平成22年7月6日
NHK広報局
福地茂雄会長記者会見コメント

 7月11日から始まる大相撲名古屋場所の中継放送について、きょう、日本相撲協会から村山理事長代行はじめ幹部の方がお見えになりました。お話を承って役員一同協議した結果、今回は中継をしないということを決めました。
 ただ、熱心な相撲ファンからはぜひ取り組みを見たいという多くの声をいただいています。
 また、きょう、村山理事長代行から、これからの相撲協会内部の改革に向けて取り組むという大変熱心なお話もございました。
 そういうことを考えて、NHKでは、ダイジェストという形で放送することにしました。ただしこれは取り組みが終わった後で、いまのところ、午後6時台にダイジェストという形で放送することにしています。
 NHKは、今回の野球賭博問題について、大相撲の根幹に関わるもので、反社会的な勢力である暴力団との関与も指摘されるなど、極めて重大で遺憾な事態だと考えています。社会的にも大きな反響があり、視聴者の皆さまからは、連日たいへん厳しい意見が寄せられています。
 こうした中で、NHKは、きょう日本相撲協会から、これまでの報告を受けました。
 相撲協会の処分は調査委員会の『勧告』を受け入れたたいへん厳しい内容でした。また暴力団排除など今後の再発防止のための『ガバナンスに関する委員会』を立ち上げることもわかりましたが、委員会のメンバーや改革の方向性などについては、現時点では具体的な道筋はまだ見えていません。
 一方、視聴者からは連日たいへん厳しい意見が寄せられています。寄せられた意見の6割以上が「大相撲中継は中止すべきだ」という声でした。かつてない厳しいものであると受け止めています。もちろん大相撲中継を楽しみにしていらっしゃる方からの意見もたくさんいただいています。
 NHKとしては、こうした状況を踏まえて総合的かつ慎重に検討して決定したものです。
 視聴者の皆様にはご理解のほどよろしくお願い申し上げたいと思います。
 NHKとしては、日本相撲協会が『100年に一度の危機』という緊張感を持って、まったなしの改革に取り組むことを強く要望します。とりわけ、『ガバナンスに関する委員会』が早急に具体的な改革案を取りまとめることを希望します。
以上



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