旧統一教会と政治の関係「説明足りない」82% 国葬の評価は

NHKは、今月5日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。
調査の対象となったのは2577人で48%にあたる1223人から回答を得ました。

「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会と政治との関係について、政党や国会議員が十分説明しているかどうか尋ねたところ、「十分説明している」が4%、「説明が足りない」が82%でした。

岸田首相 自民党所属議員に旧統一教会との関係の点検を指示

「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会との関わりをめぐり、岸田総理大臣は、8月8日の自民党の臨時役員会で党所属議員に対し、国民に疑念を持たれることがないよう、それぞれ関係を点検し、見直すよう指示しました。

旧統一教会と政治家との関係が相次いで明らかになる中、松野官房長官は、岸田総理大臣の意向を受け、8日の閣僚懇談会ですべての閣僚に対し、それぞれ関係を点検し、厳正な見直しを行うよう指示しました。

これに関連して、岸田総理大臣は、8日夕方に開かれた党の臨時役員会で「社会的に問題が指摘されている団体との関係は、十分に注意しなければならない」と指摘しました。

そのうえで「わが党の所属議員には、国民に疑念を持たれることのないよう政治家としての責任において、当該団体との関係を点検し、適正に見直してもらいたい」と述べました。

このあと茂木幹事長は、記者会見で「問題のある団体との関係は、本人が意識していなくても議員それぞれが適正であったかどうか考えなければならない。国民の関心が高い社会的な問題であり、わが党の国会議員は自覚を持って点検を行い見直し、これからは関係を持たないことが基本だ」と述べました。

国葬「評価しない」が50%

政府が9月27日に安倍元総理大臣の「国葬」を行うことへの評価を聞いたところ、「評価する」が36%、「評価しない」が50%でした。

菅前首相 「理解いただく必要がある」

第2次安倍政権で官房長官を務めた自民党の菅前総理大臣は、TBSのCS番組「国会トークフロントライン」で安倍元総理大臣が亡くなってから、1か月となることについて「自分の心をなかなか整理することができない。あってはならないことで、悔しく残念な気持ちでいっぱいだ。旧統一教会と政治との関係については、岸田総理大臣が話している通り、全体を整理することも必要だ」と述べました。

その上で、安倍氏の「国葬」に対する世論の賛否が分かれていることについて「岸田総理大臣の判断は、正しかったと思うし、良かったと思っている。安倍氏は歴代最長の総理大臣を務めて貢献したし、弔意を表する国が数多くある。政府は国会などで国民に説明し、理解をいただく必要は当然ある」と述べました。

自民 茂木幹事長「静かな環境で見送りたい」

自民党の茂木幹事長は、記者会見で「いまだに大きな喪失感を私を含め、党所属の国会議員が持っている。9月27日には『国葬』が予定され、国内外から多くの方がお越しになるので、準備をしっかりと進め、静かな環境のもとで見送りたい」と述べました。

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