2019年8月26日

自民党 参議院議員 鶴保庸介さん

鶴保さんの鯨ステーキランチ

2019年8月26日

お盆明けの昼どき。
自民党の鶴保庸介参議院議員(52)のランチにお邪魔しました。

この日、鶴保さんが訪れたのは、農林水産省の食堂。一般の人も利用できます。

お目当ては、鯨。こちら、鯨の赤肉が食べられるんです。

80度ほどの油で1時間程度じっくり火を通したあと、表面をあぶった鯨のステーキ。この食堂自慢の一品だそうです。

「売れ行き、どう?」
食堂の人に鯨料理への反応を尋ねる鶴保さん。
地元の和歌山県、とりわけ太地町は、網やモリを使って鯨を捕獲する「古式捕鯨」発祥の地。鶴保さんは、長年、鯨の問題に取り組んできました。

注文したのは、イワシ鯨のステーキ膳と、竜田揚げの小鉢、締めて1380円。

「状況の視察というか、実態調査をしたいというのもあって。味の変化なんかも含めて肌感覚で知りたいし。うん、前より柔らかくなってる気がする」

日本はIWC=国際捕鯨委員会から脱退し、先月(7月)1日から、商業捕鯨が31年ぶりに再開されました。
「先日、ある鯨料理の専門店に行ったら、すでに商業捕鯨の鯨が入荷されていて、『もう全然味が違う』『品物の質が違う』と言ってましたよ」

農林水産省の食堂でも、商業捕鯨でとれた鯨が来月にも入荷される見込みだそうです。
「地元では『やっと先祖代々何百年も続いた捕鯨文化を、胸を張って子々孫々に伝えることができる』と大喜びですよ。ただ、手放しに喜べないのは、これからは本当に捕鯨文化を根づかせる努力をしなければいけないということです。おいしい鯨を安く提供できる制度にはなったけれど、それをアピールしなければ、鯨が商業にまで発展しません」

「よく『脱退しても日本人は鯨なんて食べないんだから捕鯨なんてやってもしょうがない』とか言われたんですけど、もし捕鯨文化が根づかなければ、IWCを脱退したこと自体失敗です。文化として根づいてくれると信じてるからこそ、私たちは脱退しました」
「ようやくここまで来たんだから、鯨を愛する人たちの努力や思いに、もう少し寄り添っていただけるとありがたいなと思いますね」

しかし、商業捕鯨の再開には、海外の環境保護団体などから資源の保護や動物愛護の観点から批判の声も上がっています。
「反捕鯨国は、日本に対し、『あすにでも制裁を加えよう』とか『けしからんから国交を断絶するんだ』みたいな感情的な怒りにはなってないのではないかと思います。だから、一喜一憂するんじゃなくて、常に自分たちがやれることを冷静に情報発信し続けることで、国際社会の理解を得ることが大切だと思いますね」

鶴保さんの思いがこもった鯨ランチ。

ごちそうさまでした。