 空白の十年」は、9月24日に総合テレビで全国に向けて再放送しました。このキャンペーンには、多くの反響が寄せられ、多くの雑誌などでも紹介されました。
 最後に、全国54の放送局でそれぞれ地域や社会にきちんと貢献する活動「チャレンジ54」の取り組みについてです。
 奈良放送局では、「NHKなら観光応援プロジェクト」の一環として、「NHKおはなしステージinなら燈花会(とうかえ)」を実施しました。なら燈花会は、世界遺産の奈良公園一帯の会場に2万本を超えるろうそくがライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれるイベントです。このイベントに合わせ、8月11、12日にNHKの特設会場を設け、奈良局アナウンサー・キャスターが奈良に伝わるおはなしを映像や音楽を背景に語りました。11日には、FMで県内に向けて生中継し、奈良の歴史の奥深さ・文化のすばらしさ、言葉の持つ力強さを伝えました。
 金沢放送局では、「がんばろう能登 復興支援コンサート」の公開録画を行いました。このコンサートは、今年の3月に発生した能登半島地震で、最も被害の大きかった輪島市からの「被災した人々を元気づける歌番組を実施してほしい」というご要望に応え、8月10日に金沢局独自のイベントとして実施したものです。輪島市だけでなく県内すべての仮設住宅に入居されている方のなかから、観覧を希望された方全員(337名)を招待し、出演歌手たちの歌を楽しんでいただきました。このコンサートの模様は、9月8日の衛星第2などで放送しました。



以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成19年10月 9日
                     会 長  橋 本 元 一   

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