日本放送協会 理事会議事録  (平成18年12月 5日開催分)
平成18年12月22日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成18年12月 5日(火) 午前9時00分〜10時10分
<出   席   者>
 橋本会長、永井副会長、原田理事、畠山理事、小林理事、金田理事、
 中川理事、小野理事、衣奈理事、石村理事、西山理事

 古閑監事、坂野監事

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 橋本会長が開会を宣言し、議事に入った。


付議事項

1 審議事項
(1)第1033回経営委員会付議事項について
(2)平成19年度国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集
   の基本計画について


2 報告事項
(1)番組制作と展開をめぐる新しい仕組みについて
(2)関連団体の事業運営状況等について
(3)平成20年度定期採用スケジュール
(4)地上デジタルテレビジョン放送局の開局について 議事経過 1 審議事項
(1)第1033回経営委員会付議事項について
 12月12日(火)に開催される第1033回経営委員会付議事項について審議をお願いします。
  付議事項は、審議事項として「平成19年度国内放送番組編集の基本計画について」、「平成19年度国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集の基本計画について」、そして「平成19年度予算編成について〜平成19年度予算編成要綱(案)〜」です。また、報告事項として、「平成20年度定期採用スケジュールについて」、「地上デジタルテレビジョン放送局の開局について」です。
 そのほか、会長報告などを予定しています。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)平成19年度国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集
   の基本計画について
(国際放送局)
 平成19年度の国際放送(テレビジョン・ラジオ)の放送番組編集の基本計画について審議をお願いします。
 放送の世界が加速度的に国際化するなか、日本からの海外発信の強化が求められています。70年の歴史を持つNHKの国際放送は、テレビ・ラジオを取り巻く環境の変化に対応した大幅な見直し、すなわち、テレビ国際放送の充実・強化とラジオ短波放送の再編を進めて、効率的で効果的な情報発信を目指していきます。NHKの国際放送がこれまで築き上げてきた世界の視聴者からの信頼に応えられるよう、自主・自律の編集権を貫き、日本の公共放送として、正確で公正なニュースと多様な番組を発信していきます。
 平成19年度の国際放送(テレビジョン・ラジオ)番組の編集にあたって、テレビでは英語による情報発信を強化することにしています。英語ニュースは、世界の気象コーナーや円・株情報を取り組むなど内容の充実を図り、日本とアジアの情報発信を一層強化していきます。さらに、緊急時には柔軟かつ迅速に対応し、視聴者のみなさまが求める情報を的確に伝えていきます。また、日本料理を英語で紹介する番組を新設するなど、多様な日本文化の姿を伝える英語番組の充実に努めます。
 海外発信が欧米を中心にラジオ短波放送からテレビにシフトしていくのに伴い、ラジオでは19年度後半期から送信地域と送信時間を見直すとともに、4言語を削減して、地域に応じた効率的な情報発信を進めます。また、18年度後半期から始めた衛星によるアラビア語ニュース・番組の配信など、短波放送以外の新たな放送サービスにも取り組みます。
 英語放送では最新のニュース・情報をコンパクトにわかりやすく伝える番組や、音楽とトークでいまの日本文化の魅力を伝える公開番組を新設し、海外の聴取者の期待に応えていきます。
 さらに、利用者が飛躍的に増加しているインターネットの情報発信を強化し、テレビ・ラジオと相互に補完・連携を図ることで、きめ細かな情報提供に万全を期したいと考えています。
 編集の重点事項としては、テレビジョン国際放送では、大きな柱として「ニュース番組の強化」と「英語による情報発信の充実」をあげています。「ニュース番組の強化」では、NHKの国際放送の存在感を高めていくため、日本やアジアの最新情報を伝えるニュース番組を強化します。国内外の経済情報や世界の気象情報を充実させるとともに、現場リポートを効果的に活用するなど、よりビビットな報道を目指します。また、「英語による情報発信の充実」では、国際放送局独自制作の英語番組を新設するとともに、国内放送番組の英語化をさらに進め、海外における日本への理解促進を図ります。これにより19年度前半期の英語化率は80%を超える予定です。
 ラジオ国際放送における一般向け放送では、国内ニュース・情報番組の充実、英語の情報番組の新設、地域向け放送では、世界各地域に向けた柔軟な情報発信を重点項目にあげています。ラジオ国際放送は、一般向けと地域向けをあわせて、世界17地域に前半期1日65時間、後半期は1日49時間20分の放送を行います。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることとします。


2 報告事項
(1)番組制作と展開をめぐる新しい仕組みについて
(放送総局、総合企画室)
 番組制作と展開をめぐる新しい仕組みについて報告します。
 まず、放送番組などのコンテンツの展開をめぐる国の方針とテレビ番組等の制作会社の現状についてです。国は、コンテンツ産業を育成させるため、規制緩和や支援策などさまざまな取り組みを行い、特に海外での展開力の強化やコンテンツ業界での労働市場の拡大などをめざし、長期的な推進策を進めています。一方、テレビ番組等の制作会社にとって、資金を単独で調達し、コンテンツの展開を図ることは、リスクがきわめて大きく、ほとんどが放送以外に展開させていくまでには至っていないのが実状です。
 こうしたなか、映像コンテンツを放送のほかに、DVD等のパッケージ商品化や海外への販売、通信を利用した展開など、コンテンツの多様な流通を積極的に促進していこうとする動きがあります。ひとつは、独立系テレビ番組製作プロダクション22社が合同で映像コンテンツのマネージメント・カンパニーを設立したという動き、もうひとつは、音楽事業会社、大手広告代理店、メディア事業会社などが有限責任事業組合法(LLP法)の仕組みを使って、映像コンテンツの事業展開を図る会社を近く立ち上げるという動きです。
 NHKは、自らが制作する番組のほかに、外部に広く門戸を開き、制作会社等から番組の提案を募集し、優れた企画について、番組完成前に予め放送権を購入する予約購入制度などを設け、良質なコンテンツを調達し、放送しています。しかし、これまで制作会社から予約購入した番組は、残念ながら多くはありません。こうした状況等に対し、“NHKはもっとNHKの関連団体以外の外部制作番組を増やすべきだ“という社会的な声もあり、今後、LLPの仕組みなどによる予約購入を進めていくことは、これに応えることにもつながりますし、安価に番組を調達することも可能となります。
 これらのことを踏まえ、NHKは、コンテンツ流通の拡大や制作会社の育成などの観点から、次のような協力・支援をしていきたいと考えています。ひとつは、番組の外部調達を拡大するため、予約購入などをより推進していきたいと思います。もうひとつは、制作会社がコンテンツの質を高め、幅広く展開できるよう、人材の支援をしたいと思います。この2点について、ご了承をお願いします。
(金田理事)  最後に説明のあった「協力・支援をしていく」事項については、理事会の報告事項の案件ではなく、審議事項にあたると思います。
(会 長)  LLPの仕組みなどを活用したスキームなどは報告事項として了解しましたが、予約購入などの拡大などについては、整理して来週、審議事項として、諮り直すようにしてください。

(2)関連団体の事業運営状況等について
(総合企画室)
 関連団体運営基準第15条に基づき、平成18年度関連団体決算の見通しおよび関連団体との事前協議等の概要を報告します。
 まず、関連団体決算の見通しについてです。
 連結子会社等25社の売上高、関連公益法人7団体の事業収入は2,391億円を見込んでいますが,17年度に比べ188億円減収の見通しです。また、当期純利益は41億円で、17年度に比べて2億円減少し、減収減益となっています。
 売上の内訳は、NHKからの収入は1,062億円で、17年度に比べて14億円のマイナス、NHK以外からの収入は1,329億円で173億円のマイナスとなっています。NHK以外からの大幅な減収については、アナログ周波数変更対策工事が最終段階を迎えたことや韓国ドラマの収入が減っていること、17年度は「愛・地球博」など大型イベントがありましたが、18年度はそういうイベントがほとんどなかったことなどが原因です。
 各団体とも経費削減施策を推進していますが、公益法人5団体は赤字決算が見込まれます。
 関連団体からの副次収入は65億円にとどまり、17年度に比べて5億円のマイナスになる見込みです。
 また、配当については、今後、各社の株主総会で決議される事項ですが、17年度に続いて該当団体の協力を得ながら特例配当を実施します。そのため、NHKの受取配当金は16億円を見込んでいます。
 各団体とも、年度末に向けて自主事業の強化、経費削減への取り組みを継続し、売上・利益・副次収入の増収の増収に努め、業績の向上を図ることにしています。
 次に、関連団体との事前協議等の概要を報告します。
 関連団体運営基準のなかで、NHKと事前協議すべきものとして、定款・寄付行為の変更、出資案件、重要な人事などがありますが、平成18年4月1日から10月末まで、事前協議事項は55件でした。具体的には、会社法施行に伴う定款変更・退任慰労金制度の廃止やNHK出版協会とNHK共同ビジネスの執行役員制度の導入などがありました。
 続いて、監査法人による業務監査実施状況について報告します。
 関連団体が適正な業務運営を行っているかどうか、新日本監査法人に委嘱して、福利厚生団体2団体を除く全ての関連団体の業務監査を行っていますが、10月末現在で9団体で実施し、来年2月中の終了を予定しています。今年度は、内部統制の整備状況に関して情報システムのセキュリティ、個人情報の保護、出張旅費の管理体制、外部との契約締結の基準の4項目を点検しています。
 また、8月から関連団体で業務総点検を行っていますが、各団体の報告についての調査を新日本監査法人に委嘱しています。
 最後に、関連団体事業活動審査委員会の状況について報告します。
 関連団体事業活動審査委員会は、NHKの関連団体の対外的な事業活動が、適正な範囲を逸脱し民業を圧迫しているなどとする案件に関し、NHKが関連団体の事業活動の適正性を審査するために設置しているもので、外部の公認会計士等から構成されています。今回、外部の番組制作プロダクションから申し立てがあり、委員会を開催しました。具体的には、演出業務委託をめぐって、番組制作過程でのトラブルがありましたが、当該関連団体の事業活動そのものには問題がなく、また、委員会は具体的な業務運営に関わる事実関係を究明するためのものではないため、この案件を審査することにはなじまないという結論になりました。
 ただし、委員会は、事務局に対し、当該両者が円滑な解決に向け誠意をもって話し合うこと、また、NHKの関係部局が解決に向けて両者に適切な指導・助言を行うことを提言しました。

(3)平成20年度定期採用スケジュール
(小野理事)
 平成20年度の定期採用のスケジュールについて報告します。
 20年度の定期採用は、平成19年1月中旬に募集を開始し、3月中旬に締め切ります。4月に筆記試験と面接試験を行い、4月下旬に合否を決定する予定です。

(4)地上デジタルテレビジョン放送局の開局について
(西山理事)
 地上デジタルテレビジョン放送局の開局について報告します。
 設置計画に基づいて建設を取り進めている地上デジタルテレビジョン放送局のうち、岡山、高松、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の総合の親局および併設する教育の中継局を12月1日に開局しました。また、10月19日に静岡の伊豆長岡、11月1日に新潟の相川、小出、津南、越後湯沢、三川、越後大和、新井、鹿瀬日出谷、津川、11月28日に岐阜の高山、12月1日には山形の米沢天元台、小国、福島の会津若松、栃木の矢板、群馬の沼田、埼玉の秩父、児玉、千葉の銚子、和歌山の海南、那賀、香川の北讃岐、福岡の久留米、佐賀の伊万里の中継局を開局しました。
 この開局により、全都道府県で地上デジタルテレビジョン放送が開始されたことになります。視聴可能世帯数は、約3,950万世帯、約84%のカバー率になりました。

以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成18年12月19日
                     会 長  橋 本 元 一   

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