野党4党 市民グループと締結
衆院選で訴える共通政策

立憲民主党など野党4党は8日、衆議院選挙で訴える共通政策を市民グループと締結しました。
新型コロナウイルス対策の強化のほか、消費税の減税や原発のない脱炭素社会を追求することなどを盛り込んでいます。

共通政策は有識者や市民団体でつくるグループ「市民連合」の呼びかけでまとめられ、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党の党首らと「市民連合」の代表者が8日、国会内で顔を合わせ締結しました。

共通政策では、政府の新型コロナウイルス対策を通じて医療提供体制のぜい弱さが浮き彫りになったとして医療費削減の流れにある路線を転換し、病院や保健所などの整備を迅速に進めていくとしています。

また、格差や貧困を是正するため最低賃金を引き上げ、消費税の減税と富裕層の負担強化によって公平な税制に改めるとしているほか、原発のない脱炭素社会を追求することや選択的夫婦別姓の実現なども盛り込まれています。

野党4党は共通政策を踏まえ、衆議院選挙での野党連携を前進させたい考えです。

一方、8日の締結に国民民主党は加わっていませんが「市民連合」では、より幅広い連携の実現が必要だとして引き続き、参加を呼びかけていく考えです。

立民 枝野代表「総選挙に向け さらにギアを加速」

立憲民主党の枝野代表は記者団に対し「『市民連合』に尽力いただき野党4党で共通政策を作れたことは大変よかった。それぞれの党の違いは認め合いながらも『自公政権』の問題点への対応を一致して進めていかなければならない。総選挙に向けさらにギアを加速し、しっかり結果につなげていきたい」と述べました。

共産 志位委員長「『政権協力』協議を」

共産党の志位委員長は、記者団に対し「野党共闘の基本はできた。次のステップとして今度は政党間の協議で、政権交代後に共産党がどう関わるかという『政権協力』の在り方や、選挙協力の合意をつくっていきたい。衆議院選挙は政権選択の場になるので『政権協力』の合意は不可欠だ。協議を加速して合意点を見いだしたい」と述べました。

社民 福島党首「希望のパッケージを示すことができる」

社民党の福島党首は記者会見で「本当に高いレベルのものができた。この政策合意により希望のパッケージを有権者に示すことができることは大きい。『今の政権に代わって野党がどういう社会を作ってくれるの』という問いに対する回答といえ、ひとりでも多くの人に賛同し応援してもらいたい」と述べました。

れ新 山本代表「選挙区調整に入っていける」

れいわ新選組の山本代表は記者団に対し「野党のかたまりを作るため政党間で話し合いをスタートさせるきっかけとなった。これにより野党第1党のリーダーシップと交通整理で、与野党の候補が1対1で対決する構図を作るための選挙区調整に入っていけると思う」と述べました。