日本放送協会 理事会議事録  (平成18年 9月19日開催分)
平成18年10月 6日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成18年 9月19日(火) 午前9時00分〜9時15分

<出   席   者>
 橋本会長、永井副会長、原田理事、畠山理事、小林理事、金田理事、
 中川理事、小野理事、衣奈理事、石村理事、西山理事

 古閑監事、坂野監事

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 橋本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1028回経営委員会付議事項について
(2)アラビア語の衛星ラジオサービス開始について
(3)ラジオ中継放送局の設置計画について

2 報告事項
(1)ラジオ中継放送局の開局について


議事経過

1 審議事項

(1)第1028回経営委員会付議事項について

(秘書室)
 9月26日(火)に開催される第1028回経営委員会付議事項につ
いて審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「アラビア語の衛星ラジオサービス開始
について」と「ラジオ中継放送局の設置計画について」です。また、報
告事項としては「地方放送番組審議会委員の委嘱について」と「ラジオ
中継放送局の開局について」です。
 そのほか、会長報告などを予定しています。

(会 長)原案どおり決定します。


(2)アラビア語の衛星ラジオサービス開始について

(国際放送局)
 アラビア語の衛星ラジオサービス開始について審議をお願いします。
 現在、ラジオ国際放送は、短波による音声放送だけではなく、インタ
ーネットや衛星によるラジオ放送などが技術的に可能になっています。
 NHKは、ラジオ国際放送について、今年公表した「3か年経営計画」
(「NHKの新生とデジタル時代の公共性の追求 平成18年度〜20
年度 NHK経営計画」)のなかで、より効率的なラジオ国際放送を構築
するため、「世界各地の聴取実態などを踏まえつつ、地域に応じた効果的
効率的な情報発信を進める」ことを表明しました。
 アラビア語のラジオ国際放送については、世界的な注目度も踏まえ、
情報発信の強化が必要であると考えています。今回、自衛隊のサマーワ
派遣にあわせて平成16年4月から臨時に実施している短波送信(1日
15分)に替えて、衛星によるラジオ放送サービスとして、イギリスの
WRN(World Radio Network)に委託し、欧州、中東に向け1日30分
間の放送をしたいと考えています。サービス開始は、平成18年10月
30日からです。この方法による送信は、NHKとして、短波に代わる
新たな音声国際放送の可能性を探る意味合いも含んでいます。これらの
エリアの推定聴取可能者はおよそ8,000万人です。また、回線借用料
はこれまでの短波による経費に比べ大幅に少なくなります。
 なお、本日、この内容について了承されれば、9月26日の経営委員
会に諮りたいと思います。

(会 長)  短波によるアラビア語放送をすべて衛星送信に切り替え
      るということですか。
(国際放送局)アラビア語のラジオ国際放送は、午後1時(日本時間)
      から30分間、午後4時(日本時間)から30分間、午後9
      時(日本時間)から15分間の1日合計75分間短波で送信
      しています。このうち、午後9時からの臨時送信を廃止し、
      衛星による送信に切り換えます。したがって、午後1時から
      と午後4時からはこれまでどおり短波で送信します。
(畠山理事) 受信機はこれまでと同じものでいいのですか。
(国際放送局)衛星ラジオサービスは、衛星放送を受信できるテレビを
      通して聞くことになります。
(原田理事) 衛星による送信は、短波に比べて経費が安くなるようで
      すが、将来的に短波を衛星に切り替えていく地域はほかにも
      ありますか。
(国際放送局)世界の主要放送局も、短波による音声放送をほかの方法
      に切り替えていく流れがあります。代替方法のひとつが衛星
      によるものです。そのほかにもインターネットによる送信な
      どがありますので、今後はそのときどきの状況に合わせて考
      えていくことになると思います。
(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることにします。


(3)ラジオ中継放送局の設置計画について

(西山理事)
 ラジオ中継放送局の設置計画について審議をお願いします。
 沖縄県の南大東島・北大東島地区について、ラジオ放送の夜間におけ
る外国電波混信の改善を図るため、ラジオ中継放送局を設置したいと考
えています。今回はFM波を使い放送することになります。開局は平成
19年4月を予定していますが、これにより約1,000世帯で混信が解
消されます。
 本日、了承されれば、第1028回経営委員会に諮りたいと思います。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることとします。


2 報告事項

(1)ラジオ中継放送局の開局について

(西山理事)
 ラジオ中継放送局の開局について報告します。
 設置計画に基づき、夜間における外国電波の混信を改善するため建設
をとり進めていた鹿児島県の奄美住用ラジオ中継放送局が9月9日開局
しました。FM波を使うことによって、約800世帯で混信が解消され
ました。

(畠山理事) 昼間はAM波を使うのですか。
(西山理事) ラジオ第1の番組が昼、夜関係なくFM波で放送される
      ことになります。
(原田理事) FM波を使った対策が必要なところはどのくらいあるの
      ですか。
(西山理事) AM波のラジオ放送の受信障害を解消するためにFM波
      を使うというのは極めて特殊です。現在、この方法で混信
      対策をしているラジオ中継放送局は離島地区など7つです。
      今後、混信対策が必要な場合は、その都度諸条件を考えて
      対策することになります。


以上で付議事項を終了した。


上記のとおり確認した。
      平成18年10月 3日
                     会 長  橋 本 元 一   

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