病院の再編・統合は
丁寧な議論を 地方団体

病院の再編・統合をめぐる国と地方団体の協議の場が開かれ、地方側からは、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて、地域に必要な医師や病床の数を改めて検証する必要があるとして、丁寧に議論を進めるよう求める意見が相次ぎました。

病院の再編・統合をめぐる国と地方団体の協議の場は、政府が病院の再編・統合や病床の削減に向けて、診療実績が特に少ない公立病院のリストを公表するなどして議論を進めてきましたが、新型コロナウイルスの影響で中断が続いていました。

29日、およそ8か月ぶりに再開された協議の場で、全国知事会の代表の鳥取県の平井知事は「新型コロナウイルスによって浮き彫りになった各地域の医療の課題に、もう一度向き合っていく現実的なアプローチを始めていくべきだ」と述べました。

続いて、地方側からは感染拡大を踏まえて、地域に必要な医師や病床の数を改めて検証する必要があるとして、丁寧な議論を求める意見が相次ぎました。

会合のあと、平井知事は記者団に対し「新型コロナウイルスによって、公立・公的病院の重要な役割がクローズアップされており、単純な財政論で割り切れることではない。政府には現実を直視した対応への転換をお願いしたい」と述べました。