日本放送協会 理事会議事録  (平成19年3月20日開催分)
平成19年4月13日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成19年3月20日(火) 午前10時00分〜10時50分

<出   席   者>
 橋本会長、永井副会長、原田理事、畠山理事、小林理事、金田理事、
 中川理事、小野理事、衣奈理事、石村理事、西山理事

 古閑監事、坂野監事

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 橋本会長が開会を宣言し、議事に入った。


付議事項

1 審議事項
(1)第1040回経営委員会付議事項について
(2)日本放送協会放送受信料免除基準の一部変更について
(3)経理規程および連結決算規程の改正について
(4)土地の売却について

2 報告事項
(1)平成19年度会計監査の監査法人の選任と監査方針等について
(2)考査報告
(3)平成19年度考査業務運営方針
(4)「統一地方選挙の政見・経歴放送」の編成計画と実施体制について
(5)地方放送番組審議会委員の委嘱について
(6)部外解説委員の委嘱について
(7)「NHK音楽祭2007 華麗なるオペラ・バレエ音楽の世界」
   の実施について
(8)特別展「宮廷のみやび−近衛家1000年の名宝」の実施について
(9)「国宝 薬師寺展」の実施について


議事経過

1 審議事項
(1)第1040回経営委員会付議事項について
 3月27日(火)に開催される第1040回経営委員会付議事項について審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として、「19年度“約束”について」、「経理規程および連結決算規程の改定について」、そして「土地の売却について」です。また、報告事項として「コンプライアンスの徹底に向けた『工程表』について」、「関連団体の再編・統合について」、「『統一地方選挙の政見・経歴放送』の編成計画と実施体制について」、「地方放送番組審議会委員の委嘱について」、そして「平成19年度会計監査の監査法人の選任と監査方針等について」です。
 そのほか、会長報告を予定しています。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)日本放送協会放送受信料免除基準の一部変更について
(営業局)
 日本放送協会放送受信料免除基準の一部変更については、その内容を精査し、免除範囲に不明瞭な部分が生じることのないよう所要の補完を行いましたので、改めて審議をお願いします。
 なお、本日、了承されれば、第1041回経営委員会に諮ることにしたいと思います。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることとします。

(3)経理規程および連結決算規程の改正について
(経理局)
 経理規程および連結決算規程の改正について審議をお願いします。
 まず、経理規程についてです。
 改正の目的は大きく3つあります。
 1つめは、平成19年度の事業計画で取り組むこととしている「内部統制機能の構築」にあたって、内部統制に関する条文を新たに規定します。あわせて、業務実施部署や責任者を明記し、職務権限と責任を明確にします。
 2つめは、事務処理をより明確にするため、例外事項を具体的に明記するとともに、経理処理について詳細に表記します。
 3つめは、時代に即した一般的な表現への変更や条文の追加記載により、いっそうの適正性、透明性を確保します。
 これらの改正を平成19年4月1日から実施したいと考えています。
 次に、連結決算規程についてです。
 これは、平成18年5月1日施行の会社法の改正にあわせて、連結決算諸表の「連結剰余金計算書」を「連結資本等変動計算書」に変更する必要があります。18年度決算から適用するため、平成19年3月31日から改正したいと思います。
 なお、本日、了承されれば、第1040回経営委員会に諮りたいと思います。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることとします。

(4)土地の売却について
(経理局)
 非現用不動産(土地)の売却について、一般競争入札を実施した結果、売却先が決定し契約を締結することとしたいので、審議をお願いします。
 さいたま・岸町舎宅跡地であるさいたま市浦和区岸町の宅地971.17平方メートル(293.77坪)を833,000千円(857千円/平方メートル)で売却したいと思います。
 なお、本日、了承されれば、第1040回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることにします。

2 報告事項

(1)平成19年度会計監査の監査法人の選任と監査方針等について
(経理局)
 平成19年度会計監査の監査法人の選任と監査方針等について報告します。
 NHKは、平成14年度から自主的に外部監査法人による会計監査を実施し、公表しています。
 平成19年度の会計監査は、「新日本監査法人」に委嘱します。
 会計監査方針としては、NHK単体の決算および連結決算について、会計や経理の専門的視点から財務諸表の監査を実施します。特に、不正経理の防止と的確な発見に資するための内部統制システムの有効性について、会計処理や業務フローについての監査を通して重点的に検証します。
 また、監査法人とNHK監事が出席する定例の報告会を実施し、監査法人が実施している会計監査の状況等の報告を行い、連携を図ります。
 さらに、監査法人とNHK監査室は、それぞれの監査において連携を図り、お互いが有する固有のノウハウを共有して監査機能の充実を図ります。


(2)考査報告
(考査室)
 19年2月から3月上旬に放送されたニュース・番組について、概要を報告します。
 まず、全日空機が胴体着陸したニュースについてです。
 3月13日(火)、大阪発高知行きの全日空機が、上空で前輪が出なくなり、後輪だけで高知空港の滑走路に胴体着陸しました。NHKでは、番組を中断して、10時25分から11時30分まで「ニュース」を特設し、空港の固定カメラで胴体着陸の模様を克明に伝えました。10時30分、空港の近くにいた高知放送局のディレクターが駆けつけ、送迎デッキから、消防車や救急車が集結している様子などを電話リポートしました。10時54分には、全日空機が無事に着陸・停止した様子を中継で伝え、その後、乗客・乗員合わせて60人にけがはなかったと伝えました。「正午ニュース」は5分延長し、「衝撃は予想より少なかった」、「着陸後はみんなほっとした様子で、客室乗務員は目に涙をためていた」など乗客の声を紹介しました。「ニュース7」は、DHC8型機は平成15年以降77件のトラブルが起き、去年2月と5月に別の空港で緊急用のシステムで車輪を降ろし着陸したことを伝えました。各紙夕刊にも中継映像からの写真が使われました。
 次に、鹿児島県議選で選挙違反とされた事件の判決のニュースについてです。2月23日(金)、鹿児島地裁は平成15年の県議選の買収事件について12人の被告全員に無罪を言い渡しました。検察は控訴を断念、無罪が確定し、午前10時6分、スーパーで速報しました。
 今回の判決が自白のみに頼った捜査手法に強く警鐘を鳴らすものであること、この事件をめぐる日弁連のコメントやえん罪事件に詳しい弁護士のインタビューなども紹介しました。また、「ニュース7」では検事側の控訴断念、無罪確定を伝えました。事前取材も織り込んで事件の経緯や判決内容を多角的かつ詳細に伝えていました。モニターのみなさんからは「被告、弁護士、警察の3者の話で事件の構図がよく分かった」などの意見が寄せられました。
 それから、日朝交渉が平行線をたどったというニュースについてです。
 3月8日(木)午後1時の「ニュース」は、ベトナム・ハノイでの日朝作業部会の2日目の協議は拉致問題と国交正常化問題について話し合われたが45分で終了したと伝えました。「ニュース7」では、日本側の原口大使、北朝鮮側のソン・イルホ大使の会見を紹介し、具体的な成果が得られなかったことを伝えました。また、9日(金)の「おはよう日本」では、米朝の直接交渉が実現した後の北朝鮮の強硬な姿勢を分析し報告しました。いづれも日朝交渉が北朝鮮に振り回されて終わったことを多角的にリポートしていました。モニターのみなさんからは「日本の立場や今後の動きなどについての解説は分かりやすかった。北朝鮮が硬直的な対応を続けるねらいについてさらに詳しく聞きたいと思った」などの意見が寄せられました。
 次にいくつかの番組について報告します。
 NHKスペシャル「ともに悩み ともに闘う〜長野・いじめ対策チーム」(3月2日放送)についてです。
 長野県教育委員会の「こどもの権利支援センター」では、子どもの心に寄り添いながらいじめを解決する試みに取り組んでいます。今年度も、これまでに50件以上の相談を受けています。10年前わが子をいじめで亡くされた方が立ち上げた「いじめ対策チーム」の格闘ぶりから、子どもたちが真剣に向き合ってくれる人を求めていることが、よく伝わってきました。モニターのみなさんからは「この番組で、初めて長野県の『いじめ対策チーム』の存在を知った。欲を言えば、他府県での取り組みについても知りたかった」などの意見が寄せられました。
 次に土曜ドラマ「ハゲタカ」(2月17日ほか放送)についてです。
 いわゆるハゲタカと呼ばれる外資系のファンドマネージャーと大手のエリート銀行員の「日本買収」を巡る戦いを描いています。本格的に経済を扱ったこと自体が新鮮で、なおかつ企業買収の舞台裏が分かりやすく、興味深いドラマに描かれています。モニターのみなさんからは「人間の『情』と、世界を支配する冷たい『金』の対立、その間で揺れ動く人々の姿が印象的に描かれていた。暗めの色調も緊迫感を与えていた」、「俳優を含め、作り手の気迫が伝わるような見応えあるドラマだった。経済用語も丁寧に解説され、最後まで引き込まれた」など好評のご意見が多く寄せられました。
 ハイビジョン特集「日本人カメラマン野生に挑む」嶋田忠 清流のハンター カワセミを追う 北海道・千歳川(3月5日放送)についてです。
 この番組は、野生の自然を撮影するカメラマンを紹介するシリーズの第1回で、北海道に住む動物カメラマンが、支笏湖から流れ出る千歳川を舞台に“水辺の宝石”と呼ばれるカワセミを撮影する姿を追いました。 自らの撮影の出発点となったカワセミをハイビジョンカメラで1年間見つめ直した番組で、千歳川の四季を舞台にカワセミの生態が丹念に紹介され、自然の魅力が満喫できる番組でした。映像は野生の力強さを描き出して見応えがあるものの、水中での撮影のプロセスは、もう少し紹介してほしいと思いました。モニターのみなさんからは「何度でも見る価値のある番組、カワセミの魅力が美しく描写されていた」、「カメラマンのカワセミに対する情熱、信念などがよく伝わった」などの意見が寄せられました。
 次に、BS特集 世界から見たニッポン「大正編」(2月18日・25日 BS1 後7:10〜9:00(「ニュース」を除く))についてです。
 昨年放送した「明治編」に続き、今回は大正時代を取り上げました。アジアの人々の期待に応えるのか、戦争への道に突き進むのか、歴史の大きな分岐点になった時代を、外国人の残した言葉やエピソードで分かりやすく描いていました。ただ、2回を通して見ると歴史の説明がやや重複しているように感じました。モニターのみなさんからは、「再現シーンなど演出に工夫があり、歴史の勉強になった。前回の明治編に続き今回も興味深く、子どもたちにもぜひ見せたいと感じた」、「NHKならではの取材力で、内容も公平中立に配慮されていた。丹念に歴史が掘り起こされ、今日の国際社会で生きるうえでも指針になると感じた」などの意見が寄せられました。


(3)平成19年度考査業務運営方針
(考査室)
平成19年度考査業務運営方針について報告します。
 番組データの捏造や過剰演出など、放送界への信頼を著しく損ないかねない問題が相次ぎ、放送メディアへ向けられる人々の視線はますます厳しくなっています。そうしたなかで、今、公共放送NHKに最も求められるのは、緊急報道、災害報道や質の高い番組で視聴者のみなさんの信頼と期待に応えることです。そのために、今後、よりいっそう放送の質や放送倫理の面で充実を図る必要があります。19年度の考査業務は、NHKの放送が、放送法、NHKが定めている国内番組基準、国際番組基準に沿っているか、NHK新放送ガイドラインにのっとり、放送倫理の面で問題がないかを中心に的確な考査に努めます。これにより、放送文化のさらなる向上と視聴者のみなさんの公共放送への信頼回復に寄与することを目指します。
 考査業務の運営にあたっては、次の4項目を重点事項として掲げます。
 1つめは放送考査、考査結果の周知です。
 NHKの放送が、迅速・正確か、公正でわかりやすいか、伝えるべきことを伝えているかを考査します。また、表現・用語が適切か、人権への配慮、広告・宣伝に関する配慮が十分になされているかなど放送倫理上の問題について「NHK新放送ガイドライン」を基準に考査します。考査結果は、イントラネット上の「考査週報」として掲載し迅速に放送現場に伝えるとともに、取材・制作現場との連携を深めて、放送内容の向上に寄与します。
 2つめは事前考査です。
 事前考査は、制作現場と協議して対象の番組を選定のうえ、放送前に行う考査です。総合テレビの夜8時台・10時台の番組、ドラマ、衛星放送の「ハイビジョン特集」「BSドキュメンタリー」、映画などに重点をおいて考査を実施し、問題や疑義がある場合には、ただちに制作現場と協議して改善に努めます。
 3つめは番組モニターの活用です。
 全国の視聴者のみなさんから寄せられる「モニターリポート」を直ちに現場に伝えるとともに、視聴者のみなさんの意向を集計・分析し、その声を客観的に把握して、建設的な提言につながるよう努めます。
 4つめは、NHK新放送ガイドラインの周知、放送倫理の向上です。
 平成17年度末に公表した放送倫理の基本指針となるNHKの新放送ガイドラインの現場への周知や、新人・デスク研修等への活用に力を入れ、よりいっそうの徹底を図っています。また、人権や差別、広告、宣伝等、放送倫理上の問題についての問い合わせやNHKと在京民放で構成する考査業務責任者会議など外部団体との連携・情報交換を行い必要に応じて現場へ情報提供などを行います。


(4)「統一地方選挙の政見・経歴放送」の編成計画と実施体制について
(編成局)
 第16回統一地方選挙のうち、政見・経歴放送を実施する知事選挙は13都道県で3月22日(木)に告示され、4月8日(日)に投票が行われます。(知事選挙が行われる都道県:北海道、岩手、東京、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、佐賀、大分)
 この政見・経歴放送の編成計画は、テレビ(総合・デジタル総合)とラジオ(第1)において、投票日2日前までの土・日曜日を除く平日の10日間以内の視聴好適時間に編成します。編成回数は、政見・経歴放送(政見5分30秒以内、経歴30秒以内)はテレビ2回、ラジオ2回、また、経歴放送(30秒以内)はテレビ1回、ラジオ3回です。
 具体的な編成時間帯は、政見・経歴放送は、総合テレビ(デジタル総合)で、午前7時30分からと午後6時30分から実施します。ただし、大電力圏の東京(東京都・神奈川県)と名古屋(三重県)、大阪(奈良県)は、午前6時からと午後11時から実施します。ラジオ第1は、午前7時20分ごろからと午後9時30分から実施します。また、経歴放送は、総合テレビ(デジタル総合)で、午前11時54分から、ラジオ第1は午前11時55分からと午後6時50分から実施します。いずれも、原則として、地域放送時間帯を中心に編成します。
 実施体制については、放送総局長を本部長とし、公平かつ適切な放送に万全を期します。


(5)地方放送番組審議会委員の委嘱について
(原田理事)
 地方放送番組審議会委員の委嘱について報告します。
 九州地方で竹本慶三氏(させぼ四ヶ町商店街協同組合理事長)、北海道地方で島本幸一氏(島本鉄工椛纒\取締役社長)、四国地方で眞鍋省三氏(四国電力鰹務取締役)を平成19年4月1日付で新規委嘱します。また、東北地方で大井龍司氏(宮城県立こども病院院長)を同日付で再委嘱します。
 なお、北海道地方の矢澤武彦氏(釧路水産物流協会相談役・矢澤商店椛纒\取締役)、四国地方の宮地正隆氏(四国電力且謦役副社長)は任期満了により19年3月31日付で退任されます。


(6)部外解説委員の委嘱について
(石村理事)
 平成19年度部外解説委員の委嘱・解嘱について報告します。
 平成19年度部外解説委員は、19年3月31日をもって委嘱期間満了となる7名のうち4名を再委嘱し、3名は解嘱します。 
 再委嘱する方々は、五十嵐公利氏(外交・政治評論家)、園田矢氏(外交評論家)、田村孝子氏(芸術文化評論家)、松尾正洋氏(経済評論家)です。寺内正義氏(外交評論家)、藤吉洋一郎氏(防災評論家)、山本孝氏(政治評論家)は解嘱します。


(7)「NHK音楽祭2007 華麗なるオペラ・バレエ音楽の世界」
   の実施について
(視聴者サービス局)
 今年で5回目となる「NHK音楽祭」は、オペラやバレエを彩る「劇場音楽」をテーマに実施します。NHK交響楽団のほか、数々のオペラ・バレエの名曲を生み出したヨーロッパの劇場オーケストラやオペラ・バレエ音楽を得意とする指揮者などを招へいし、魅力あふれる「劇場音楽」の世界を紹介します。
 会場はいずれもNHKホールです。

パリ管弦楽団(11月5日)
【指揮】 クリストフ・エッシェンバッハ
【曲目】 ストラヴィンスキー/
バレエ音楽 組曲「火の鳥」(1919年版) 他

ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(11月14日)
【指揮】ファビオ・ルイージ
【ソプラノ】エヴリン・ヘルリツィウス
【テノール】ヴォルフガング・シュミット
【バリトン】ハンス=ヨハヒム・ケテルセン
【バス】クルト・リドル
【曲目】ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」第1幕 他


マリインスキー劇場管弦楽団(11月18日)
【指揮】ワレリー・ゲルギエフ
【曲目】 プロコフィエフ/
バレエ音楽 組曲「ロメオとジュリエット」 他

NHK交響楽団(11月26日)
【指揮】ネルロ・サンティ
【合唱】新国立劇場合唱団
【曲目】

プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」から
第2幕“ハミング・コーラス”“間奏曲” 他

 また、クラシックファンにはより深く、初心者の方でも親しみをもってお楽しみいただけるよう、各コンサートの前にプレトークとして音楽専門家による簡単な解説も行います。あわせて、過去に収録したオペラ・バレエの舞台番組の一部をふれあいホールで上映会するほか、子ども達を対象にオペラの舞台裏探検ツアーなどの関連イベントも予定しています。


(8)特別展「宮廷のみやび−近衛家1000年の名宝」の実施について
(視聴者サービス局)
 陽明文庫創立70周年を記念して、特別展「宮廷のみやび−近衞家1000年の名宝」を実施します。
 陽明文庫(京都市右京区宇多野上ノ谷町)は、公家の名門、近衞家伝来の古文書、古美術品など約20万点を保管しています。昭和13年に、当時の内閣総理大臣近衞文麿(近衞家第29代)により設立され、平成20年に創立70周年を迎えます。
 展覧会は、東京国立博物館の平成館で、平成20年1月2日(水)から2月24日(日)までの47日間開催します。近衞家の遠い祖先にあたる藤原道長自筆の日記「御堂関白記」(国宝)をはじめ、古筆名跡を集めた「大手鑑」(国宝)など陽明文庫が所蔵する古書跡、美術工芸品、また、近衞家から明治11年に皇室に献納され、現在宮内庁三の丸尚蔵館に保存されている重要文化財など、1000年にも及ぶ近衞家伝来の品々約200点を展示し、公家文化の優美な精華を紹介します。
 また、関連事業として、子どもたちを対象に書や和歌を題材にした楽しいイベントや自治体と共催の講演会を首都圏で開催する予定です。
 なお、この展覧会の模様は「新日曜美術館」などで放送する予定です。


(9)「国宝 薬師寺展」の実施について
(視聴者サービス局)
 「国宝 薬師寺展」を東京国立博物館の平成館で、平成20年3月25日(火)から6月8日(日)までの67日間実施します。
 奈良県奈良市にある薬師寺は、天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願い、天武9年(680年)に創建を発願しました。養老2年(718年)に藤原京から平城京の西ノ京に移転され、現在に至っています。平成10年(1998年)には、古都奈良の文化財の一部として、ユネスコの世界遺産に登録されました。薬師寺には、金堂の薬師三尊像や東院堂の聖観世音菩薩像など人々の篤い信仰の対象であった仏像をはじめとする名宝が長い歴史を生き続け、奇跡的に伝えられています。
 この展覧会では、薬師寺に長い間伝えられてきた貴重な文化財約40点を展示します。
 また、関連事業として、子どもたちを対象に日本の仏教美術などをわかりやすく紹介するイベントや自治体と共催の講演会を首都圏などで開催する予定です。
 なお、この展覧会の模様は「新日曜美術館」などで放送する予定です。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成19年4月10日
                     会 長  橋 本 元 一   

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