「成果をあげ国民の期待に
こたえたい」総理大臣官邸入り

新内閣の発足から一夜明けた17日朝、菅総理大臣は、総理大臣官邸に入る際、「『国民のために働く内閣』をスタートさせ、しっかりとした成果をあげて、国民の期待にこたえたい」と抱負を述べました。

第99代の総理大臣に選出された菅総理大臣は、16日夜に新内閣を発足させ、初閣議では、安倍政権の取り組みを継承し、規制改革を全力で進める「国民のために働く内閣」をつくるなどとした基本方針を決定しました。

一夜明けた17日朝、菅総理大臣は、8時半すぎに総理大臣官邸に入りました。

記者団から今の心境を聞かれ、菅総理大臣は、「まさに身の引き締まる思いだ」と述べました。

そのうえで、「きのう各大臣に具体的な指示を出し、あす副大臣と政務官の人事を行う。『国民のために働く内閣』をスタートさせ、しっかりとした成果をあげて国民の期待にこたえたい」と抱負を述べました。

一方、16日夜の記者会見で、来年以降の中止に言及した総理大臣主催の「桜を見る会」について、記者団が「廃止にするのか」と質問したのに対し、「予算要求をしないということだ」と述べました。

加藤官房長官「菅総理が掲げる改革を実施したい」

一方、加藤官房長官は、17日の朝、自宅を出る際に、記者団に「いよいよきょうから菅内閣が実質的にスタートする。政府全体として菅総理が掲げている改革を一つ一つ実施していきたい。国民の目線に立った、国民の思いにこたえていける政策を、具体的にうち出していくことが内閣の使命だと思っているので、使命をしっかり果たしていけるようにしていきたい」と述べました。

維新 松井氏「早期に衆議院の解散・総選挙を」

日本維新の会の松井代表は記者団に対し、菅政権には是々非々の姿勢で臨むとしたうえで、菅総理大臣が大胆な改革を実行するためには国民の信任が必要だとして、できるだけ早期に衆議院の解散・総選挙を行うべきだという考えを示しました。

この中で松井代表は、菅政権について「安倍政権を引き継ぐ陣容で、まさに仕事師内閣が作られたと思う。ただ、われわれは野党なので、自民党ではできない議員定数の問題など、世の中の人が、いちばんおかしいと思っている政治家の身分の改革などを、徹底的に指摘していきたい」と述べ、是々非々の姿勢で臨む考えを示しました。

そのうえで「大胆な改革を行うための後ろ盾になるのは国民の支持だ。それを確認するには選挙しかなく、早い時期に実施したほうが仕事がしやすくなる。われわれは厳しい戦いになると思うが、日本のためには、そのほうがよい」と述べ、できるだけ早期に衆議院の解散・総選挙を行うべきだという考えを示しました。

さらに松井氏は、2025年の大阪・関西万博に向けて、井上万博担当大臣が新たに起用されたことについて「早急にお会いできるよう日程調整をしている。日本全体でやる万博なので、新大臣には規制緩和などで手腕を発揮してもらいたい」と述べ、期待感を示しました。

共産 志位氏「疑惑にふたをすること認めない」

共産党の志位委員長は記者会見で、「いくら今後の『桜を見る会』を中止しようと、これまで開催されてきたことは変わらず、政権の中枢が、会を私物化したのではないかという疑惑は解明する必要がある。中止によって、疑惑にふたをすることを認めるわけにはいかず、きちんとただしていく」と述べました。

社民 吉田氏「問題点の検証と解明を」

社民党の吉田幹事長は、記者会見で「都合が悪くなったからといって、リセットするので前のことは忘れてくださいでは済まされない。野党から関係する公文書の開示を求められたあと、すぐさま公文書を廃棄した理由が明らかになっていない。問題点の検証と解明が必要だ」と述べました。