相の4か国歴訪中止
災害対応に万全」官房長官

菅官房長官は午後の記者会見で、記録的な豪雨で各地で甚大な被害が出ていることを受けて、安倍総理大臣が11日から予定していた、ベルギーやフランスなど4か国の歴訪を取りやめたことを明らかにしました。

安倍総理大臣は、11日から、ベルギー、フランス、サウジアラビア、エジプトを歴訪し、このうちベルギーでは日本とEU=ヨーロッパ連合のEPA=経済連携協定の署名式に出席するほか、フランスではマクロン大統領との首脳会談を予定していました。

菅官房長官は午後の記者会見で、今回の記録的な豪雨で甚大な被害が広範囲で生じ続けており、救命・救助や復旧支援など、災害対応に万全を期す必要があるとして、安倍総理大臣が歴訪の取りやめを決定したことを明らかにしました。

また菅官房長官は、安倍総理大臣の被災地の視察について、「現段階では決まっていない」としたうえで、9日被災地に入っている、小此木防災担当大臣を団長とする政府調査団の調査結果を踏まえて今後、適切に判断する考えを示しました。

歴訪中止で電話首脳会談

記録的な豪雨による被害を受けて、ベルギーなど4か国歴訪を中止した安倍総理大臣は9日夜、会談を予定していたEU=ヨーロッパ連合のユンケル委員長などと電話で会談し、経緯を説明したのに対し、各国の首脳は安倍総理大臣の判断に理解を示しました。

記録的な豪雨で甚大な被害が出ていることを受けて、安倍総理大臣は、11日から予定していた、ベルギー、フランス、サウジアラビア、エジプトの4か国の歴訪を中止することを決めました。

これを受けて安倍総理大臣は9日夜、会談を予定していたEU=ヨーロッパ連合のユンケル委員長やエジプトのシシ大統領、それにサウジアラビアのサルマン国王と相次いで電話で会談し、災害対応を優先するため、訪問を急きょ中止した経緯などについて説明しました。

これに対し、ユンケル委員長など各国の首脳は「被災者に対して心からお見舞いを申し上げる」などと述べ、安倍総理大臣の判断に理解を示しました。

またベルギーの首都ブリュッセルで行う予定となっていた、EUとのEPA=経済連携協定の署名式については、来週17日に行う定期首脳協議に合わせて行う方向で調整を進めることで一致しました。